筆捨山 山頂にて
友歩会 忘年例会
筆捨山 標高285m 観音山 標高224m
加太〜筆捨山〜観音山〜関宿
 
 12月20日、友歩会2008年の忘年例会を行った。12月6日に納会を済ませたが、山が恋しくなり毎年低山を18切符などを使って行くのが通例になってきた。今年は三重県亀山市関町の筆捨山へ行ってみた。東海道五十三次の宿場町の関宿にある筆捨山で、山の名前は狩野法眼元信と言う絵師が、変化に富んだこの山が描けず、筆を捨てた、とのいわれから付いたとか。その山容を期待して出かけたがその結果はいかがだったのだろう。

 大阪、京都から草津線廻り、関西線で柘植についた。待機していた関西線のワンマンカーで次駅の加太へと揺られて一山を越えた。この辺りはSLが廃止になる頃、よく追っかけをやったものだが、随分昔のような気がする。

 加太駅に降り立ち、ここから歩き始める。線路を渡り、北へ北へと牛谷川に沿って歩く。広い自動車道だが自動車は全く行き交わない。ツーリングのバイク2台に対向したのみだ。35分ほど歩いたところが峠になっていて、東海自然歩道に合流する。ここから下り道で20分ほど下ると、山ノ神がお祀りしてあり、小さな橋をわたると広々した場所になる。諸戸山林事務所だそうだ。中津川に沿って下るがこの広場、昔は切り出した木材の集積場になっていたのであろうか。川沿いには、年季の入った桜の古木が並んでいたが春には綺麗な桜が見れるのだろう。

 さらに10分ほど下ると茶畑を通過する。茶畑が太陽の光に反射して銀色に輝いていて美しい。東海自然歩道の標識で気付いたのが「国鉄加太駅」「国鉄バス停」など古い標識だ。1987年4月、JRが誕生して20年以上もこの辺りの東海自然歩道の標識は国鉄の表示なのだ。さらに10分ほど歩くと国道1号線に出た。国道に架かる陸橋を渡り、茶畑のあぜ道のようなところを付き切ると、昔の1号線だろうか車道に出る。左に曲がりほんの少し行くと石垣の辺りに案内板があり直進すると鈴鹿峠に通じている。我々はここで右折し、いよいよ山に取り付く。

 少し山に入ると、小屋がある。「憩の舎」沓掛の苫室で丸太を組んだ休憩所のようだが余り利用されていないようだ。その先に堰堤があった。丸太で作った堰堤のように見えるが、木かどうかは未確認だ。その堰堤を右に見て急坂を登り始める。その急坂は階段道で尾根まで続いている。今日一番の急登だ。

 尾根に出ると露岩が所々にありヤセ尾根になっている。安全策に鎖がはりめぐらされた尾根道だ。展望台があるとガイド本に書いてあったが、少し開けた岩のところで昼食にした。昼食後急坂を慎重に下り、登り返す。細い露岩の尾根を進み、極めつけの階段道を登りきるとピークに着く。

 このピークが筆捨山の山頂だ。標高は国土地理院の地図では285mだが、山頂標識には286.2mになっていた。山頂は雑木が茂っていて展望は望めない。少しして下山にかかる。下山は山頂から急坂を下り、その後快適な尾根歩きを楽しむ。20分ほどで羽黒山分岐に到着、予定外だったが羽黒山を経由して下山しようということになり左折して下り始め羽黒山への尾根に取っ付いたがいきなり大きな岩に突き当たり、岩にかかったロープも切れていて先にすすもことを残念し、分岐まで引き返した。羽黒山へは露岩の尾根、岩場を行かねばならないようだ。機会があれば一度チャレンジしてみたいと思った。

 分岐に戻り筆捨山からの尾根を直進した。分岐から25分ほどで展望台に到着。この展望台から亀岡の市街が見渡せる。液晶パネルで一躍有名になったシャープの工場も大きく見えていた。足元には関富士が尖って見えていた。ここからは下る一方で途中、関富士が美しく見える。羽黒山と合わせて登ってみたい山fだ。

 車道に出て池に回りこみ、池にかかる吊橋を渡り、最後に観音山に登って帰ることにした。観音山への道には多くの石仏を見ることができた。観音山は標高224mで山頂付近は雑木が茂っているが登り途中からは関宿の展望ができる。

 国民宿舎関ロッジの前に下り、関宿で街道をゆっくり散策して、道の駅に立ち寄り関駅から帰途に着いた。

 気がかりな筆捨山の名前の由来に関わる筆捨山の山容が見れなかったことだ。かつて狩野法眼元信が筆を捨てて悩むぐらいの眺めの山はどこから見えるのだろうか。今回はその容姿を見ることができなかったのが残念だった。地図をよく見てみると、旧東海道の道すがらから見えるのだろう。関町市瀬辺りの集落から望めるのではないだろうか。機会があれば一度訪ねてみたいと思う。

加太駅

東海自然歩道に合流 国鉄加太駅の文字が!

東海自然歩道を行く (自動車は通らなかった)

山ノ神

桜の老木が目立つ諸戸山林事務所 

諸戸山林事務所近く

光り輝く茶畑

国道1号線陸橋に出る

三子山・四方草山 国道1号線より

茶畑の横から入る

標識に従って石垣手前を右折する

観音山歩道案内図

木製?の堰堤

階段道

階段道の急登を登る

露岩のヤセ尾根を歩く

筆捨山 展望台より

錫杖ヶ岳・霊山方面 展望台より

展望台を下る

ヤセ尾根は鎖で安全確保

この階段を登れば筆捨山山頂だ

筆捨山山頂へ一息

筆捨山 山頂(標高285m)

筆捨山 山頂にて

羽黒山分岐

足元注意で下山

展望台

シャープの亀山工場 展望台より

関富士・関市街・観音山 展望台より

関富士 登山道を下がったところより

吊橋(聖橋)

国民宿舎 関ロッジ 吊橋より

観音山(標高224m) 山頂にて

観音山 関宿より

関宿の町並み

関宿の町並み
コース
  JR大阪(8:30)[新快速]=草津(9:19/9:27)=柘植(10:13/10:21)=加太(10:31)
  JR天王寺(8:21)=加茂(9:11/9:12)=加太(10:31)

  加太(10:40)〜東海自然歩道出合(11:17)〜山ノ神神社(11:37)〜諸戸山林事務所(11:39)〜
  茶畑(11:52)〜国道1号線(12:03)〜展望台(12:40/昼食/13:12)〜筆捨山(13:21/13:33)

  羽黒山分岐(13:50)〜羽黒山へ途中引返し(14:10)〜羽黒山分岐(14:23)〜展望台(14:47/14:52)
  
〜吊橋(15:12)〜観音山(15:26/15:32)〜関ロッジ(15:45)〜[関宿]〜関駅(16:12/16:49)

  =柘植(17:07/17:14)=草津(18:01/18:02)=京都(18:27)

天 候  晴れ
参加者 7名 
実施日 2008.12.20