箕作山 山頂にて
友歩会 年忘れ例会
箕 作 山

舟岡山 標高152m 岩戸山 標高(320m) 小脇山 標高373.4m
箕作山(瓦屋寺山)
 標高372m
 赤神山(太郎坊山) 標高(355m)
 
 友歩会12月年忘れ例会は箕作山に登った。箕作山は岩戸山、小脇山、箕作山、赤神山の総称だそうだ。コースは近江鉄道市辺駅から阿賀神社、舟岡山から十三仏の岩戸山そして最高峰の小脇山へ。午後は箕作山、瓦屋寺、太郎坊山の赤神山そして太郎坊宮にお参りして太郎坊宮前駅までだ。
 市辺駅で下車し、県道を少し戻り踏切を渡って少し行くと阿賀神社に着く。阿賀神社の左側の農道を行くと正面右に箕作山の山並みが美しい。左手に舟岡山の標識があり階段を登ると祠があり舟岡山に着く。万葉歌碑を見たかったので尾根を阿賀神社方向に戻る。大きな岩に白い新しそうな石盤がある。万葉歌碑というには古びた歌碑だろうと辺りを探したが見当たらない。右下に万葉歌碑由緒の盤もあり半信半疑でこの大岩の碑が万葉歌碑かと思った。帰宅後調べてみると正に万葉歌碑だった。歌碑はこの地を訪れた大海人皇子(おおあまのみこ)と額田王(ぬかたのおおきみ)が詠んだ歌碑だ。大海人皇子後の天武天皇と額田王の相聞歌だそうだ。
 舟岡山152mピークに展望台があるが木々が大きくなり余り期待できない。舟岡山を下り北東方向から見ると船のような細長い低い山だ。広い道を横断して大きな池を回って竹藪に入る。竹薮のトンネルを抜けると十三仏参道に出る。石の階段を汗しながら上がる。途中休憩小屋で休み約30分で十三仏のお寺に到着。
 十三仏の上の岩が山頂の岩戸山だが入口は巨岩がありその間を通る、正に岩戸といった感じだ。ここから展望はすばらしい。十三仏を探したがはっきりしない。お堂の山側の岩盤がそのような感じで何か刻まれているようだ。この岩が十三仏だろう。帰宅後調べてみると十三仏はお寺の堂の中にあり見られないとの情報を得た。何人かの人に十三仏を尋ねられたが分からなかったし、再度十三仏を訪ねて来られた方もおられた。途中十三仏の案内標識がたくさんあり、十三仏を過ぎてからも十三仏の案内が多くあった。しかしながら肝心の十三仏直前で案内がなくなり不明になり見ることができない。この後も同じだが岩戸山、小脇山、箕作山そして赤神山も近くまで案内があり突然無くなるのだ。足元に絶壁を感じながら登ると岩戸山に着く。山頂には紅白の紐で岩座がつくられている。
ご神体のようで足の踏み場に躊躇する。ここからの展望もすばらしい。
 岩戸山から円錐形の小脇山が見えていたが尾根筋を登る。10分ほどで小脇山山頂に到着。
後続に20名以上のパーティーがいたので少し早いが昼食にした。展望は大きく期待できないが、これから行く箕作山、赤神山は木々の間から見ることができる。山頂は余り広くはないが明るい。標高373.4mで三等三角点になっている。
 箕作山で一番標高があり美しい山だ。午後は尾根を進んで箕作山の本峰に行った。山頂表示もなく他のパーティーに箕作山はどこかと聞かれここだと答えた。次は赤神山だが途中の分岐から紅葉で有名な瓦屋寺に立ち寄った。
 聖徳太子が四天王寺を建立するため、この地で10万枚ともいわれる瓦を焼いたそうだその瓦の管理で建てられた萱葺きの本堂には平安時代の千手観音立像が安置されているそうだ。紅葉には遅すぎて期待していなかったが最後の紅葉は実に素晴らしかった。少し回り道で期待はずれだとブーイングのところだったが、しばらく動けないぐらい綺麗だった。分岐まで戻り赤神山へ、10分ほどで到着。途中左手に「止山」表示があり縄張りがしてあった。「止山」とは山主などその山に権利がある人以外入山してはならない山のことだそうだ。一般には松茸山などがそうだ。
 赤神山(太郎坊山)山頂は岩で展望が良い。縦走してきた山々から近江平野が箱庭のようだ。足元に露岩したピークが見えるがこの下が太郎坊宮の真上の岩座になっているのだろう。お寺側の案内では南側のこの頂きには登らないで北側の頂きに登るよう配慮してほしいとある。信仰の場所でもあるが落石等の危険も十分考えられるので当然だろう。
 山を下り山腹の太郎坊宮にお参りする。石段の脇に下山し、石段を上がると夫婦岩がある。この岩には悪心ものが通ると岩と岩ではさみつけるという伝説がある。夫婦岩を過ぎると本殿がありお参りする。ここからの展望も実にすばらしい。長い石段を下る。石段は700段余りあるそうだ。下に降り立ち後ろを見上げると壮観である。岩に張り付いた太郎坊宮は、太郎坊天狗が箕作山特に瓦屋寺を守る為に居たという。太郎坊天狗の弟が次郎坊天狗で鞍馬山の守りについているそうだ。田んぼの中の参道を太郎坊前駅まで歩く。時々振り返ると太郎坊が見送ってくれているようだ。太郎坊宮前駅より近江八幡に戻り、JRで帰途に向かう途中野洲で下車した。ほほえみ乃湯でお風呂に入り反省会の後それぞれ帰途に着いた。

本年の友歩会も本日をもって打ち止め。来年はまた伏見の五福めぐりからスタートしましょう。
本年は27回の山登り、行事を行いました。参加者は延229名を数えました。
一年間多くの方のご参加頂き本当に有難うございました。良いお年をお迎えください。
 
岩戸山、小脇山、箕作山、赤神山 阿賀神社脇より   万葉歌碑 舟岡山にて 
 
岩戸山、小脇山 舟岡山近くより              舟岡山 
 
十三仏参道                           石段が続く十三仏参道 
 
参道には四国八十八寺本尊石仏並ぶ           岩戸山にふさわしい巨岩の間を登る 
 
十三仏?(実は十三仏はお堂の中で見られない?)   岩戸山山頂 紅白を巻いた岩座 
 
岩戸山 岩座の前にて                    小脇山山頂にて 
 
小脇山山頂にて                        小脇山 三等三角点 
 
太郎坊山 小脇山より                     箕作山山頂 
 
瓦屋寺                              瓦屋寺 
 
瓦屋寺にて                           赤神山(太郎坊山)山頂にて 
 
赤神山から太郎坊宮真上のピークを見る          小脇山 赤神山より 
 
太郎坊宮 夫婦岩                       太郎坊宮 夫婦岩 
 
太郎坊宮 本殿                         本殿より望む近江市街 
 
太郎坊宮 参道より                      大鳥居から望む太郎坊宮 
【万葉歌碑】

  あかねさす 紫野行き 標野行き
     野守は見ずや 君が袖振る    額田王

  紫草の にほへる妹を 憎くあらば
     人妻故に 我恋めやも       大海人皇子

【岩戸山十三仏の由緒】
 岩戸山十三仏は箕作山の南端兜岩の下に位置する巨岩に刻まれてあります。推古天皇の御宇聖徳太子が此国御巡幸の際瓦屋寺に御駐輦遊ばされし時、此地霊山なると感応され麓の牛の尾という所に行かれ浄水噴出を見極めて斎戒沐浴三礼をなし、頂上の巨岩に爪にて十三体即ち、不動明王、釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩、地蔵菩薩、弥勒菩薩、薬師如来、観音菩薩、勢至菩薩、阿弥陀如来、阿しゅく如来、大日如来、虚空蔵菩薩を御刻みになり、外に善光寺如来、弘法大師、神明大菩薩、八幡大菩薩合わせて十七体の御仏体を安置されたと伝えられています。(後略)
(安土町観光協会説明看板より抜粋)

十三仏とは、亡くなった人の初七日から三十三回忌までの法要の本尊として迎える仏、菩薩のこと。
コース  
  近江八幡(9:13)=[近江鉄道]=市辺駅(9:24/9:25)〜阿賀神社(9:30/トイレ・体操/9:35)〜
  万葉歌碑(9:45)〜舟岡山(9:50)〜参道入口(10:13)〜十三仏(10:43/10:54)〜
  岩戸山(10:57/11:02)〜小脇山・三角点(11:12/昼食/12:02)〜箕作山(12:25/12:29)〜
  分岐(12:36)〜瓦屋寺(12:42/13:00)〜分岐(13:07)〜赤神山(太郎坊山)(13:18/13:30)〜
  太郎坊宮(13:44/14:05)〜太郎坊宮前駅(14:21/14:44)=近江八幡(15:00)=
  野洲〜ほほえみ乃湯〜野洲=京都=大阪  ●約7km 約3時間

地 図  八日市 
天 候  曇り 
参加者 8名 
実施日 2006.12.16