御嶽山 柳又の展望台より |
MRC主催 ジャンボリー |
開田高原 御嶽山 標高3067m |
MRC主催のジャンボリーで御嶽山に行った。1週間前強烈な寒波がやってきて大雪山、白馬岳、穂高岳等で遭難が相次ぎ死亡事故があった。御嶽山でも多聞にもれず九合目付近で凍死事故が発生していた。たまたま今回のリーダーを承っており、気をもむ一週間を過ごした。メール、FAX、電話で寒波襲来で遭難事故が多発している記事など知らせた。また登山装備は冬山装備に切り替えるよう事前準備に万全をはかるよう努力した。 1日目 次第に天気も嘘のように回復し、大阪を出るときはすばらしい天気になった。大阪枚方を7時45分に出発。第2京阪、京滋バイパスを経て名神高速を行く。東に向かうにしたがって気温が急に上がったせいか霞がかかったような天気になり遠望できなくなった。途中草津PAで1名載せ、参加者32名の内20名がこのバスでバス旅行になった。一宮、小牧JCTと順調に走行、虎渓山PAで小休止、駒ヶ岳SAで昼食にした。伊那ICで高速を降り国道361号を木曽側へと走らせる。今年2月の権兵衛トンネルが開通し伊那と木曽が近くなった。真新しいトンネルをいくつか通り抜ける。国道19号線を南下し木曽大橋を渡り、再び361号を走り地蔵峠を過ぎるとまもなく開田高原に着く。今日の宿ペンションビューおんたけに予定より1時間ほど早く到着した。 時を同じにマイカー組、JR組も合流し全員そろった。少し休憩をして開田高原の観光に出かけた。当初九蔵峠展望台で御嶽山を展望する予定だったがあいにく霞んで見えないので行くのをやめた。木曽馬の里で木曽馬、牧場風景を楽しんだ。途中展望台から御嶽山を望んだがうっすらしか見えなかった。 続いて会員N氏の山荘にお邪魔し山荘や奥様のドールハウスなど工房NORAを見せていただいた。山荘での生活模様、特に冬場の生活環境などいろいろお話を聞いてみんなここに楽しんでいた。N氏の話によるとこの別荘地に観光バスが入ってきたのは初めてということで話題になっていた。帰りに奥様の作られたコースターのお土産をいただいてみんな満足げだった。 山荘入口にあった御岳明神温泉やまゆり荘に立ち寄り温泉を楽しんだ。温泉で疲れを癒した後ビューおんたけに戻り、築後170年といわれる古民家(別棟)で夕食歓談にした。夕食後、タイトルがジャンボリーということになっていたのでキャンプファイヤーはないが、歴史を感じる古民家で山の歌を合唱した。最近は山の歌はあまり歌われなくなったような気がするが、若かりし頃の山行きや歌声喫茶を思い出して皆で合唱した。これでジャンボリーになったかどうか!? 就寝。 |
2日目 5時起床、朝食5時20分。ペンションではこんなに早くから朝食の準備を頂感謝感謝。 それにもまして美味しいこと。安曇野こしひかりだそうだがこのご飯が格別美味しい。ゆったり頂きたかった朝食だが御嶽山も待っている。6時バスに乗車、登山口の田ノ原に向かう。昨夜は満天の星空で清々しかった。今朝は快晴で唯、御嶽山の神々に感謝の気持ちを捧げたい。 ビューおんたけを出てすぐのビューポイントで赤く焼けた御嶽山を目に焼き付ける。昨日の御嶽山とは天と地ほど差のある光景だ。実にすばらしい。ここで1日眺めていても飽きないくらい御嶽山の景色は変わって楽しめそうだ。 約1時間半で田ノ原に到着。ここで別働隊と分かれて登山組は登山準備をして御嶽山に向かう。ここで2班に班分けしてA班はNリーダーとSさん、B班はKさんでアンカーが私が務めた。25分ほど緩やかな道を歩くと鳥居があり大江権現が祀られている。ここで衣服調整の小休止。ここから約45分で八合目金剛童子へと登る。登り勾配も少し急になってくる。「あかっぱげ」の標識剣ヶ峰まで2075mだ。さらに上がって後を振り返るとすばらしい光景だ。中央アルプス、南アルプスが雲海に浮かびシルエットですばらしく綺麗だ。八合目で小休止。登り勾配も急になってきた。溶岩の間につけれれた道を黙々と上がる。しゃべる元気が少なくなったようだ。九合目を過ぎるとますます急登になるがバックの180度の展望はすばらしく、富士山も見えてきた。金剛童子から約1時間半、王滝頂上に到着。御嶽神社で休憩、風が強くなってきたようだ。八丁だるみから剣ヶ峰へ最後の登りだ。登り始めると強風が吹き出した。寒いがヤッケを出しても着る前に飛ばされそうだ。 王滝山頂で休憩の時、別働隊から電話が入りヤッケを着る間がなくなってしまったのだ。少し遅れたメンバーの後をゆっくり上がる。山荘まで上がって時間に追われながらヤッケを着る。剣ヶ峰頂上まで階段を踏ん張りながら上がる。先ず目の前に御嶽山頂奥宮が目に入る。お参りして振り返ると山頂広場からすばらしい展望が飛び込んでくる。落ち着いて集合記念写真を撮り、山頂の模様を写し景色を楽しむ。 山頂到着は10時50分予定に対して11時12分と22分の遅れだ。あまりにもすばらしいので山頂での時間も少し延長した。結果的にここで30分の遅れになった。御嶽山は標高3067mで長野県と岐阜県にまたがった活火山の独立峰だ。夏場は富士山、白山などとならんで白装束に身を包んで山頂奥宮を目指す信仰登山者も多い。山頂には一等三角点(本点)が明治26年に設置されていて標高は3063.4mだ。360度の展望はすばらしく、北アルプス穂高岳、槍ヶ岳、笠ヶ岳さらに立山連峰、近くに乗鞍岳が見え、東側は登攀時見てきた中央・南アルプス、富士山が見える。足元には王滝山頂の峰、三笠山。御嶽山のピーク摩利支天山、継子岳、継母岳。火口が池になった一番上の水のない一ノ池、エメラルド色の二ノ池とすばらしい景観だ。実に登頂者にしか味わえない爽快な喜びだ。10分近く予定オーバーして下山開始。二ノ池で昼食。ニノ池火口は400m、200mの楕円形で深さ4mほどの池だそうだ。 |
二ノ池から予定より30分遅れで下山開始。覚明堂前後のガレ場と溶岩の道を慎重に下る。八合目手前まで来ると溶岩の塊が道横にあり火山であることを実感させてくれる。紅葉を期待していたが先週の大寒波の降雪で落葉し木々はスケルトンになってしまった。残念ながら岩と紅葉とハイマツの3層模様は少し寂しいかぎりとなった。でも所々のナナカマドなど紅葉が綺麗だった。八合目で小休止し、七合目ロープウエイ乗場に急いだ。 14時13分、別働隊と合流。ロープウエイで鹿瀬駅に下山。バスに乗換え温泉のやまゆり荘に急ぐ。バスの中でジャンボリーの解散。温泉で汗を流して、JR組はNさんに開田支所まで送ってもらう。 バスはビューおんたけに戻り、マイカー組と分かれて、一路大阪枚方へと走らせる。 バスは往路を引き返し権兵衛街道から伊那ICで高速に入り、運転手のすばらしい運転で予定通り 9時30分枚方に帰阪した。皆さん大変お疲れ様でした。 |
(あとがき) 今回は寒波襲来の恐れを感じながら慎重に計画したがその甲斐あってか好天気に恵まれすばらしい登山ができました。32名と大パーティーながら怪我もなく無事登頂し下山できたこと皆様に感謝します。開田高原の住民になられたN氏のリーダー、班を引率下さったサブリーダーのS氏、K氏に深く感謝申し上げます。登山装備について、大事に至らず何とかくいとめたのですが、3000m級の山に登るにはスニーカーは危険です。年齢も重ねていることを考慮して、ぜひハイカットの登山靴で参加してほしいとリーダーからのお願いです。私も低山であっても登山靴を使用します。登山靴を履くと身が引き締まって慎重な行動ができるように思います。 山よさよなら ごきげんよろしゅ また山でお会いしましょう。 ありがとうございました。 |
コース 1日目(10/14) 枚方ラポール横(7:45)=草津PA(8:30/8:40)=一宮JCT(9:43)=小牧JCT(9:55)= 虎渓山PA(10:05/10:20)=駒ヶ岳SA(11:30/昼食/12:10)=伊那IC(12:20) =権兵衛トンネル=木曽大橋(12:56)=ビューおんたけ(13:25) ビューおんたけ(14:00)=木曽馬の里(14:10/14:40)=中田山荘(15:05/15:35)= やまゆり荘(15:40/入浴/16:45)=ビューおんたけ(17:00) (泊) 2日目(10/15) ビューおんたけ(起床5:00/朝食5:20/出発6:05)=田ノ原(7:32/準備/7:50)〜 大江権現(8:13)〜金剛童子(8:52)〜王滝頂上(10:25/10:38)〜剣ヶ峰(11:12/11:30)〜 二ノ池(11:50/昼食/12:10)〜覚明堂(12:30)〜八合目(13:15/13:20)〜 七合目行場山荘(14:05)〜飯森駅(14:13/散策組と合流/14:15)=鹿瀬駅(14:25)= やまゆり荘(15:05/入浴/15:50)=ビューおんたけ(16:05) [解散] 歩行約10km ビューおんたけ(16:10)=伊那IC(17:15)=草津PA(20:40/20:50)=藤阪駅(21:18)= 枚方(21:30) 地 図 御嶽山 天 候 10/14 曇り 10/15 快晴 参加者 32名 実施日 2006.10.14-15 |