音羽山 山頂にて
友歩会 定例会
音羽三山
音羽山 標高851.7m 経ヶ塚山 標高889m 熊ヶ岳 標高904m
 
 友歩会9月定例会は音羽三山に登った。
音羽三山は音羽観音から龍門岳連山の北端に位置する音羽山、経ヶ塚山、熊ヶ岳の三山だ。桜井駅南口から談山神社行きのバスに乗り下居(おりい)バス停で下車。バスを降りると先に音羽観音への案内板があり橋の袂には古い石の道標がある。寺川にかかる橋を渡り、右に進む、民家もなくなり畑や林の中の道を登る。道沿いに音羽山善法寺までの昔の道標が建っている。バスを降りた最初の道標から善法寺まで十七丁だそうで、一丁ごとに例えば十七分四丁と案内している。しばらく行くと分岐になり左のゲートのある細い道を登る。ここから善法寺まで1kmと記されていた。コンクリートの固めた道でかなり急坂で音羽山登山の前哨戦でバテそうだ。途中に道標や一丁ごとの標石を数えながら登る。途中から地道になりますます険しくなる。半分ぐらい登ったところに祓堂(はらいどう)があり、少し上がったところで小休止だ。バイクの音がしてこんな急坂を郵便屋さんが上がってきた。バイクでモトクロスをやっているような状況だ。小休止の後しばらく登ると先程のバイクが置いてあった。坂はさらに急になっている。郵便屋さんはここから歩いて配達に行ったのだろう。
やがて郵便屋さんが降りてきた思わずお疲れ様と声をかけた。
 一登りで音羽観音、善法寺に着いた。正面に本堂があり先手千眼十一面観世音菩薩がご本尊だ。観音様は眼病に霊験あらたかと伝えられている。綺麗で清楚なあんじゅさんが観音様について説明いただいた。時間もなかったので失礼させていただいたが機会があったら本堂に上がり観音様のお姿に拝したいと思った。お寺の境内にお葉つきイチョウが県指定天然記念物になっている。奈良県教育委員会の説明板では目通り4.8m、高さ25mで普通のイチョウと違い葉に実をつけるイチョウだそうだ。予定通り音羽山に向けて登山開始した。
 本堂右奥の護摩堂横から山道に入る。ザレ場やぬかるみの悪路の急坂を登る。悪路だがツリフネソウが両側に咲いていて何とか気分をやわらげてくれる。沢が涸れたところで尾根への急斜面を登りきると尾根筋に出る。軽快な尾根歩き10数分で音羽山山頂に着く。
 標高851.7mで三等三角点になっている。薄暗くて展望はないので小休止して先に進む。ここで進路が怪しくなる。先を歩いていたパーティーが左へ下って行ったので道が違うという。地図をよく見ると先行パーティーは左の北方向に行った。経ヶ塚山は南にあり、右の南方向が正しいはずだ。先行パーティーは大宇多温泉にでも行くのだろうと我々は反対方向に進み音羽山から下る。
 
音羽山登山口                          音羽山十七丁の標石 
 
急勾配のコンクリート道を上がる              古い道標 
 
八丁辺り中間点の祓堂                     音羽観音善法寺 
 
善法寺境内のお葉つきイチョウ(県天然記念物)     ツリフネソウ 
 
ツリフネソウの咲く沢を登る                 尾根道に出る 
 
音羽山 山頂                          音羽山 三等三角点 
 音羽山からの鞍部に下り、急坂を登り返す。大宇陀への分岐を左に見て登ると経ヶ塚山に到着する。標高は889mで山頂に大きな石灯篭があかなり広い。ここで昼食にした。室生、葛城、金剛の山々が展望できると期待していたが雑木林で望めなく残念だった。経ヶ塚山は多武峰(とうのみね)の鬼門にあたるため経文が埋められたことに由来した山名とのことだ。昼食後下山直前に音羽山での先行パーティーがやってきた。やはり道を間違えたそうだ。人の後を着いて行ったらひどい目に遭うことにメンバーは理解してくれたらしい。経ヶ塚山からの下りは急坂でかなり厳しい。約120mほど下ることになる。しばらく急斜面を下ると正面に円錐形の熊ヶ岳がそびえて見える。鞍部に下って登り返すのは厳しそうなので思わず立止まってしまった。
 熊ヶ岳は綺麗だし、左手に高見山とその連山がうっすら見え急斜面の下りも楽しませてくれる。鞍部まで下りここから覚悟できた登り返し、かなりの急登だ。登り始め足元にあった熊笹が次第に伸びてきて歩きづらくなる。熊笹は背丈になりかすかな道筋が行き先を示しているが足元は見えず慎重に歩く。熊笹の急登を登りきると熊ヶ岳の山頂に着く。山頂は少し熊笹が刈ってあるが展望はない。
標高は904mで山名のブロックが置いてある。しかし熊ヶ岳は音羽三山の最高峰だ。下りも急坂で熊笹の中を下る。アップダウンを2度ほどすると小ピークに着く。折れた木に小熊ヶ岳の表示があった。標高はおよそ860mだ。ここ先に龍門岳の山々が木々の間に姿を見せる。正面に反射板が見えてきたが深い熊笹が続く。近鉄大峠無線反射板に到着。反射板を道なりの回りこむと四等三角点がある。点名は熊ヶ岳で標高は859.0mだ。ここからは熊笹も少なくなり広い山道になる。
 
音羽山から下り経ヶ塚山への登り返し           経ヶ塚山山頂の石灯篭 
 
経ヶ塚山山頂で昼食                      経ヶ塚山にて 
 
経ヶ塚山の急勾配の下り前方に熊ヶ岳が!        熊ヶ岳 経ヶ塚山の下りより 
 
熊ヶ岳へと登り返す                      熊笹が背丈になり足元見えない 
 
熊ヶ岳山頂にて                         熊ヶ岳山頂 
 
大峠への下りも熊笹の中を歩く               熊笹の中をアップダウンして進む 
 
小ピークに小熊ヶ岳と書いてあった            小ピークを過ぎると龍門岳が垣間見れる 
 
反射板辺りまで熊笹が続く                  近鉄大峠無線反射板 
 
反射板の下の道脇にある三角点               点名 熊ヶ岳の四等三角点 
 下りついたところが大峠だ。お地蔵様の祠と女坂伝承地の石碑がある。神武東征のとき女軍(めいくさ)を配置したのが女坂(めさか)この大峠。紀元二千六百年(昭和15年)に奈良県奉祝会が石碑を建てたとのことだ。ちなみに男軍を配置した男坂は男坂伝承地で宇陀の半坂峠に建っているとのことだ。大峠から針道、八井内への広いジグダグ道を下ると林道に出る。林道はコケで滑りやすい注意しながら下る。道は延々と続き約40分はくたびれる。やがて大通りが見え不動ノ滝、破不動尊に着く。予定通り30分前にバス停に着いたので少し退屈する。
 予定通りのバスに乗り桜井駅で一時解散後駅前で反省会。大いに盛り上がった。
お疲れさまでした。
 
大峠にて                             大峠の女坂伝承地の石碑 
 
大峠からの下り                         やがて延々と続く林道に出る 
 
不動ノ滝                             破不動尊 
コース  
  桜井駅南口・1番(9:45)=[奈良交通14談山神社行き]=下居(おりい)BS(10:00)
  下居(10:05)〜音羽観音参道分岐(10:22)〜音羽観音(10:55/参拝/11:05)〜尾根筋(11:35)〜
  音羽山(11:50/12:00)〜経ヶ塚山(12:18/昼食/12:53)〜鞍部(13:06)〜熊ヶ岳(13:27/13:35)〜
  反射板(13:55/13:58)〜大峠(14:05/14:13)〜不動ノ滝(14:54/休/15:00)〜不動滝BS(15:01)
  不動滝BS(15:37)=[奈良交通14桜井駅南口行き]=桜井(15:55)=鶴橋
  ●約7.5km 約3時間40分

地 図  古市場 
天 候  晴れ 
参加者 13名 
実施日 2006.09.30