桟敷ヶ岳 山頂
桟敷ヶ岳 標高895.8m 岩屋山 標高649.1m
 
 松愛会交野支部の松愛かたの山歩会で桟敷ヶ岳に登るということだったのでご一緒させていただいた。桟敷ヶ岳は鴨川の源流の山で京都北山の入門コースといわれている。
 出町柳駅前を9時35分、雲ヶ畑岩屋橋行きの小さなバスで出発。小型バスに一般客も含め20数名乗車。約1時間カーブの多い狭い道を立って揺られていると気分が悪くなってきた。何とかこらえて岩屋橋に到着。
 出発準備をして岩屋不動に向かって歩き始める。道は舗装された林道で約20分で岩屋不動に到着。岩屋不動は岩屋山志明院という。入山料300円を三宝に納め女性の方から参拝についての注意を受ける。山門をくぐると石段があり正面に本堂があり、奥には行場がある。本尊は空海作と伝えられる不動明王。役の行者が開き、空海が純和天皇の勅願により再興された。岩屋山全体が山岳道場になっている。鴨川の源流とされる洞窟の湧き水を水神としてお祀りしているという。山門から中は撮影禁止だ。約30分拝観していよいよ桟敷ヶ岳へと登り始める。少しだらけた感じで気を引き締めて歩きにかかる。
 志明院の右から山に入り少し歩き始めると岩屋谷の沢歩きになる。約20分で薬師峠に到着。峠には六地蔵がお祀りしてあり、左は岩屋山、西は大森の里、右は桟敷ヶ岳への道になっている。昔、阿弥陀堂が建っていたそうだが今はない。山歩会と分かれて岩屋山に単独行をとる。
 10分足らずで岩屋山山頂に到着。山頂は広いが雑木林で展望はない。標高は649.1mで三等三角点になっている。三角点は訪れる人が少ないせいか苔むしたきれいな三角点だ。登山道はよく整備されていて気持ちよく歩ける。写真を撮って薬師峠に引き返し、山歩会の後を追う。
 山歩会とは約20分のハンディーがあるので少し早足で桟敷ヶ岳へと歩いた。約20分ほど行くと岩茸山へ20分の標識があったが、登らずに巻道を進んだ。さらに15分で山歩会は昼食にしていた。ここで山歩会に入れてもらって団体行動に戻った。
 昼食後しばらく登ると岩茸山への分岐があり、来る途中にあった下の分岐から登れば岩茸山に登れたのだ。都ながめの岩と思われる場所から比叡山、京都市街が見れることから桟敷ヶ岳の由来がみえてきそうだ。桟敷ヶ岳山頂手前のピークに送電線鉄塔がありその先に、桟敷ヶ岳の山頂が見えてくる。一旦下って登り返すが広々していてコースを外れながら行くと山頂に着く。
 山頂は広いが周囲は雑木林になっていて展望は一方向だけで魚谷山が見えていると思われる。標高は895.8mで二等三角点になっている。三角点柱石は2本あり損傷したものを誰か建てたのだろうか。壊れた柱石は昭和59年交換された柱石長79cmのように思う。平成13年に現在の柱石に交換されたようだ。損傷した柱石と現在の柱石には約1mの差があり、山頂部が崩壊して低くなったのか疑問が残る。交換し放置してあった柱石を誰かが立てた可能性もある。いずれにしろ山頂が低くなったことは考えにくい。昭和59年柱石長79cmとあり、交換時からそうであった可能性もある。新旧の三角点が存在するのも珍しい。
 桟敷ヶ岳は惟喬(これたか)親王が皇位継承に敗れ、山上に桟敷を建てて都を懐かしんだと伝えられている。山名はその桟敷にちなんで付けられたという。下山開始、アケボノソウなどお花を楽しみながら歩く。ナベクロ峠で小休止、祖父谷峠へと向かう。
 ここでハプニング発生。ナベクロ峠から少し登ると送電線鉄塔に出る。祖父谷峠へは鉄塔手前を右下に下らなければならない。しかしみんな元気でピークの鉄塔を過ぎ城丹国境尾根を飯森山方面に行ったようだ。アンカーを我々は歩いていたが鉄塔まで来て景色を堪能して間違った道を下り始めた。慌てて先頭に追いつこうと分岐まで戻り関電道の階段を下り祖父谷峠に着いたが誰もいない。そんなに先にいっていないと思いながら下るが合流できず。祖父谷林道に出て対向の車などに聞いてみるが要領を得ない。林道を半ば下ったところで上から一人追いかけてきた。全員道を間違えたが無事とのことだ。岩屋橋に40分ほど遅れて全員無事下山。ほっと一息。ビールがうまかった。帰りのバスは予定通りに乗車でき出町柳に戻った。居酒屋で反省会の後解散した。
世話役さんお疲れ様でした。次回の計画期待しています。
 
岩屋山志明院 標石                      惟喬神社 
 
志明院(岩屋不動)                      岩屋谷を上がる 
 
岩屋谷を上がる                         薬師峠 
 
岩屋山 山頂にて                        岩屋山 三等三角点 

 
岩茸山分岐                           岩茸山を巻いた辺りで昼食 
 
都ながめの岩辺りよりの展望                 桟敷ヶ岳 山頂にて 
 
桟敷ヶ岳 損傷した古い三角点               桟敷ヶ岳 新しい二等三角点 
 
アケボノソウ                           ナベクロ峠 
 
祖父谷峠分岐から関電道を下る              祖父谷峠 
コース  
  出町柳駅前(9:35)=[京都バス 雲ヶ畑岩屋橋行き]=岩屋橋(10:30/体操/10:48)〜
  岩屋不動(11:10/拝観/11:40)〜薬師峠(12:02/12:04)〜岩屋山(12:11/12:17)〜
  薬師峠(12:23)〜岩茸山分岐(12:44)〜(12:03/昼食/13:28)〜桟敷ヶ岳(13:48/14:04)〜
  ナベクロ峠(14:22/14:25)〜祖父谷峠分岐(14:35/迷/14:38)〜祖父谷峠(14:45)〜
  岩屋橋(16:20/16:50)=[京都バス 出町柳駅行き]=出町柳駅前(17:45)

天 候  晴れ時々曇り 
参加者 24名 
実施日 2006.09.21