半月峡付近絶壁と歩道 |
友歩会特別企画 |
黒部峡谷 下ノ廊下 黒部ダム〜白竜峡〜十字峡〜半月峡〜S字峡〜東谷吊橋〜阿曽原温泉 |
10月6日、槍ヶ岳登山に次いで黒部下の廊下を計画した。昼に松本に到着し、槍のメンバーに1名加わって4名でのパーティーになった。松本を発ち信濃大町からバスで扇沢へ。ここからトロリーバスに乗り黒部ダムに入る。 黒部ダムでは展望台などをうろうろしながらダムの見学をした。仰ぎ見ると立山連峰がガスの合間に雄大な姿を見せていた。ダムを後に今日の宿舎ロッジくろよんに向かう。途中ダムの向こうに針ノ木岳がきれいに見えていた。ここも紅葉は今ひとつで、小屋の主人の話では色づくと同時に枯れてしまうような感じをしているといっていた。昨年下の廊下を計画したが、黒部峡谷鉄道が落石で不通になり実現できなかった。ここからロープウエイで立山に行ったが同じ部屋に宿泊することになった。今年は下の廊下だ。 早朝ロッジを出発し、ダムに向かう。ダムは放水していなく人もいないので静かだ。トロリーバス乗り場をトンネルを回りこんで通過すると裏側に出る。ここからダムの下をめがけて九十九折の道を下る。ちょうど下に着く頃放送がありその後サイレンがなった。ダムの放水警報だとすぐ分かった。7時から放水開始のようだ。放水が始まるまでダム下で待った。7時になるといよいよ放水が始まった。足元にもっと大量の水が押し寄せてくるのかと心配しながら待機したがそれ程でもなかった。川と歩く位置の落差はまだそんなにないが徐々に増してくる。 内蔵助谷出合まで来ると通行止めになっている。仕方なく左の真砂岳の道をとり少し進むが黒部川に巻ける雰囲気ではない。本当に山に登ってしまいそうだ。元に引き返して通行止めを突き進む。 数メートル行くと岩に下の廊下の目印が書かれていて、川に丸短棒の壊れかけた橋が架かっている。 昨夜ロッジに宿泊していた約10パーティーはどうしたんだろうと少し気がかりになった。特にダム下で先に行った大和高田の夫婦が気になった。奥さんが我々と一緒に行きたがっていたからだ。この結果はどうも半数が下の廊下に成功したようで半数は立山に登ってしまったようだ。気になる夫婦もそれになったようで阿曽原温泉には到着しなかった。話を元に戻そう。内蔵助谷出合の丸木橋を渡り下の廊下へ進んだ。 新越沢合流点付近からいよいよ黒部の峡谷になってきた。滝があり激流があり歩道が高くなり雪渓があるなど冒険心を掻き立ててくるようになる。一方足元が宙に浮いてくる感じもあわせもって複雑な心境になる。 黒部別山出合まで来るとまた雪渓を巻いたり、足元の悪い岩の端を歩いたりなかなかすごい。白竜峡はさすが渓谷美がすばらしい。白竜峡を過ぎたあたりで昼食にする。 やがて十字峡になる。十字峡は剣沢に架かった吊橋から見ることができる。半月峡、S字峡と進むがはっきりいたどこからどこまでが何峡なのかは分かりかねた。でも峡谷はとてもすばらしかった。断崖の削り取った道から川までの高度差があり、すごく怖かったりスリルを味わったりとても複雑だ。一番高度差のあるところで約180mだそうで、東京タワーの展望台の外を歩いているような感じだ。この落差のある道を一挙に下りきると東谷吊橋があり、しばらくすると仙人ダムに着く。 今降りた落差分をまた一挙にあがると水平道になり、やがて阿曽原峠に着く。ここからまた30分ほど急な坂を下る。下りきったところが阿曽原温泉小屋だ。温泉は5分ほど更に下ったところにある。温泉にゆっくりつかり疲れを癒す。今日はこの小屋でゆっくりすごす。明日は水平歩道を歩いて欅平までの行程だ。 |
第3日目 水平道〜祖母谷温泉へ |
コース 10/6 松本(12:04)=<電車>=信濃大町(12:57/13:10)=<バス>=扇沢駅(13:50/14:00) =<トロリーバス>=黒部ダム駅(14:15/ダム観光/15:05)〜ロッジくろよん(15:50) (泊) 10/7 ロッジくろよん(5:55)〜黒部ダム駅(6:30)〜ダム下(6:50/7:05)〜内蔵助谷出合(7:40) 〜(7:55/朝食/8:20)〜鳴沢小沢(9:30)〜新越沢合流点(9:56)〜雪渓トラバース(10:05)〜 黒部別山谷出合(11:00)〜白竜峡(11:31)〜(11:35/昼食/12:00)〜十字峡(12:45)〜 作郎谷合流点(13:32)〜半月峡(14:48)〜S字峡〜東谷吊橋(14:25/14:40)〜 仙人ダム(14:54)〜関電宿舎(14:55)〜阿曽原峠(15:39)〜阿曽原温泉小屋(15:50) (泊) 天 候 10/6 曇り 10/7 晴れ 参加者 4名 実施日 2003.10.6〜10.9 (10/6〜10/7) |