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西の覗き | ||
回想 大峰山 修行 1963年8月24日〜25日 |
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1963年(昭和38年)8月24日から25日にかけて、大峰山に修行に出かけた。一般に、大峰山は山上ヶ岳を指すとのことだ。また吉野山から熊野へ南北約70qにわたって連なる峰々の総称でもある。 山上ヶ岳(標高1719m)は山岳宗教のメッカで今もなお女人禁制の続く修験道の山で、山頂に蔵王権現を祀る大峯山寺本堂がある。また、女人大峰の名を持つ稲村ヶ岳、大普賢岳、釈迦ヶ岳など標高1200m以上の峰が連なっている。 大阪を夕刻にバスで出発。夜中に登山口になる洞川に到着。旅館で仮眠をする。早朝暗いうちに出発。竜泉寺から登山口へ。 両側に、石碑がずらりと並び、三十回、五十回など、登った回数が彫られている。1時間ほど行くと、結界門に着く。結界門は「女人結界門」と呼ばれ、宗教上の理由でこれより先女性が入れないことを示す門である。 うっそうとした杉の森林の中を「六根清浄」を唱えながら、金剛杖をついて上がる。要所要所に茶店がある。2時間ほどして行場の手前の陀羅尼助茶屋でお茶をご馳走になる。ここから約1時間の修行が始まる。 |
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鐘掛岩付近 |
西の覗き |
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小鐘掛、鐘掛ノ岩、お亀石と先達の指示に従い、鎖を頼りに垂直に近い岩場をよじ登る。岩登りの心得がある者にとっては鎖もいらないが、落ちれば命は無い。あまりの落差があり背筋がぞーとするが、無事切り抜ける。命綱無しなので少々緊張する。鎖を持つ手が力んでしまうが、難なく登り切る。 次の行場は「西の覗き(にしののぞき)」だ。荒行のひとつでここの荒行は特に有名な逆さ釣りだ。 両肩にロープをかけて合掌し、両足を2人の先達に持ってもらい、絶壁から身を乗り出して壁に彫り込んだ不動明を見るというものだが、見たかどうか定かではない。 先達が「親孝行するか!」などと言って、ズルッと体を下へずらす。なにを聞かれたのか忘れてしまったが、多分「親孝行するか!」だっただろう。ハイと大きく応えないと、更に下に下ろされる。安全と分かっていても肝が冷える。断崖絶壁は100mはあろうか。眼下の木々が小さく見える。 |
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山上にて |
山上にて |
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コース 8月24日 大阪(=<バス>= 8月25日 =洞川<仮眠>〜竜泉寺〜清浄大橋〜結界門〜陀羅尼助茶屋〜<行場>〜 大峰山寺〜レンゲ辻〜清浄大橋〜洞川=<バス>=大阪 |
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大峰山の修行 この後、2回参加したと思うが記録に残っているのは、1969年8月15日の下記写真だ。 |
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ご来光 (5:18) |
竜泉寺で記念写真 |
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