綿向山 水無山より
かたの山歩会
綿向山 標高1110m 水無山 標高991m 竜王山 標高827m
綿向山登山口〜ヒミズ谷出合小屋〜水無山〜綿向山〜竜王山〜竜王山登山口
 11月22日、かたの山歩会で綿向山に登った。今日のコースは水無山から綿向山に登るコース、初めてのコースで楽しみにして参加した。

 交野を6時45分バスで出発、途中菩提寺PAで休憩し、竜王ICで高速を降り一般道を走り、綿向山登山口へ向かった。綿向山登山口の最明寺御雪橋駐車場に8時40分到着、出発準備をして登山開始。

 西明寺川に沿って歩き始めると夫婦松がある。残念ながら夫婦松は枯れているようだ。その先に大きな堰堤の砂防ダムがある。ダム脇を登ると北畑林道に出てその林道を川沿いに登っていく。天然記念物「綿向山麓の接触変質地帯」があるが管理されている風でもなくそこへ説明が難しくて理解できない。

 林道の終点にヒミズ谷出合小屋があり表参道登山口と今回登る水無山北尾根コースの分岐になっている。

竜王山・綿向山・水無山 音羽辺りでバス車窓より

綿向山登山口

綿向山登山口 案内板

西明寺御幸橋駐車場で登山準備

西明寺御幸橋駐車場を出発

枯れた夫婦松

ヒミズ谷出合小屋・表参道登山口

鈴鹿国定公園 綿向山

水無山北尾根コースを登る
 出合小屋の標高が約450mで、水無山北尾根コースに入るといきなりの急登になる。ジグザグの急登を標高約560m辺りまで標高差120mほど登ると尾根から少し外れて、尾根を巻くように少し緩やかな道を登っていく。およそ標高650m辺りまで支尾根、崖の支沢を渡っていく。道から下はかなり急斜面や切り立ったところもあり慎重に前進する。

水無山へ

水無山へ急登が続く

水無山へ崖の巻き道を行く

紅葉

水無山へ崖の巻き道を行く

水無山へ急登が続く
 標高650m辺りから標高差50mはジグザグの道でかなり巻いてはいるが、厳しい急登だ。この急登をクリヤーすると林道標高700mに出て小休止だ。

 ここから林道を行くのかと思っていたら、直ぐに登山道の取っ付きがありそこから登る。尾根の急登のようだが少し登ると最初と同じように尾根から少し外れて巻いて登っていく。足元には林道がほぼ平行に続いているがどうも崩壊しているようだ。樹林帯を横切ったり、崖の上を横切ったりしながら前進する。

水無山へ崖の巻き道を行く

林道出合

水無山へ樹林帯の巻き道を行く

水無山へ崖の巻き道を行く

水無山へ樹林帯を行く

水無山へ崖の巻き道を行く

水無山手前で休憩

水無山へ

水無山へ

水無山分岐の到着
 そんな巻き道を標高約700mの水無山分岐まで標高差200mを約50分で歩く。数ヶ所急なところもあったが案外楽に歩くことが出来た。

 水無山分岐から今度は水無山へは急登だ。我慢して急斜面を登り切ると山頂と思ったら残念偽ピークだ。少し平らなところの先には岩場がありその岩をよじ登ると程なく水無山山頂に到着する。岩場を上がった辺りから振りかえると綿向山の全容が展望できる。文三ハゲのガレ場が正面に見えていて、それは大三角形の崩壊地だ。綿向山の右奥には、岩の秀峰鎌ヶ岳が格好良くそびえている。

水無山への急登

水無山への急登

水無山への急登

水無山への急登

綿向山 水無山より

鎌ヶ岳 水無山より

綿向山 水無山より
 水無山は、標高990.7mで山頂は雑木で展望は御簾の向こうにしか見えない。山頂の南側は大きく崩れていてその先に水無山南峰標高985mがある。

 水無山の下山は、急坂で滑りやすく慎重に下った。水無山分岐から綿向山八合目分岐へと進む。少し行くとガレ場の上に出る。ガレバ注意の看板も立っている。

水無山 山頂(標高991m)

水無山 山頂にて

綿向山 水無山より

水無山の岩場を下山

水無山の急斜面を下山

綿向山八合目へ

綿向山
 ガレ場の稜線を少し登り尾根の左斜面を登っていく。急斜面だが紅葉の名残が美しい。急斜面を登り切ると巻き道になり支尾根の岩を巻いたり、支沢を巻いたりして進む、紅葉の美しいところだ。やがて綿向山八合目に出るて、ここから表参道を登って行く。

 表参道は昔からの道とあって広く歩きやすい。ジグザグを数回して登ると九合目に着く。この辺りから水無山が美しく見える。九合目で一人バテ気味になるが何とか山頂まで上げる。山頂の直前は階段だ。階段を少し登ると鳥居が大きくなってきて綿向山の山頂に到着する。

綿向山八合目へ

綿向山八合目へ

綿向山八合目から九合目へ

駄々こねないで歩こ! 九合目にて

水無山 九合目辺りより

綿向山山頂へ最後の階段を上がる
 綿向山は、標高1110mで展望は素晴らしい。山頂には大嵩神社と青年の塔がある。展望は東の正面に雨乞岳を中心に鎌ヶ岳につづく鈴鹿山脈が見える。秋の澄んだ日には北アルプス、御嶽山、恵那山、南アルプスの塩見岳なども見られるそうだ。西は近江盆地、琵琶湖、比良山地も見える。
綿向山の標高は1110mで語呂合わせをして毎年11月10日は、「綿向山の日」としてイベントが行なわれ綿向山登山をするそうだ。今年は1600人以上の参加者があったそうだ。

 綿向山の山名のいわれを聞かれたが、なぜ綿向となっかtかは分からなかった。しかし、日野の集落に馬見岡綿向神社がある。蒲生の豪族が綿向山麓で狩中、突然の大雪で岩陰に隠れ、出てみると見たこともない大きな猪の足跡を見つけ夢中で追っているうちに綿向山頂に着いた。この頂に綿向大神さまの祠を建てて祀るようにとの沙汰があったことから猪が大神様のお使いとされ山頂に綿向神社の奥宮が祀られているということだ。神社の絵馬は有名で、宮司自ら焼印を押して作った亥の年にしか授与しない特製絵馬(12年に一度、亥の年限定)がある。

綿向山 山頂 大嵩神社・青年の塔

綿向山 山頂(標高110m)にて

雨乞岳 ・鎌ヶ岳 綿向山山頂より

雨乞岳 ・鎌ヶ岳

鎌ヶ岳
 山頂で昼食を頂いて、竜王山へ縦走を始めた。山頂をあとに少し尾根を行くとブナの珍変木があり、幸福のブナと呼ばれているとか、風雪により変形生育したブナの木で、これをくぐると幸せを呼ぶと言われているとか。

竜王山へ

幸福のブナ
 ブナ林を左の尾根下に眺めながら笹に覆われた高原の起伏をしばらく歩くと小ピーク標高約1080mの竜王山、尼乞岳の分岐に到着する。しばらく。尼乞岳、鎌ヶ岳など鈴鹿の山並みを眺めて12時57分竜王山へと急斜面の道を下り始めた。

竜王山分岐(左ピーク)・雨乞岳 ・鎌ヶ岳

竜王山分岐へ

竜王山分岐から急斜面を下山
 眼下にはこれから縦走する竜王山への縦走路の尾根が美しく見えている。登山道は広いが急斜面で滑りやすい。もっとも急なところにはロープが下がっていてそれで補助しながら下る。

 そんな急斜面は標高約1080mの分岐から標高差約130mで標高約950mで通常の尾根道の下りになる。ほんの少し緩やかな下りになり、小ピーク標高962mを越える。

急斜面を下山

竜王山

急斜面を下山 竜王山への縦走路

急斜面を下山

急斜面を下山

急斜面を下山

急斜面を下山

急斜面を下り、P962に

急斜面を下山
 小ピークを越えて一安心したところで事故発生、メンバーの一人が足を滑らせて立ち上げれない捻挫したようだ。テーピングで応急処置をして何とか歩けそうなので進むことにした。

 ここから先足元にかなりの急斜面が続いていて鞍部まで標高差約100mはありそうだ。分岐まで戻ることを提案したがリーダーは下る決定をした。

 狭い急斜面をロープや木の根っ子につかまり何人かで介錯しながら何とか下った。補助ロープかスリングは通常持参しているのだがリーダーでなかったので今回持参しなかったことが悔やまれる。あれば安心して下れたのだがなかったのでかなり心配しながらの行動だった。鞍部に下りてから思ったことだが、少し歩けたので下ったが捻挫した場所で待機した方が安心できたように思えた。

 何とか本人も歩けたので鞍部まで下ることができた。鞍部を過ぎた辺りにレスキューポイント2番がありここで119番にレスキューを要請した。ゆっくりでも歩けるのなら前進しろとの指示で先に進んでレスキューポイント3番で当人と補助者2名をおいて残りのメンバーは下山を始めた。日没になる可能性が大きいのでヘリコプターが出動してくれるということになったためだ。

急斜面を下山

急斜面を下山

P913レスキューポイントNO.3

竜王山 山頂(標高826.8m)
 3名を残して8名で竜王山へと下った。途中送電線鉄塔のあるP842まで来るとヘリコプターがやってきた。ホバリングして隊員が降下したのを見て我々は先に進んだ。

 竜王山に到着、ちょうどレスキュー隊が上がってきた。怪我人をヘリコプターで吊り上げたのを確認してレスキュー隊も我々をエスコートするようにして無事登山口に下山した。

綿向山 P842送電線鉄塔より

竜王山登山口へ

紅葉

千畳平

竜王山登山口へ

紅葉

竜王山登山口へ

竜王山登山口に下山

竜王山登山口
 ヘリコプター、救急車で搬送された日野記念病院にバスで立ち寄りピックアップして交野に無事戻った。聞くところによると捻挫だけではなく足首の細い骨が2本折れていたそうだ。

 今回は、ハプニングもありリーダーさんには大変だったと推察します。参加者全員をリードし何とか乗り越えられたのはリーダーさんのお陰だと思います。また参加メンバーもよく協力して行動できたのはよかったと思います。これに懲りず万全を期してこれからも挑戦しましょう。ありがとうございました。
 負傷者のレスキューにご尽力頂いた東近江消防及び関係各位に感謝申し上げます。ありがとうございました。

あとがき(事故が起きて感じたこと)
 @参加者は、登山の難易度で決めること。 A参加者は事前に机上登山をしておくこと。 B難度の高い登山の場合、事前の訓練を行なうこと。 C装備は難易度のかかわらず持参すること。 D木片をストック代わりに使用しないこと。 E常日頃適度の運動をして体力づくりをしておくこと。 F適度の緊張感を持って行動する、慢性的な行動にならないことなどなど気がついたことをあげてみた。
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コース
 交野(6:45)=[貸切バス]=竜王IC=西明寺御幸橋駐車場(8:40/8:50)〜
ヒミズ谷出合小屋・表参道登山口(9:08/9:09)〜林道出合(9:40/9:47)〜水無分岐(10:36)〜
水無山(10:50/10:57)〜水無分岐(11:13)〜8合目(11:36)〜9合目(11:54)〜
綿向山(12:03/昼食/12:38)〜幸福のブナ(12:42)〜竜王山分岐(12:52)〜
P962(13:16/13:34)〜P913(14:29/14:36)〜P842・鉄塔(15:18)〜
竜王山(15:43)〜竜王山登山口(16:15)=[バス]=日野記念病院(17:04/17:18)=
交野(18:45)

天 候  曇り
参加者 11名 
実施日 2012.11.22