乗鞍岳 旧街道より
三角点探訪 
大峰前衛 乗鞍岳 標高993m 大日山 標高897m
 
 2月6日、ツアーを利用して大峰山の前衛峰、乗鞍岳と大日山に登った。梅田を8時過ぎに出発、阪神高速から南阪奈道を経て、山麓線を走り五条へ。ここから国道168号で大塔に向かった。大塔は大塔村だったが平成の大合併で西吉野村とともに五条市に編入、大塔町という地名になったようだ。

 道の駅吉野路大塔で休憩して、乗鞍岳へ登る予定だったが、天辻峠までバスで上がってしまうことになった。細い旧街道を登り詰めると天辻峠に到着した。登山準備をして乗鞍岳に向けて出発。旧街道を約20分歩く。途中日陰には残雪が凍りついていた。正面に乗鞍岳が見え始めると登山口になる。

 街道からススキを掻き分けて尾根に取っ付くと直ぐ杉林になる。杉林のゆるやかな尾根道を快適の登ると小ピークになり、乗鞍岳へ10分の掛札がある。クマササをかき分けて進むとほどなく山頂に着く。先頭からもう着いたよとの声が戻ってくる。

 乗鞍岳は標高993.4mで二等三角点になっている。山頂は杉林で展望は全くない。山頂は薄っすら雪になっていた。乗鞍岳は馬の背に見えたことからこの名が付いたのだろうか。乗鞍岳といえばアルプスの山を想像するのだが、大峰の前衛峰にもこの名の山があったのだ。寒さも加わってきたので写真を撮って直ぐ下山した。

道の駅 吉野路大塔

天辻峠

天辻峠を出発

寒いと思ったら雪が残っていた

凍った雪道を

乗鞍岳が見えてきた

乗鞍岳登山口(正面の尾根)

登山口に入る

杉林の尾根を登る

杉林の尾根を歩く

小ピークを下り登りかえすと山頂だ(あと10分)

山頂までクマササの尾根道

山頂にもう着いたよ!

乗鞍岳 山頂にて

乗鞍岳 山頂

乗鞍岳 二等三角点(標高993.4m)
 天辻峠に戻って昼食にした。天辻峠が現在3階構造になっているようだ。一番下に国道になっている新天辻トンネル、二階は旧国道の旧天辻トンネル、三階はその昔の天辻峠、富貴辻というそうだ。富貴辻の説明板によれば、江戸幕末の頃より天川・富貴・五条方面からの物資の集散地として栄え、峠付近は旅館、問屋など一時は100戸をこすほどの賑わいをみせたところだったそうだ。今、この細い街道に100戸の旅館や問屋とは信じがたい光景だ。富貴辻の説明板の横に、富貴辻の石の道標がある。「(正面) この声は 何国の華そ ほととぎす 武蔵坊南岳 (左面) 右 五条 下市道 左 ふきはし本 道」(右面) 弘化三丙午年正月 日 (裏面) 施主 五条 陣屋 南条治郎佐衛門 」と刻まれていると説明板にあった。

富貴辻

富貴辻の道標

富貴辻の説明地図

大日山のNTTのアンテナ鉄塔 天辻峠より
 昼食休憩をして、午後は大日山に登った。天辻峠のガードレールの左端が登山口だ。早速杉林の中を登っていく、まもなくNTT無線中継所のアンテナ鉄塔に着く。鉄塔の周りを回りこんで登っていくと、壊れかけた小屋が二つ、その上に祠が見える。祠の上が山頂だ。

 大日山は、標高897mで三等三角点になっている。展望は杉林で望めない。山頂と祠の間に雨量観測所がフェンスの中にある。祠はよくわからなかったが大日山ということから大日如来に関係があるのだろうと推測される。少し下にあった小屋も休憩小屋と便所のようだが昔は信者でにぎわったのだろう。今はここまで直ぐに来れるが昔は街道から峠に登ってさらにここまでだから大変だったと思う。

大日山へ出発

大日山への登り

NTT中継所

乗鞍岳 NTT中継所より

山頂まで後一登りだ

山頂のお堂に到着

大日山 山頂

大日山 三等三角点(標高897.1m)

大日山 山頂にて

山頂のお堂
 天辻峠に下山して、峠に来る途中にあった、天誅組本陣遺跡に立寄った。本陣遺跡は維新歴史公園として、天辻小学校が廃校になった跡につくられた。説明碑によると、攘夷運動が激しさを増した江戸時代末期、1863年反幕勢力は「天誅組」を旗揚げし 激しい倒幕運動を展開した。大和五条で決起し、大官所を襲撃した後 交通の要地・物資の集散地であった「天辻峠」に本陣を構えた。この地は富豪で有力者だった鶴屋治兵衛の屋敷跡であり、「天誅組本陣」がおかれた場所だ。

 昨年の大河ドラマ「篤姫」とかぶらせながら、思いをはせた。現実の戻ってほしの国の大塔温泉「星乃湯」で午後の温泉に入りゆったり山奥での時間にひたった。通常日帰り温泉は営業していないとのこと、旅行会社の便宜でゆったりさせていただいた。感謝のかぎりだ。

 厳しい寒さも温泉でぬくもり、ホットな気分で帰途に着いた。
楽しい一日をお世話いただいた毎日新聞旅行のリーダーさんに感謝申し上げます。

天誅組歴史公園

天誅組本陣遺跡の碑

歌碑(この公園に点在)

天誅組歴史公園の前は天辻小学校だった(H16廃校)

歴史公園から眺める大日山

乗鞍岳 星のくにより

大日山から乗鞍岳の連山 星のくにより

大日山 星のくにより

唐笠山(とがさやま) 星のくにより
 

コース
  梅田(8:18)=[バス・南阪奈道・・・]=五条=吉野路大塔・ほしの国(9:58/10:08)=
  天辻峠(10:15/10:20)〜登山口(10:38)〜乗鞍岳(11:02/11:09)〜登山口(11:26)〜
  天辻峠(11:42/12:05)〜大日山(12:32/12:41)〜天辻峠(12:50/12:52)=
  天誅組本陣遺跡(12:58/13:03)=ほしの国(13:14/入浴/14:00)=[バス]=梅田(16:00)

天 候  晴れ 極寒
参加者 先山 28名
実施日 2009.02.06
ツアー  毎日新聞旅行