氷ノ山山頂 避難小屋 |
MRC初秋の山 |
氷ノ山(須賀ノ山) 標高1509.6m |
9月16日、MRC主催の氷ノ山登山にリーダーとして参加した。 大阪から日帰りが無理なため前泊の登山になった。氷ノ山は標高1510mで、中国山地最高峰大山(標高1729m)に次ぐ標高第二の山だ。さらに氷ノ山は兵庫県の最高峰、山頂の尾根筋は兵庫県と鳥取県との県境になっている。氷ノ山は須賀ノ山とも呼ぶそうで国土地理院の地図には括弧で書かれている。前泊の15日は、奈良尾の草谷山荘にお世話になった。 草谷山荘には昔、MRCのメンバーがスキーでお世話になっていたようだ。当時のご主人藤原さんはお爺さんで現役引退、現在は若女将が民宿の切り盛りをされている。藤原さんの撮影された氷ノ山のDVDや著書「しらにしの吹く頃」など昔話に花が咲いた。夕食は若女将のおもてなしで、地場の珍しい料理と、かも鍋でお腹一杯、お酒もはいり大満足。食後は山の歌を合唱したりして盛り上がったが、明日は早朝出発なので早めに床についた。 16日氷ノ山登山の日、5時半起床、東の空は茜色で美しい朝だ。6時朝食、出発準備。登山コースは、福定親水公園から氷ノ山に登り、東尾根を下山するポピュラーコースにした。前日から意気統合した藤原爺が山案内を兼ねて特別参加いただいた。6時25分草谷山荘出発、奈良尾民宿街、福定民宿街を抜けると氷ノ山登山口だ。しばらく林道を歩く6時54分親水公園登山口に到着。トイレ、登山のチェックなどする。公園を抜けると河原だ。道は目見当で進むと濁流で流されたのか古いキャンプ用の水場がある。小さな丸木橋を渡ると少し急な登りになる。布滝の分岐をやり過ごすと布滝観賞用の橋に着く。滝は残念ながら木々の緑ではっきり見えなかったが秋の紅葉時はきっときれいだろう。分岐に戻り本日の一番の急登になると思われるジグザグ道を登る。ジグザグ道からさきほど眺めた布滝、左手沢の不動滝を遠目で数回見ることができた。ジグザグの急登を途中休憩を挟んで登ること45分ちょっときつい登りだった。地蔵堂に7時57分到着。お地蔵さんは但馬六十六地蔵の第29番福定だそうだ。地蔵堂を過ぎると道は緩やかな登りになり10数分杉林の道を登る。木地屋跡を過ぎると、また道は少し急になり氷ノ山越まで続く。途中、弘法ノ水、一口水など3ヶ所ほどお助け水があり登山者に一息つかせてくれる。9時に1250mの氷ノ山越に到着。氷ノ山越は峠になっていてこの先は鳥取県だ。峠の標識には「氷ノ越登山道(旧伊勢道)」とあり、お地蔵さんが祀ってある。どこにでもある峠の風景だが、伊勢道はお伊勢さんと出雲をつなぐ道なのだろうか。ここから県境の尾根道を歩く。国土地理院の地図で尾根のピークは兵庫県側になっている。尾根道は大きなブナが群生していて、たちこめた霧と調和してすばらしく幻想的で美しい。9時53分仙谷分岐標高1380mに到着、ここで最後の休憩をとる。山頂まで0.5kmだ。分岐のすぐ上が「こしき岩」だがガスで何も見えないので登らず巻道を進む。石畳の道をしばらく歩くと階段道になり山頂が近い雰囲気になってくる。やがて左手前方上にガスに包まれた小屋が見えてきた。山頂まであと一息だ。 10時20分、氷ノ山山頂に到着、残念ながらガスと強風で何も見えず飛ばされそうだった。外では立っていることもままならない、まして昼食などとんでもないことだ。山頂の避難小屋に入ると何人かが昼食をとっていた。我々も少し早い昼食にした。小屋の中と外では天国と地獄、小屋も吹飛ばされそうな突風だが小屋が頑丈だ。氷ノ山は標高1509.6mで一等三角点が埋設されている。尾根道を歩いていて火山ではと思ったが、300万年前に活動してた海底火山らしい。山頂は広く天気が良ければ展望はよさそうだ。氷ノ山は「日本200名山」「日本の秘境100選」など選ばれている。昼食を済ませ11時に下山開始した。ガスと突風は止む気配がない。飛ばされそうになりながら記念写真を撮る。灰色のガスでスモークがかかった写真だ。少し尾根から下ると風は感じられなくなった。特に山頂が厳しいようだ。ふとその時「氷ノ山」の山の名前を考えてみた。氷ノ山は「ひょうのせん」呼んでいるが「こおりのやま」とも読める。極寒時期、山頂は雪と氷と突風で人を寄せ付けない「こおりのやま」、氷ノ山になるのだろう。11時21分神大ヒュッテに到着。ここから東尾根を下り、氷ノ山国際スキー場に降りる。東尾根はブナ林がきれいで下りの目を楽しませてくれる。人面岩を過ぎ一の谷休憩所で小休止。12時28分東尾根休憩所に到着。ナナカマドの実も少し色づいてきている。秋ももうすぐそこに来ているようだ。休憩所からの下り道は脳天を突き刺す感じの下りだ。階段道が800m続いている。膝がガクガクになったところで左前方に鉢伏山とスキー場が見えてきた。東尾根登山口の大きな石碑が建っている横に出てきた。逆水自然公園に着いた。トイレ、足元の泥落しなどして小休止。氷ノ山国際スキー場の端を下って谷底まで下った。13時40分、奈良尾に無事下山した。 草谷山荘でシャワーをお借りして体もスッキリ、ビールでのどごしスッキリ。乾杯!乾杯!すばらしい氷ノ山登山になった。ひとえに参加者のすばらしい行動の賜物だ。 草谷山荘の藤原爺に山案内を兼ねて特別参加いただきありがとうございました。 |
コース 9/15 自由行動 ・・・ 草谷山荘(16:30) [集合] 9/16 草谷山荘(6:25)〜登山口(6:54)〜不動滝(7:15)〜地蔵堂(7:57)〜木地屋跡(8:07)〜 氷ノ山越(9:0 0/9:12)〜仙谷分岐(9:53)〜氷ノ山山頂(10:20/昼食/11:00)〜 神大ヒュッテ(11:21)〜一の谷休憩所(11: 55)〜東尾根休憩小屋(12:28)〜 東尾根登山口(12:57)〜逆水自然公園(13:00)〜氷ノ山国際スキー場〜奈良尾(13:40) 〜草谷山荘 地 図 氷ノ山 天 候 曇り時々霧雨 山頂濃霧で強風 参加者 11名 実施日 2007.09.15〜09.16 |