御破裂山 山頂にて
友歩会 定例会
御破裂山 標高618m 談 山 標高566m
 
 6月28日、定例会で多武峰(とうのみね)・御破裂山(ごはれつやま)に行った。多武峰は談山神社(たんざんじんじゃ)へはお参りしているものの神社の瀬にある談山(かたらいやま)、御破裂山には登っていなかった。今回はこの2座を目標にして行った。桜井駅から奈良交通バスで談山神社へと走った。桜井駅は標高約80mで談山神社BSは約490mでバスはいっきに400mほど上がってくれる。当初多武峰BS(標高約390m)を談山神社BSと思っていたので神社まで歩かずに行ってしまった。つまり今日の登山は標高差100mマイナスになった。バス停で準備をして出発。案内板は右からでも左からでも行けるが結局少し上がって広場を下った。途中神社の方を見ると十三重塔の上に談山が光背のようになっている。西入口が近かったが正面石段から参拝しようと正面に回った。正面から入ると右側にあじさい園があってあじさいが美しく咲いていた。しばらく鑑賞して石段を上がると通行止めになっている。脚の弱い人のコースを行けという事だがつまりは入山受付を1箇所にするための口実だ。談山神社といえば長い石の階段と上に見える朱色の拝殿が特長なのに非常に残念だ。メインの参道を塞ぐのだったら入山料も半額ぐらいにすべきだろう。何はともあれ、けまりの広場から十三重塔の写真を撮る。各々参拝して十三重塔前で記念写真を撮る。十三重塔は藤原鎌足の子が建立し、木造十三重塔としては世界唯一のものだそうだ。本殿には藤原鎌足公がお祀りしてあり、絢爛豪華な様式は日光東照宮の手本になったという。また朱塗りの舞台造りの拝殿は有名だ。一回りして工事中の権殿と比叡神社の間からお山に登った。この間が登山口になっていて標識が建っている。標識には談山へ10分、御破裂山へ20分となっている。よく整備された木道の階段道を登ると右に折れ急登すると尾根に出る。標識があり談山の分岐になっている。
 分岐の右を見るともうすぐそこは山頂の談山だ。山頂には説明板と御相談所の石碑があり、ベンチなども置かれている。説明板によると、談山神社の裏山にあたり古くから「談所の森」と名づけられ、中大兄皇子と藤原鎌足公が大化改新の秘策をねられたところとされている。標高は566mで木々で展望は望めない。分岐に戻り御破裂山へと進む。道は尾根道で緩やかな登りを進む。10分ほどで分岐に出る。帰路明日香に行く道だ。
 直進すると正面に古墳があり、御破裂山の山頂だ。実は山頂は古墳になっていて入れないが、藤原鎌足公のお墓になっていて標高618mだ。円墳を巻くように道があって、西側が開けていて大和平野を見渡すことができる。あいにくの天気で大和三山は見えるが葛城山や二上山は見えなかった。ここで景色を見ながら少し早い昼食にした。説明板によれば、古くから国家に不祥事があるときに、「神山が鳴動」した記録が多く残っているという。
 午後は西口から上(かむろ)から冬野川沿いに石舞台古墳から、亀石を経て飛鳥村健康福祉センターに行く予定だ。途中の分岐まで戻り、右に20mほど行くと右手に道で半分削り取られたようなピークがある。
 このピークに御破裂山の三角点がある。三角点は四等三角点で、標高607.7mになっている。御破裂山より10m程低い。山頂に入る道は草茫々で少しだが取っ付きは見つけにくい。三角点を後に林道を下る。途中ツルアジサイなどが咲いていてきれいだった。
 分岐に到着、左は談山神社、右は北山・桜井となっていたので談山神社と反対の右を取って歩き始めた。すぐに谷に下る道があると思いながら、歩いてもない。念誦窟(ねずき)不動尊の案内標石があったが無視して進む。帰宅後調べた内容だが、引き返した場所は城跡のような感じでお墓のようだったという話から念誦窟と思われる。
 (注)念誦窟(ねずき)は、増賀上人(ぞうがしょうにん)が念仏三昧のまま入寂した地(お墓)。
 雨も降り始め元の分岐に戻り反対側へ下ると、分岐に出た。その分岐の標識には石舞台古墳の名が載っていて一安心だ。下り道は次第に細くなり草が茂っていて濡れた草で冷たい。2車線の立派な車道に出る。車道には横断注意と書いてあるが車は全く走っていない。ここまで来てむかしこの道を通った記憶を思い出した。2001年5月近鉄の万葉ハイクで多武峰から談山神社を経て、この道を通り石舞台から壺阪駅まで歩いた。立派な道は当時から工事が進んでいて、少しは進化しているようだ。調べてみると、県道155号多武峰見瀬線で、2007年10月現在工事が行われていて未開通になっている。しかし今は工事の様子もなく仕掛かり状態で放置されているようにしか見受けられなかった。九十九折の自動車道を串差しで下りつくと、上(かむろ)に到着し、小休止にした。気都和既神社(きつわきじんじゃ)があり、ここから冬野川にそって石舞台古墳まで延々と歩いた。途中あじさいがたくさん咲いていて心和ましてくれた。
 石舞台で小休止して、橘寺から亀石へ歩く。いつもよく歩く道だ。最後は明日香小学校前を通り、明日香健康福祉センターで太子の湯につかりゆっくり疲れを癒した。なんとか梅雨の最中、小雨というか霧雨程度でしのぐことができ、山登りは百数十メートル、下りは約五百メートルの歩きで途中で迷ったり、いろいろあって楽しい1日になった。皆さんお疲れ様でした。

 
談山神社バス停駐車場にて                  談山 駐車場側より 
 
多武峰村道路元標                        あじさい 
 
あじさい                               あじさい園にて 
 
十三重塔・神廟拝所 けまりの庭にて            十三重塔 けまりの庭にて 
 
拝殿                                 十三重塔にて 
 
楼門                                談山・御破裂山登山口 比叡神社と権殿(修復工事中)の間 
 
談山・御破裂山登山口の標識                木製階段を登る 
 
談山・御破裂山分岐                       談山・御破裂山分岐の標識 
 
談山山頂 分岐より                       談山 山頂にて(談山説明板) 

 
山頂中央の「御相談所」碑                   御破裂山への登り 
 
御破裂山・明日香方面分岐                   御破裂山山頂(山頂は藤原鎌足公のお墓) 
 
山頂から大和三山、大和平野を望む             靄のかかる大和平野を望みながら昼食 
 
御破裂山三角点峰(34°28′13/135°51′37)      御破裂山 四等三角点(標高607.7m) 

 
御破裂山三角点峰にて                     三角点峰の眺めながら下る 
 
ツルアジサイ                            問題の案内標識 
 
念誦窟(ねずき)不動尊の案内                 石舞台古墳への案内標識・分岐 
 
自動車の走らない立派な道路を注意して横断       ヤマアジサイ 
 
あじさい                               あじさい 
 
蓮 明日香小北側の蓮池にて                 飛鳥村健康福祉センター 
コース  
  近鉄・鶴橋(8:17)=[宇治山田行き急行]=桜井(8:56/9:25)
  =[奈良交通バス談山神社行き]=談山神社BS(9:55/9:58)〜談山神社(10:07/10:30)〜
  談山(10:42/10:45)〜分岐(10:57)〜御破裂山(11:00/昼食/11:38)〜三角点(11:42)〜
  多武峰・北山分岐(12:00)〜【念誦窟不動尊標識〜念誦窟〜多武峰・北山分岐(12:26)】〜
  西口の分岐(12:28)〜上(かむろ)・気都和既神社(きつわきじんじゃ)(12:50/12:55)〜
  石舞台古墳(13:30/13:35)〜橘寺(13:55)〜亀石(14:09)〜
  飛鳥村健康福祉センター(14:18/入浴/15:49)=[奈良交通バス橿原神宮行き]=
  橿原神宮(16:28/16:37)=鶴橋

天 候  曇り午後小雨 
参加者 14名 
実施日 2008.06.28