烏帽子岳
友歩会 アルプス例会 
北アルプス裏銀座縦走
前烏帽子岳
 標高2605m 烏帽子岳 標高2628m

高瀬ダム〜[ブナ立尾根]〜烏帽子小屋〜烏帽子岳
 
 7月30日から8月3日の予定で友歩会のアルプス例会を行った。当初ゆったり槍ヶ岳を計画していたが、一抜け、二抜けして参加者が結果的に2人になってしまった。2人になったらゆったりも良いが縦走のほうが楽しいだろうということでアルプス裏銀座縦走に決まった。

 7月30日21時30分発のさわやか信州号の夜行バスで出発した。
7月31日早朝、信濃大町に到着した。駅前は登山客で早朝から賑わっていると思っていたら全くのの逆で我々2人だけで、少し寂しいかぎりだ。事前に予約しておいたタクシーが1台待っていた。早速タクシーに乗り込んで出発、七倉のゲート前の登山相談所に登山届を出してゲートを通過した。以前来たときはこのゲートの開く時間が6時30分頃で随分待たされタクシーの列ができていた。今日はそんなこともなくあっという間に高瀬ダムについてしまった。

 6時少し前に高瀬ダムを出発、トンネルをくぐって吊橋を渡る。少し山際を巻いて一面砂の河原に出る。不動沢の崩壊が進み砂の量が来るたびに増えているようだ。小さな橋をわたって対岸に渡ると程なく登山口になる。登山口にはオオカエデの大樹があり、K番の標識が立ててある。この標識の番号がJ、Iと小さくなって0番にあたる所が烏帽子小屋だ。

 三大急登と呼ばれる急登が容赦なく立ちはだかっていた。一歩一歩ゆっくり登ることにした。日本三大急登は、今挑戦している烏帽子岳のブナ立尾根と、甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根、谷川岳の西黒尾根といわれている。また北アルプス三大急登は、烏帽子岳のブナ立尾根と、笠ヶ岳の笠新道、燕岳の合戦尾根といわれ、今回のブナ立尾根はどちらにも選ばれている急登だ。

 このブナ立尾根の急登では、山頂まで続く番号が励みになり登りやすい。HからFの間はかなり厳しいが未だ歩き始めでなんとかクリヤーした。F、E間はやや緩やかな登りでEからDも厳しい。DからCに登りつめると一段落し、ブナ立尾根の三角点がある。三等三角点で標高は2208.5m、周りは雑木で展望は現在望めない。三角点からタヌキ岩にかけて急登が続きかなり疲労してくる。さらにBからA、@にかけて急登と疲れが重なってかなり厳しいが頑張って登る。所々にお花が見られるのが何よりの励みになる。

 @の広場で行動食で昼食にした。ここから烏帽子小屋までお花畑がたくさんあるので、楽しみにしながら登った。2551ピークを越えると烏帽子小屋に到着。頑張って歩いたので午前中も早く10時23分の到着だった。烏帽子小屋名正面に赤牛岳がきれいに横たわっていた。抜きつぬかれつで2組の登山者がいたが、一組は野口五郎小屋まで進んでいった。小屋の受付を済ませ、空荷で烏帽子岳に行った。

オオカエデの登山口

緑と崩壊する山肌

ソバナ

尾根道

 

 

崩壊が激しい濁沢と不動岳

 

 クガイソウ

  

ブナ立尾根 三角点

三等三角点(標高2208.5m)

タヌキ岩

ゴゼンタチバナ

ブナ林にガスがかかってきた

モミジカラマツ 

アオノツガザクラ

ミヤマキンポウゲ

ヨツバシオガマ

コイワカガミ

チングルマ

リンドウ

赤牛岳 烏帽子小屋より

チシマギキョウ

烏帽子小屋にて

ミヤマキンバイ
 山頂付近はガスが出はじめ見通しが悪くなり始めた。しばらく行って尾根に出るここから振り返ると三ツ岳がきれいに見え、西側の東沢を挟んで赤牛岳が美しい。周りには高山植物の女王と呼ばれるコマクサが群生している。また所々にイワツメグサ、タカネツメクサなどもきれいだ。

 前烏帽子岳、ニセ烏帽子とも言われるそうだがここを越えて鞍部に下る。分岐で南沢岳方面への縦走路から左に入り烏帽子岳へと向かう。シャクナゲが所々に咲いている道を登っていくと大きな岩壁にぶつかる。巻き気味に岩を登ると山頂に着く。

 烏帽子岳は標高2628mで大きな岩が積み重なったような山頂だ。少し前に登った木曽駒の宝剣岳のような感じだ。山頂の一番上の大きな岩へはホールドがないので立つのは危険だ。ガスが出てきたのであまり遠くまで眺望できないが、三ツ岳から水晶岳、赤牛岳が変化しながら眺めれれる。南沢岳方面は東側から上がってくるガスで見え隠れしている。

 山頂でしばらく展望を楽しんだ後、下山した。烏帽子岳を一望できるところまで下山した時、丁度ラッキーなことにガスが一瞬抜けた。烏帽子岳の全容をはっきり見ることができた。素晴らしい烏帽子岳の雄姿であった。

 分岐まで戻り時間があったので南沢岳方面へ少し行ってみたが、ガスが深くなってきたので引き返し13時小屋に戻った。小屋は登山客が少なくゆったりとした時間を過ごせた。この時期小屋はすし詰め状態の混みようが一般的だが、ここ2週間ほど天候がよくなく全般的に山は空いているようだ。明日は三俣山荘までかなり強行軍なので早めの就寝にした。

三ツ岳 烏帽子岳より

赤牛岳 烏帽子岳より

コマクサ

シャクナゲ

烏帽子岳の岩登り

岩を登りきってホット一息

烏帽子岳山頂にて

烏帽子岳山頂にて

前烏帽子岳・三ツ岳・水晶岳・赤牛岳 烏帽子岳より

前烏帽子岳 烏帽子岳より

前烏帽子岳・三ツ岳 烏帽子岳より

水晶岳 烏帽子岳より

南沢岳 烏帽子岳より

烏帽子岳 岩場を下る

烏帽子岳

烏帽子岳

烏帽子岳

イワツメグサ

タカネツメクサ

烏帽子岳

烏帽子岳
 
第2日目 烏帽子小屋〜三俣山荘
第3日目 三俣山荘〜槍ヶ岳山荘
第4日目 槍ヶ岳山荘〜上高地

コース
出発日  7/30 
  新大阪(21:30)=[さわやか信州号]=
第1日目 7/31 
  信濃大町(4:50/5:10)=[貸切タクシー]=七倉(5:30/5:35)=高瀬ダム(5:45/5:50)〜
  K水場(6:15/6:22)〜I(6:55)〜G(7:24)〜E(8:01)〜C三角点(8:50)〜タヌキ岩(9:00)〜
  A(9:34)〜@(9:49/昼食/10:06)〜烏帽子小屋(10:23/受付/10:40)〜前烏帽子岳(11:00)
  〜烏帽子岳分岐(11:10)〜烏帽子岳(11:30/11:45)〜[散策]〜烏帽子小屋(13:00) (泊)
第2日目 8/1 
  烏帽子小屋(5:30)〜三ツ岳頭(6:35)〜三ツ岳(6:45)〜野口五郎小屋(8:00)〜
  野口五郎岳(8:15)〜真砂岳分岐(8:42)〜真砂岳(8:52)〜真砂岳分岐(8:59)〜
  真砂岳分岐・湯俣温泉分岐(9:07)〜東沢乗越(10:11)〜水晶小屋(11:00)〜
  水晶岳(11:35/11:45)〜水晶小屋(12:13/昼食/12:35)〜ワリモ北分岐(13:01)〜
  ワリモ岳(13:27)〜鷲羽岳(14:05/14:13)〜三俣山荘(14:55) (泊)
第3日目 8/2 
  三俣山荘(5:37)〜三俣峠(6:19)〜三俣蓮華岳(6:36)〜双六小屋・中道分岐(7:21)〜
  双六岳(7:45)〜中道分岐(8:17)〜三俣山荘巻道分岐(8:21)〜双六小屋(8:33/補食/9:06)
  〜樅沢岳(9:38)〜硫黄乗越(10:10)〜左俣岳(10:45)〜[西鎌尾根]〜千丈沢乗越(12:28)
  〜槍岳山荘(13:45) (泊)
第4日目 8/3 
  槍岳山荘(5:20)〜槍ヶ岳(6:21/6:30)〜槍岳山荘(7:03/7:21)〜殺生分岐(7:39)〜
  坊主岩屋(7:59)〜坊主岩下(8:05)〜水沢・水場(8:21)〜天狗原分岐(8:41)〜
  槍沢大曲り(9:13)〜五郎沢(9:19)〜槍沢キャンプ地(9:34)〜槍沢ロッジ(9:59)〜
  二ノ俣(10:22)〜一ノ俣(10:29)〜槍見河原(8:35)〜横尾(11:18)〜新村橋(11:59)〜
  徳沢(12:15/昼食/12:35)〜明神(13:21)〜河童橋(14:05)〜
  上高地バスターミナル(14:12/入浴/15:20)=[バス]=新島々(16:25/16:45)=[松本電鉄]=
  松本(17:14/17:51)=[しなの22]=名古屋(19:59/20:11)=新大阪(21:03)

天 候  7/31 晴れ 8/01 曇りのち雨 8/02 雨夕方から晴れ 8/03 晴れ 
参加者 2名 
実施日 2009.07.30−08.03