笠松山 善防山より
三角点探訪 
笠松山 標高244.4m 善防山[善防山城跡] 標高251m
下里村道路元標 神野村道路元標
 
 1月4日、青春18切符を利用して笠松山に登った。大阪から新快速で加古川に、加古川線に乗換え粟生に着いた。粟生から北条鉄道だが約半時間の時間待ちだ。10分ほどで播磨下里駅に到着。20人ほどの乗客がいたがこの駅で下車は私一人だ。駅横の踏切を渡り、広い自動車道を少し遠回りだが南へ歩き始め、王子交差点の三叉路で北西に向きを変えひたすら歩いた。右手に善防山がありこの辺りから登れるらしいが、単独行なので確実な道を選ぶ事にした。大きな池が点在していて、通りのは皿池があり、市民の公園になっている。皿池の奥に善防池がありその間に善防中学校があった。善防中学校過ぎた所で、南西に一直線の広い道が山に向かっている。観光案内地図や案内標識が建っている。

 標識に従ってその直線道路をしばらく歩くと、左手に山に入るハイキングコースの入口(標高約70m)がある。直ぐに尾根の登りになり、変化に富んでおもしろい道だ。高度が上がってくると展望が比例して良くなってくる。10分も登ると眼下の景色が素晴らしい。本の少し登っただけなのに手軽な展望、池と緑と遠く雪を頂いた山がなんともいえない。善防山の尾根に出る分岐手前まで登ると、笠松山の全容が見えてくる。岩の山なのでミニチュア版のアルプスのようだ。20分足らずで善防山の尾根道に出た。

 善防山への尾根道を登り、15分ほどで善防山山頂に着いた。途中降りかえりながら笠松山の展望を楽しむ。山頂近くで2人組の女性に会ったが、善防農協からの道を登ってきたそうだ。

 善防山は標高251mで、善防山城跡になっている。姫路歴史山の会の付けた説明板によると、赤松氏が城を築いたが、嘉吉の乱(1441年)で落城した。この山城の地形を利用して、油を含んだ竹の皮を敷き、敵が滑って攻められないよう考えたが、敵はその竹の皮に火を放ち、城は炎に包まれあっけなく落城したという。明治の初期まで白骨体が木の葉の下に眠っていたそうだ。

 善防山を後に笠松山へと尾根道を下った。登る時降りかえりながらだったが下りは素晴らしい景色を見ながらになった。登りに通った分岐をすぎると、周回コースと吊橋・古法華石仏コースがあり、吊橋に向かった。尾根を切り取って峠道が自動車道になっている。そこに吊橋を渡しているのだ。吊橋の先には道がなく、大きな露岩の上を登る。露岩には鎖が垂らしてあり、初心者でも容易に通過できる、また露岩の尾根歩きを楽しくするためになっているようだ。ここで右手の露岩を辿れば笠松山まで尾根筋を行くことができるのだが、左手にとったためお寺に下ってしまった。

 古法華寺というお寺で石仏がたくさんあり、石切り場には製作中のものなどがあった。石仏は後ほどにして、駐車場の奥から縦走尾根に露岩を登った。尾根筋にはたくさんのハイカーが山を楽しんでいた。お寺を巻くような尾根を歩くとお寺から直登の尾根道を合流する。ここから一気に笠松山山頂を目指す。今登ってきた善防山や眼下の景色がとても美しい。

 あっという間に笠松山の山頂に到着。笠松山は標高244.4mで三等三角点になっている。山頂は展望台がほとんど占めていて山頂イコール展望台の感じがする。したがって三角点は展望台の下にあり、三角点の測量時はどうするのか疑問に思える。展望台から大パノラマで素晴らしい眺めだ。山頂から少しのところで昼食にした。昼食後、お寺へ尾根道を下山した。小春日和のぽかぽか陽気で多くのハイカーが訪れていて山は大変賑わっていた。

 古法華寺(ふるほっけじ)は、観音堂を中心にしたお寺で、本尊は石造浮彫如来三尊像、白鳳時代のもので国の重要文化財だそうだ。石仏がたくさんたくさんあり、下山して来て真っ先には七福神の石像が素晴らしかった。秋には紅葉、ドウダンツツジ、春には桜、枝垂れ桜が特に綺麗ということだ。少し時間もあり、古法華自然公園の方に行ってみた。笠松山が展望できる広場やダム湖と山がマッチした公園になっている。元に戻り、吊橋の下の峠を通り、善防中学前に下山した。下山後道路元標の探訪に向かった。

北条鉄道 播磨下里駅

皿池と雪を頂いた山々

善防中学校前の登山道入口

車道から道標に沿ってハイキングコースへ

尾根道のハイキングコースからの展望

ハイキングコースより

笠松山 ハイキングコースより

笠松山(左)と連山 ハイキングコースより

ハイキングコースより

笠松山 ハイキングコースより

善防山(善防山城跡) 山頂(標高251m)

善防山 山頂にて

笠松山(左)と連山 善防山より

笠松山(左)と連山 善防山より

 善防山尾根道より

笠松山と露岩と吊橋

吊橋と露岩の尾根

善防山

笠松山と連山

笠松山

善防山

善防山

笠松山

笠松山 山頂の展望台

笠松山 山頂(展望台の下)

笠松山 三等三角点(標高244.4m)

善防山 笠松山より

笠松山よりの展望

笠松山 山頂付近にて

笠松山 山頂

古法華寺 七福神

石調の森 石仏

笠松山 古法華自然公園より

笠松山 古法華自然公園より
 道路元標の探訪は、下里村から行った。善防中学校から来た道を引き返し、王子交差点へ。ここから南へ1kmほど車道脇を歩く。国道372号に突き当たる、善防交差点辺りに下里村道路元標があった。現在の国道の交差点より少し手前の細い道の角に草むらに埋まりそうなかたちで建っていた。

 国道は車が多いので国道の沿った旧道を、法華口まで歩いた。この辺りで有名なお寺が法華山一乗寺で西国三十三霊場だが、今この電車で来る人はいたって少ないだろう。北条鉄道法華口駅の駅名表示板は相当古いもので、戦前に書かれた右書き文字が残ったまま作られている。

下里村道路元標 加西市三口町(善防交差点近く)

加西郡下里村道路元標

北条鉄道 法華口駅

駅名表示(戦前に書かれた右書き文字が残っている)
 次の道路元標探訪は神野村だ。北条鉄道で法華口から粟生に行き、ここから加古川線に乗換えて神野で降りる。ここから南東に少し歩き、西条交差点の少し北側の三叉路近くに神野村道路元標があった。神野村道路元標は少し可愛そうに子供たちの飛び出し注意の看板が針金で縛ってあり、少し気の毒だ。道路元標は大正時代の置き忘れ物みたいなものだから、教育委員会、学校関係者にはどういうものか分かっていないのだろう。

神野村道路元標 加古川市神野町神野

加古郡神野村道路元標

コース
  大阪(8:00)=[新快速]=加古川(8:52/9:11)=[加古川線]=粟生(9:34/10:08)=[北条鉄道]=
  播磨下里(10:21/10:23)〜善防中学校(10:47)〜ハイキングコース入口(10:53)〜分岐(11:10)〜
  善防山(11:26/11:33)〜分岐(11:45)〜古法華寺(12:02)〜石彫アトリエ館分岐(12:28)〜
  笠松山(12:33/昼食/12:55)〜古法華寺・古法華自然公園(13:08/13:40)〜善防中学校(13:52)〜
  下里村道路元標(14:15/14:20)〜法華口(14:38/14:54)=[北条鉄道]=粟生(15:04/15:07)
  =[加古川線]=神野(15:26)〜神野村道路元標探訪(15:33)〜神野(15:40/16:09)
  =加古川(16:17/16:22)=[新快速]=大阪(17:13)

天 候  晴れ
参加者 1名 
実施日 2009.01.04