富士山 二等三角点
三角点探訪 日本百名山
富 士 山 標高3776m
 
 8月9日、七合目トモエ館。夜明け前、雲が少し厚くご来光は拝めないようだ。4時半頃起床して下界を眺めていると、ヘッドランプの列が山頂を目指してどんどん登ってくる。昨日聞いた五合目の案内さんの話によると毎日一万人以上の登山者が列を作っているそうだ。七合目に来て話半分ぐらいではと思った。調べてみると昨年実績、六合目の登山指導センターの計数で同時期の土日が8000人から一万人超の実績だ。平均して6000人ぐらいだと思われる。

 水平線に筋状の茜雲が横たわっているが雰囲気的には暗い感じがして案の定ご来光は拝めなかった。朝食をとって5時40分山頂を目指して登り始めた。溶岩の急登で足場は悪く、高度も上がって息苦しくなる人も出てきた。八合目に7時30分、七合目トモエ館から2時間弱の登りだった。

 八合目標高3020mの白雲荘から大パノラマを楽しんだ。雲がなければもっと素晴らしかったのだろうが欲張ってもしかたがない。左端に八ヶ岳や甲斐駒ヶ岳が美しく見えていた。さらに登って本八合目トモエ館に8時過ぎ到着。ここで大休止、登頂に不要な荷物などをこの小屋に預けて、昼食の注文。

 登りも急になり、九合目標高3600mを通過、山頂の鳥居が見えてく程なく山頂だ。久須志神社神社がお祀りしてあり、山小屋が何軒もある。突風が吹き始め山頂付近はガスが出てきた。砂交じりの突風はゴーグルとマスクが欲しいくらいの状況だ。ここでしばらく休憩してお鉢巡りに出発した。

朝景色 七合目より

朝景色・山中湖  七合目より

山中湖  七合目より

七合目を出発

七合目と八合目の中間点続く

七合目と八合目の中間点より

八合目への登り

もうすぐ八合目

八ヶ岳

甲斐駒ヶ岳

パノラマ 八合目にて

甲斐駒ヶ岳・八ヶ岳

登山者の列は続く 九合目から

富士山 山頂手前の鳥居

富士山 山頂に到着
 ここまでは1998年8月に登っていて、その時火口を眺めることができたが、今日はガスの切れ間に期待しながらのお鉢巡りになった。ここからお鉢めぐりをして剣ヶ峰に登頂が今回のメインイベントなのでわくわくしながら出発した。

 久須志神社から時計回りに歩き始める。しばらく行ったところでガスの抜け間に火口、お鉢を見ることができた。ちょうど半周ほどして火口の南側に着くと、浅間大社奥宮、富士山頂郵便局があった。富士山頂郵便局は言うまでもなく日本で一番標高の高い郵便局だ。ここから少し回ると剣ヶ峰が見えてくる。剣ヶ峰へは滑り安い砂地の急斜面を登る。登りつめるとそこは日本一高い山頂だ。

 剣ヶ峰に到着。剣ヶ峰は標高3776mで二等三角点になっている。展望は360度の大パノラマと言いたいところだが、実際は山頂が広くあまり見えないようだ。実際ガスがかかっていてそれも実感することができなかった。また山頂にはレーザードームの台座が残っている。新田次郎の著書に「富士山頂」に描かれている富士山頂レーザードームの跡だ。

 富士山頂レーザードームは、昭和39年(1964)に建設され、平成11年(1999)まで運用され、その後解体された。1959年の伊勢湾台風で死者行方不明者5000人の大惨事が起き、これを機に台風被害を予防する目的で富士山頂レーザーが建設された。建設についてのエピソードは新田次郎の著書で小説化されている。

 剣ヶ峰から約半周お鉢めぐりをすれば元に戻る。途中、希望者は白山岳に立寄る予定だったが、縄が張ってあったので立寄るのをやめた。白山岳は標高3756.4mで二等三角点があるはずだが行けなくて残念だった。久須志神社、山小屋群に戻り休憩後下山開始した。

 小屋群のトイレ辺りから吉田口・河口湖・須走口下山道を下った。広い大きくジグザグしたガラ場道を八合目まで下る。八合目でトモエ館に立ち寄り注文しておいた昼食を食べる。

 元の下山道まで戻り、延々と続くジグザグ道を下った。途中、緊急避難所等で休憩し、六合目に14時50分到着。六合目辺りから登山下山が一つになり、前日の登りを想い起こしてくれる。それにしてもものすごい登りの列が続いている。

 五合目までの戻りはかなりきつい。泉ヶ滝から五合目まで緩やかだが登り返しの道だ。下山したつもりになっているところに長いのぼりは続き少し閉口した。

 五合目にやっと戻り小御嶽神社にお参りしてバスターミナルに戻った。バスで御胎内温泉センターへと向かった。富士スバルラインを下り、富士吉田から御殿場へ。御殿場の御胎内温泉センターは富士山の麓に湧き出る温泉で、ゆったり温泉を楽しんだ。天気が良ければ富士山を見ながら温泉を楽しめるとのことだがそれは叶わなかった。夕食をいただき、閉館近くまで寛ぎ、バスで帰途についた。

 楽しい富士登山、お鉢巡りを案内していただいたリーダーさんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

お鉢巡りの出発

お鉢 火口

富士山頂郵便局

富士山頂浅間神社奥宮にて

お鉢 火口

剣ヶ峰

剣ヶ峰

剣ヶ峰への急登

剣ヶ峰山頂とレーザードームの台座

富士山 剣ヶ峰にて

剣ヶ峰 三角点説明板

富士山 二等三角点

剣ヶ峰の山頂標石と三角点、三角点説明板

縄が張ってあって登れなかった白山岳(標高3756.4m)

お鉢巡りを終え山頂に戻る

下山開始

入替わり登山客の列が続く 六合目にて

五合目 小御嶽神社
 
第1日目に戻る
 

コース
8/8
  梅田(7:25)=[【バス】・名神・伊勢・東名]=大津SA(9:25)=浜名湖SA(12:10/12:50)=
  富士IC=朝霧高原(15:15/15:30)=富士吉田(16:20)=[富士スバルライン]=
  五合目(16:50/17:05)〜広河原登山口(11:27)〜五合半登山道分岐(17:23)〜
  六合目(17:41)〜七合目(18:32)〜七合目トモエ館(18:45)  (泊)
8/9
  七合目トモエ館(5:42)〜八合目(7:30)〜八合目トモエ館(8:03/8:15)〜九合目(8:45)〜
  富士山頂・久須志神社(9:42/10:13)〜[お鉢巡り]〜銀名水〜
  浅間大社奥宮・富士山頂郵便局(10:30/10:36)〜剣ヶ峰(10:52/11:10)〜
  白山岳分岐(11:33)〜富士山頂(11:37/11:50)〜八合目トモエ館(12:23/昼食/13:00)〜
  緊急避難所(13:40)〜六合目(14:50)〜五合目(15:23)=[バス]=
  御胎内温泉センター(17:50/入浴・夕食/20:55)=[【バス】・東名・伊勢・名神 (夜行)]=
8/10
  梅田(5:00)


天 候  8/8 晴れ時々曇り 8/9 晴れ時々曇り、山頂ガス
参加者 20名 (当日の登山者1万人以上とのこと)
実施日 2009.08.08-08.10
ツアー  毎日新聞旅行