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稲星山山頂と中岳 | ||||
マンサクの群落を訪ねて |
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九 重 山 佐渡窪 標高1290m 白口岳 標高1720m 稲星山 標高1774m |
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沢水展望台〜佐渡窪〜白口岳〜稲星山〜御池〜西千里浜〜沓掛山〜牧ノ戸峠 | ||||
3月3日、九重山の佐渡窪にマンサクの花を訪ねて行った。残念ながら例年より開花が遅れて未だ咲いていないとのことだった。例年だと残雪とマンサクの花が春の訪れを表現してくれるのだが残念な情報だ。 3月2日大阪南港を19時55分フェリーさんふらわあで出発した。翌朝3月3日、別府港に7時45分入港、下船してバスで登山口に向かった。途中、長者原で休憩、三俣山の背から太陽が照って山はまばゆいいつもの情景だ。 登山口の沢水(そうみ)は、九重山の真反対側だ。半時計方向に九重山の登山口牧ノ戸峠からくねくね曲がった道を走り、九重高原ロードパークの有料道路を巻いて一般道を走る。沢水から草原の一本道を北上すると行き止まりで沢水展望台の駐車場に到着だ。 |
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九州に到着 鶴見岳連山と別府湾 フェリーより |
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鶴見岳連山と別府湾 |
長者原 三俣山 |
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沢水展望台で出発準備をしながら、九重山を眺めた。残念ながら久住山方向はガスがかかっていた。これからくたみ分れ、鍋割坂を登り佐渡窪を経て鉾立峠へそして白口山に登り、稲星越から稲星山をピストンして、本山登山道を沢水に下る予定だった。しかし稲星越から沢水への本山登山道は、崩壊しやすく危険との情報で急遽、コース変更になり牧ノ戸峠へ下ることになった。結果的に九重の山々が堪能できるとあってうれしいコース変更になった。 沢水展望台から、くたみ分れまでは山裾を巻くような遊歩道になっていて春の兆しを感じながら歩いた。 |
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沢水展望台 九重連山 |
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沢水登山口を出発 |
九重連山 |
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くたみ分れまで遊歩道を行く |
くたみ分れ |
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くたみ分れに到着、小休止してここから鍋割坂を登る。この道は九州自然歩道になっていて長者原の方に続いているようだ。杉林の薄暗い中を登り始める。杉林は手入れが行き届いていないのでジャングルのようだ。しばらく登ると杉林も少なくなり紅葉樹林帯に入ってくる。 明るい紅葉樹林帯になる頃から足元もごろごろ岩や石の道になってくる。岩には苔が特徴的であまり彩りのない中ひときわ緑が冴えて美しい。今日の目的であったマンサクの花は、登山道から少し離れたところに数本の枝に咲いていた。残念ながら花は遠くはっきり見えなかった。佐渡窪までのは少しでも見ることができるだろうと期待していたが結果敵にマンサクと確認できたのはここだけだった。 くたみ分れから約50分で鍋割峠に到着、峠の少し手前に石仏が岩の上にお祀りしてあった。この辺りから峠まで大きな岩がごろごろしているのが特徴だ。 |
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鍋割坂を登る |
鍋割坂を登る |
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鍋割坂を登る |
鍋割坂の石仏 |
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鍋割峠に到着 |
鍋割峠の下が佐渡窪だ |
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鍋割峠で小休止、樹林の間から薄っすら佐渡窪が見え、今日登る白口岳のピークも現れてきた。期待の佐渡窪に下ると、一面が草原でまだ冬枯れの状態だ。谷間にできたかなり広い湿地帯で形が佐渡島に似ていることから佐渡窪と名づけられたらしい。残念ながらマンサクの花は全く見られない。今回の一番の目的だったマンサク鑑賞は見込めなくなったので九重の山々の展望を楽しむことに切り替えた。 | ||||
佐渡窪 |
佐渡窪から望む白口岳 |
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佐渡窪 |
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佐渡窪 白口岳・鉾立峠・立中山・・・ |
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佐渡窪から鉾立峠へ 正面は白口岳 |
鉾立峠へ |
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佐渡窪の端まで来ると白口岳が円錐形の形になり山の姿が美しくなってきた。春の息吹を体で感じながら明るい紅葉樹林帯を登った。 鉾立峠に到着、目の前に白口岳がそびえている。鉾立峠の標高が1370m、白口岳の標高が1720mなので一気に350mの急登を登らなければならない。とにかく昼食をとり登りに備える。 鉾立峠からの展望は素晴らしく、鳴子山、白口岳、中岳、三俣山、法華院温泉などが望める。食事後ゆっくり展望を楽しんだ。鉾立峠にふさわしい形の標識が建っているが、そこには「鉾立峠」ではなく「鉾峠」と標されていた。その違いの理由はよく分からない。 |
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鉾立峠 白口岳・中岳 |
三俣山 鉾立峠より |
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鳴子山・白口岳・中岳・三俣山 鉾立峠より |
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鳴子山・白口岳・中岳 鉾立峠より |
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白口岳 鉾立峠より |
白口岳に向かう |
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鉾立峠から白口岳へ気合いを入れて出発。少し登るととんでもない事が待ち受けていた。残雪が溶け始め火山灰の真っ黒な土がどろこね状態になっていて滑ってなかなか登れないのだ。山を荒らすわけにはいかないので泥んこ道を注意しながら慎重に登った。 しばらく登って後を振り返ると、大船山が立中山の後から現れ次第に大きく全容を現してきた。合せて左側にある平治岳も次第に大きくなってきた。平治岳はミヤマキリシマで全山が包まれる山で有名な山で、上り下りの登山道がつくられているが大渋滞も凄いものだ。 足元も次第に急勾配になり益々登りにくくなってきた。振り返ると左側がさらに開け坊がつるから三俣山も見えてきた。最後の登りは岩場になりそれらを登りきると山頂に到着する。振り返ると祖母山が雲の上に浮かび上がっていた。 |
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雪解けと火山灰の泥んこ道を登る |
振り返ると大船山が見えてきた |
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坊がつる・平治岳・大船山 |
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坊がつる・平治岳 |
大船山 |
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三俣山・坊がつる・平治岳・大船山 |
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急登を登る |
三俣山 |
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急登を登る |
祖母山遠望 白口岳より |
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白口岳山頂に到着、白口岳は、標高1720mで三角点はなく、360度の大展望だ。鉾立峠から約1時間15分泥んこの急勾配を登ってきた。山頂の岩に標識が建っていて白口岳1720Mと標されていた。登ってきた正面の西側左には稲星山、中央には中岳、右側には三俣山が大パノラマを呈していた。素晴らしい光景だ。 | ||||
白口岳に到着 |
白口岳 山頂にて |
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白口岳山頂のパノラマ 稲星山・久住山・中岳・硫黄山噴煙 |
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白口岳山頂のパノラマ 中岳・星生山・硫黄山噴煙・三俣山 |
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白口岳山頂(標高1720m)と稲星山 |
稲星山 |
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白口岳でパノラマを楽しんで一旦稲星越へ下山し稲星山へ登り返す。正面に見える稲星山は太陽のあたり具合かかなり暗い感じがした。しばらく下ると白口岳の山頂付近の様子が見えてきた。左側は火山の溶岩が形作ったような力強さが感じられた。下り道は広い草原を悠々と下る感じで登りのそれとは全く違う。 時々振り返ると白口岳と中岳の山容が大きく変化していくのを楽しむことができる。さらに下ると白口岳の右側に大船山が見え始めた。稲星越に降りてきた、当初予定ではここから稲星山をピストンして左手の谷、本山登山道を下る予定だったが前進することになった。 稲星山へ稲星越から登り返すと、白口岳から見えていた暗い感じは一転して、広々とした山肌を登ることになる。素晴らしい登りで、周りの景色も一歩踏み出すごとに変わってくる感じだ。中岳、三俣山も次第に大きく姿を現してくる。 |
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中岳・白口岳 稲星越より |
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中岳・白口岳・大船山 稲星越より |
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三俣山・白口岳・平治岳 稲星山登りより |
稲星山の登り |
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稲星山・天狗ノ城・中岳・三俣山 |
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稲星山は、標高1774mで三角点はないが360度の大パノラマが楽しめる。稲星山からの展望は九重山で一番よさそうな感じを受ける。なぜなら久住山が見えるからだ。 稲星山からの素晴らしい展望、左から久住山、遠くに星生山、さらにその奥に涌蓋山、手前に戻って天狗ノ城、九重山の主峰中岳、中岳に隠れるように三俣山そして白口岳、その後方に坊がつる、平治岳、大船山と続いている。南西方向に目を転じると阿蘇五岳が雲海の上に横たわっていて素晴らしい。阿蘇五岳は多くの写真はよほど条件が整わないと撮影は難しそうだ。それにしても人間の目は素晴らしいと云わざるを得ない。 |
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稲星山 山頂にて |
稲星山山頂(標高1774m) |
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稲星山山頂のパノラマ 久住山・星生山・涌蓋山・天狗ノ城・中岳・三俣山・白口岳・平治岳・大船山 |
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稲星山山頂のパノラマ 久住山・星生山・涌蓋山・天狗ノ城・中岳 |
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稲星山山頂の遠望 阿蘇五岳 |
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天狗ノ城・中岳 稲星山より |
久住山 稲星山より |
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久住山・星生山・涌蓋山 稲星山より |
天狗ノ城・中岳 稲星山より |
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稲星山山頂を後に久住山との鞍部に下った。そこから久住山を巻くように中岳の方向に登って行った。登り道から稲星山を見ると二つの円錐形が寄り添った形で、白口岳から見たそれとは全く違った山容だ。こちらから見る稲星山は実に美しい。 | ||||
稲星山 久住山側より |
稲星山 久住山側より |
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稲星山 久住山側より |
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御池へ |
避難小屋 |
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久住山を巻き終えると避難小屋を通過する。避難小屋を過ぎると景色は一転して天狗ノ城とお池が主人公になる。 お池には氷が張っていて、天狗ノ城が氷のないところに逆さに映し出されていた。御池の周りを少し巻いて先に進んだ。よくは分からないが御池が爆裂火口で中岳、天狗ノ城が残され他は吹っ飛んでいったのであろうかそんなイメージを受ける。 |
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天狗ノ城と御池 |
天狗ノ城と御池 |
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天狗ノ城と御池 |
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御池を過ぎ少し登ると久住山が見えてきて、久住山直下の火口も足元に見える。久住山への分岐もあり、しばらく道なりに下ると正面に星生山の厳つい岩峰と円錐形の美しい主峰が見える。右下には噴煙を上げる硫黄山が火山を印象づけている。その右には三俣山も見える。左側には九重山の主峰、久住山が美しい。 | ||||
久住分れへ |
久住山 |
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星生山・硫黄山 |
硫黄山の噴煙 |
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星生山 |
三俣山・北千里浜 |
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星生山・硫黄山・北千里浜・三俣山 |
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久住山 |
久住分れ小屋で小休止 |
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久住分れ小屋を出発 |
久住山 |
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下りきったところが久住分れ小屋になる。ここで小休止をとりここからおしている時間もあり、これから急いで牧ノ戸峠へと急ぐ。下山後温泉入浴を予定していたがこの時点で時間切れになった。フェリーの出向時刻ぎりぎりになりそうだ。 休憩後、石ころ道を少し登る。登りながら振り返ると九重山が綺麗に見えてくる。天狗ノ城と少し顔を出す中岳、九重山、久住分れ小屋などが見えて美しい。星生山の岩峰の下の岩の多い道を通り、草原の西草千里浜へと進む。 |
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天狗ノ城・久住山・久住分れ小屋 |
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星生山の岩峰下を行く |
西千里浜を行く |
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星生山 |
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西草千里浜の右側には、星生山が見えてくる。こちらから見るとやはり円錐形で中央が爆裂で吹っ飛んだような形だ。正面に沓掛山までの尾根ルートが見えてきて、ひたすら泥んこ道を歩いた。最後の沓掛山は岩登りでハシゴなどがあり後は下るだけだ。 沓掛山の展望台から今日のコースを振り返ると、三俣山、星生山と九重の山々が見送ってくれた。牧ノ戸峠方面を見ると、涌蓋山が夕暮れの空にそびえていた。牧ノ戸へのコンクリート道を下ると東屋がありその辺りから三俣山も夕闇の支度をしているようだ。 牧ノ戸峠に下山しバスで別府港へと戻り、夜行フェリーで3月4日朝帰阪した。 今回は、佐渡窪のマンサクを大いに期待しての山旅立ったが、今年は2週間ほど開花が遅れているようで非常に残念だった。本山登山道が荒れていて九重山の縦走になり九重山の山並みを大いに満喫することができた。数日前に雪が降り行く前に雨が降ったようで、雪解けと火山灰土の泥んこが滑りやすく、肩がこるぐらい疲れと緊張が続いた。でも全員、足をとられる泥んこ道で転倒しなかったのはよかった。 楽しい山旅をさせて頂いた、リーダーさん、参加者の皆さんに感謝します。ありがとうございました。 |
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牧ノ戸峠へと急ぐ |
沓掛山 最後の岩場が! |
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沓掛山展望台よりのパノラマ 三俣山・星生山 |
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涌蓋山 沓掛山より |
涌蓋山 沓掛山より |
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三俣山 沓掛山より |
牧ノ戸登山口に下山 |
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コース |