大天井岳にて
友歩会30周年
友歩会夏山例会  
合戦尾根〜燕岳〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳〜長塀尾根縦走
 
大天井岳 標高2922m 東天井岳 標高2814m 横通岳 標高2767m
Vol.2  
嚥山荘〜大天井岳〜中天井岳〜東天井岳〜横通岳〜常念小屋
 8月10日から8月14日、友歩会夏山例会で燕岳から蝶ヶ岳の縦走を行った。3日目8月12日は、嚥山荘から大天井岳を越えて常念小屋までの縦走だ。

 上空に黒い雲がかかっていてご来光は無理かと思っていたがなんとかご来光を迎えた。嚥山荘の広場は歓声に湧いていた。しばらくすると、燕岳に真っ赤な光が射してきた。美しいモルゲンロートまではいかなかったが白い花崗岩の燕岳が赤く焼け朝の一瞬を楽しむことができた。少し残念だったのが、裏銀座コースの野口五郎岳などの連山の頭が見えなかった。

朝が来る

ご来光

燕岳

裏銀座コース 微かに見える野口五郎岳

大天井岳へ 嚥山荘を出発
 嚥山荘をあとに、表銀座コースを歩き始める。正面に穂高連峰、槍ヶ岳そして目指す大天井岳が見えないのが残念だ。でも気持ちのいい縦走路を楽しく歩いた。

常念岳・・・大天井岳(雲の中)・・表銀座コース(今日の縦走路)

=参考= 大天井岳・表銀座縦走コース 穂高連峰・槍ヶ岳  ☆こんなイメージのところを歩きたかった(撮影2015.08.10)

北燕岳・燕岳

大天井岳へ

嚥山荘を振返る
 時々燕岳、嚥山荘などを振り返りながら大天井岳へと表銀座コースを歩いていく。やがて尾根の先に岩峰が見えてきた。蛙岩(げいろいわ)でどこが蛙かよくわからないだ面白い名がついている。蛙岩の岩峰の間を通り抜ける。

大天井岳へ

蛙岩(げいろいわ)

蛙岩

蛙岩

大天井岳へ

大天井岳へ

蛙岩のピーク

大天井岳へ

大天井岳へ
 ハイマツの道や砂礫の道を歩き、またお花畑の道を進んでいく。コマクサなどお花の開花が早かったのか時期が少し過ぎていて楽しみが少なかった。

 大下りの頭手前のピークで休憩、ここから穂高連峰、槍ヶ岳そして大天井岳に続く表銀座コースが一望できるのだが今日は残念ながら曇っていて見えない。大下りは、標高差約100mの急な尾根の下りだ。

大下りの頭(標高2660m) [大天井岳3.5km/嚥岳3km]

大天井岳へ

大天井岳へ 先が見えない!

大天井岳へ

=参考= 大天井岳・表銀座縦走コース  穂高連峰・槍ヶ岳 ☆こんなイメージのところを歩きたかった(撮影2015.08.10)
 大下りを下り終えると標高差110mほどの登り返しだ。世の中連休の真っ只中で、登山者が多く、あちこちで渋滞も起きている。一気にピークまで登りきろうと思ったが、標高差20mほど登った小ピークで休憩にした。

 休憩後、残りの標高差を登っていく、結構急な登りだ。登りきると広い花崗岩や砂礫の尾根になる。ピークに大きな岩峰があったが、振り返って眺めて見ると、為右衛門吊岩だったようだ。

大天井岳へ 大下りの次は急登だ!

大天井岳へ 一つ目ピークで休憩更に上へ!

大天井岳へ

大天井岳へ

砂礫の斜面にコマクサが群生

大天井岳へ

天井岳へ 通り過ぎた後ろの岩が為右衛門吊岩?

ライチョウ
 ハイマツの中にライチョウ発見、みんなに親しまれたライチョウで立ち止まってみなさん喜んでいた。また、コマクサが結構たくさん咲いていて足を止めていた。切通岩の手前のピークで休憩し、切通へと進む。

 切通岩は、名前の通り切れ落ちた切通になっていて落差を感じる。正面にはこれから登る大天井岳が立ちはだかっている。切通岩は、多くの登山者で大渋滞になっていてなかなか先に進めない。

 クサリやハシゴがあり、注意しながら鞍部まで下る。切通岩の岩肌に小林喜作のレリーフがある。小林喜作は、表銀座に喜作新道を開いた北アルプスの案内人だ。当時4日、5日かかっていた中房温泉から槍ヶ岳の縦走路を、わずか1日で行くことができる新ルートを開拓した人。槍ヶ岳にはこの喜作新道から東鎌尾根を登ると到達できる。

切通岩

切通岩から大天井岳を仰ぐ

切通岩(標高2690m)

喜作レリーフ

大天井岳へ

大天井岳へ
 切通から大天井岳へ、標高差約230mの登り返しだ。落石が起きそうな斜面を注意しながら登る、少し登ると槍ヶ岳と常念岳の分岐になり、左折して常念岳方面へ大天井岳の斜面を登っていく。

燕岳から大天井岳への表銀座縦走コース みなさんよく歩きました!

大天井岳へ

大天井岳へ

大天井岳へ

大天荘が見えてきた
 切通から20分ほどで大天荘に到着、ザックをデポして大天井岳山頂に向かう。10分ほどで大天井岳の山頂に到着。

 大天井岳は、標高2922mで三等三角点になっている。山頂からの展望は360度で大パノラマを期待していたが残念ながら穂高連峰、槍ヶ岳など雲の中で顔を出してくれない。これから行く方向には中天井岳、東天井岳、横通岳、前常念岳、常念岳、大滝山、蝶ヶ岳などの山並みが見える。

大天井岳 山頂

大天井岳 三等三角点(標高2922m)

中天井岳・東天井岳・横通岳・前常念岳・常念岳・大滝山・蝶ヶ岳

=参考= 大天井岳山頂と穂高連峰・槍ヶ岳 ☆こんなイメージのところを歩きたかった(撮影2015.08.10)

大天井岳 山頂にて

中天井岳・常念岳・蝶ヶ岳

前常念岳・常念岳

大天荘
 大天荘に戻って広場で昼食にした。大天荘前のキャンプ場からも山頂からの展望とほぼ同じ眺望だが、穂高連峰、槍ヶ岳方向は依然として雲の中だ。

 一休みして常念小屋へと歩き始める。中天井岳を巻いて先に進む。大天荘から約1時間で東天井岳を巻いて東側の分岐にまで下ってきた。通常のコースだとこのまま巻いて先に進むのだが今回は東天井岳の山頂に登ってみた。

中天井岳

大天井岳を振返る

東天井岳・横通岳・常念岳・・蝶ヶ岳

大天井岳・東天井岳

常念小屋へ

東天井岳

常念小屋へ

東天井岳

コマクサ

常念小屋へ
 山頂への分岐の標識はないは微かに踏み跡があり、標高差45mほど尾根筋に沿って登っていく。

 東天井岳は、標高2814mで山頂標識はなく、セロケースに入れた手作りのものがあった。山頂からは、大天井岳が見える。下山は往路を分岐まで戻った。

大天井岳・東天井岳 東天井岳山頂より
東天井岳 山頂(標高2814m) 後方は大天井岳   東天井岳 山頂にて
東天井岳 山頂にて  

東天井岳 山頂を往復

縦走路に戻り常念小屋へ
 縦走路に戻り、常念小屋へ、分岐の標高2770から鞍部の標高2640mへと下りていく。小さな尾根の裾を少し登り越えて横通岳との鞍部に休憩をとる。

横通岳・常念岳

常念小屋へ

常念小屋へ

常念小屋へ

常念小屋へ

常念岳

横通岳・常念岳

コマクサ

横通岳

常念小屋へ

常念岳
 横通岳の山頂を巻くように縦走路がついているが、今回は横通岳の山頂を踏むことにした。標高2700m辺りから、横通岳の山頂に続く尾根筋を登ることにした。明確な登山道ではないが、明確な踏み跡が確認でき登っていった。

 登りきったピークが山頂かと思ったが、山頂はそこから先にあった。尾根筋をそのまま進むと横通岳の山頂に到着した。

横通岳

横通岳北のピークから山頂へ
 横通岳は、標高2767mで三等三角点になっている。展望は良く、振り返ると大天井岳が見え、そして常念岳が目の前に見える。なかでも常念岳のベストビューポイントではないかと思う。

 山頂に登山者がいてその人は、常念小屋から展望を楽しむため登ってきたそうだ。下山はお会いした人が登ってきた道を下る。標高2860m辺りで縦走路に合流する。ツアーなど団体がよく休憩する常念小屋への最後の休憩場所だ。

 ツアーや団体だと、東天井岳や横通岳の山頂は踏まないのが一般的なようだが、横通岳岳は、コースに組み込めば素晴らしい常念岳が楽しめると思う。休憩場所から山頂を往復するといいだろう。

横通岳 山頂

横通岳 三等三角点(標高2767m)

横通岳 山頂にて

常念岳 横通岳より

横通岳 山頂にて

常念岳 横通岳より

常念小屋へ

常念小屋へ

横通岳を下り縦走路に合流

大天井岳(右)を振返る

やっと穂高連峰・涸沢が見えた

常念小屋へ

常念岳

常念小屋へ

常念岳・常念小屋
 常念小屋を目指して下っていく、樹林帯になり楽しみがないのでひたすら歩く。大きな広場になり、常念乗越に下山、常念小屋に入った。

 当初の予定では天候を考えて、常念岳に天気のいい間に登ることを考えていたが、天候が良くないので明日に期待して登るのをやめた。

 ビールで乾杯、今日の歩きに感謝し、明日の英気を養った。明日はいい天気でご来光が拝めますように。就寝。
     
大天井岳

基準点名:天章山
等級種別:三等三角点
標高:2922.1m
所在:長野県安曇野市
地図:槍ヶ岳

大天井岳 三等三角点      大天井岳 

大天井岳 山頂 2922m 2018.08.12
東天井岳

基準点名:−−−
等級種別:−−−
標高:2814m
所在:長野県安曇野市
地図:槍ヶ岳

東天井岳 

東天井岳 山頂 2814m 2018.08.12
横通岳

基準点名:赤樽
等級種別:三等三角点
標高:2767.1m
所在:長野県安曇野市
地図:槍ヶ岳

横通岳 三等三角点       横通岳 

横通岳 山頂 2767.1m 2018.08.12

コース
1日目 8/10  晴れ
 新大阪(7:46)=[のぞみ300号5号車]=名古屋(8:37/9:00)=[しなの5号4号車]=
松本(11:04)〜松本城(11:27/11:44)〜松本駅(12:10/昼食/13:09)=穂高駅(13:37/13:40)〜
穂高神社〜穂高駅(14:30/14:40)=[送迎バス]=常念坊(15:00) (泊)
2日目 8/11  曇り
 常念坊(7:00)=[タクシー]=中房温泉(7:30/7:41)〜第一ベンチ(8:19/8:31)〜
第二ベンチ(9:02/9:11)〜第三ベンチ(9:45/9:56)〜富士見ベンチ(10:31/10:47)〜
合戦小屋(11:19/昼食/11:52)〜合戦沢ノ頭・三角点(12:12/12:21)〜
嚥山荘(13:05/受付等/13:33)〜嚥岳(14:07/14:12)〜北燕岳(14:23/14:31)〜燕岳〜
嚥山荘(15:07) (泊)
3日目 8/12  曇り一時雨
 嚥山荘(5:19)〜蛙岩〜H2665(6:14/6:22)〜大下りの頭(6:23)〜
H2580(6:45/6:51)〜右衛門吊岩〜H2680(7:31/7:39)〜
切通岩・喜作レリーフ(7:58/8:10)〜大天荘(8:51/9:04)〜大天井ヶ岳(9:14/9:23)〜
大天荘(9:32/昼食/10:02)〜中天井岳〜分岐(11:04)〜東天井岳(11:10/11:16)〜
分岐(11:26)〜横通岳鞍部(12:18/12:25)〜横通岳(12:51/12:59)〜常念小屋(13:52) (泊)
4日目 8/13  曇り一時雨
 常念小屋(5:58)〜H2765(7:05/7:13)〜常念岳(7:36/7:55)〜H2660(8:37/8:49)〜
P2512(9:45/9:53)〜H2500(9:56/10:01)〜H2540(10:34/雨具着用/10:45)〜
P2592(10:55)〜H2510(11:17/渋滞/11:25)〜H2640(12:21/渋滞/12:34)〜
蝶槍(12:45/12:55)〜三角点(13:05)〜横尾分岐(13:18)〜瞑想の丘(13:48)〜
蝶ヶ岳ヒュッテ(13:51)〜蝶ヶ岳(13:57/14:00)〜蝶ヶ岳ヒュッテ(14:05) (泊)
5日目 8/14  晴れ
 蝶ヶ岳ヒュッテ(6:24)〜蝶ヶ岳(6:29/6:34)〜妖精の池(6:50)〜長塀山(7:18/7:27)〜
H2290(8:09/8:17)〜徳沢(9:51/10:00)〜明神(10:43/10:47)〜上高地(11:32/11:38)
=[バス]=平湯BS(12:03/12:09)〜ひらゆの森(12:12/入浴/13:03)〜
平湯BS(13:08/13:30)=[濃飛バス]=高山(14:34/昼食/16:00)=[名鉄高速バス]=
名古屋(19:55(渋滞遅延)/20:21)=[のぞみ]=新大阪(21:10)

参加者 5名
実施日 2018.08.10-08.14
友歩会 ohki