槍ヶ岳(5:22)
友歩会 アルプス例会 
北アルプス裏銀座縦走
槍 ヶ 岳 標高3180m

槍ヶ岳〜槍沢〜横尾〜徳沢〜明神〜上高地
 
 8月3日、縦走4日目、今日は最終日で槍ヶ岳に登り上高地に下山して帰阪する予定だ。
今日は素晴らしい天気に恵まれそうだ。4時過ぎに外に出てみると雲ひとつなく、槍ヶ岳の穂先に登る人のヘッドランプが連なっている。シルエットの槍ヶ岳の右上東の方向に明けの明星が耀いていた。日の出は4時55分位で素晴らしいご来光を拝むことができた。また、富士山と南アルプスの連山が遠くに見ることができ素晴らしい。

 槍ヶ岳へは混雑しているので朝食をいただいて5時20分アタック開始。依然、槍の肩から山頂までは渋滞したままだ。天気もいいのでゆったりした気持ちでゆっくり登る。

ご来光に合わせて槍ヶ岳に登頂の列・明けの明星(右上) 槍ヶ岳山荘より(4:22)

槍ヶ岳とご来光 槍ヶ岳山荘より(4:56)

ご来光 槍ヶ岳山荘より(4:56)

槍ヶ岳とご来光 槍ヶ岳山荘より(4:58)

富士山・南アルプス連山(4:57)
 槍ヶ岳登頂は、こんなにゆっくりスローで登るのは初めてで、中高年や外国人の登山者が激増しているからかもしれない。そんな訳で今までゆっくり見ていなかった周囲の景色を眺望することができて結果的に良かった。

 シルエットの常念岳、富士山の遠望、穂高連峰の目線の高さで変わる様相など素晴らしい。穂高の右には焼岳がそして乗鞍岳、御嶽山が映える。昨日雨の中縦走してきた西鎌尾根から硫黄岳、鷲羽岳なども見える。笠ヶ岳に映る影槍ヶ岳はこれまた素晴らしい。約1時間で槍ヶ岳山頂の登頂した。

 槍ヶ岳は標高3180mで、二等三角点があった。今は三角点は破損し、上部だけが角が取れ丸くなって40cmほどの長さになり立掛けられていた。登山者がこんなに登ってくると新しく埋設することは不可能だろう。できるとすれば金属標の三角点ではなかろうか。国土地理院のデーターでは亡失になっている。山頂で記念写真を撮ったり、360度の大パノラマを眺望したりと大忙しだ。

 裏銀座縦走コースは、山頂に立つと障害もなく全てが眺望できる。縦走路を空から眺める感じでとても感動だ。槍ヶ岳山頂から眺望できた主な山は次の通りで名の知れた山はほとんどだ。

 笠ヶ岳・抜戸岳、双六岳・黒部五郎岳・樅沢岳・三俣蓮華岳、雲ノ平・薬師岳・鷲羽岳・水晶岳、赤牛岳・立山・野口五郎岳・三ツ岳、表銀座・常念岳・蝶ヶ岳、富士山・南アルプス・中央アルプス・穂高岳・御嶽山・乗鞍岳・焼岳など

 槍ヶ岳山荘に7時に下山し、7時20分に上高地に向けて下り始めた。

常念岳(5:23)

富士山・南アルプス連山(5:23)

穂高連峰(5:31)

笠ヶ岳と影槍ヶ岳(5:33)

槍ヶ岳のアタック(5:34)

三俣蓮華岳・薬師岳・水晶岳・硫黄岳(5:36)

穂高連峰(5:54)

穂高岳・御嶽山・乗鞍岳・焼岳(5:54)

穂高連峰・御嶽山・乗鞍岳・焼岳・笠ヶ岳・黒部五郎岳のパノラマ(5:54)

薬師岳・鷲羽岳・水晶岳・立山連山

槍ヶ岳 山頂にて

槍ヶ岳 山頂にて

槍ヶ岳 二等三角点(標高3179.5m)(国地院亡失扱い)

笠ヶ岳・黒部五郎岳・双六岳・三俣蓮華岳・薬師岳・鷲羽岳・水晶岳・立山連山・硫黄岳

黒部五郎岳・双六岳・三俣蓮華岳・薬師岳・鷲羽岳・水晶岳・立山連山・硫黄岳

表銀座コース・常念岳・蝶ヶ岳・・・

穂高連峰

槍ヶ岳山荘にて
 楽しかった北アルプス裏銀座縦走も踏破し、いよいよ下山だ。槍ヶ岳山荘から槍沢を下る。後を振り返り振り返り下った。殺生小屋分岐辺りから雪渓が始まる。雪渓を何度もトラバースしながら下ることになる。

 坊主岩屋に下る。この岩屋は播隆上人が槍ヶ岳を開山するとき使用した岩窟で5回使用され、4回目の天保5年(1834)時は、この岩屋に53日間も篭もり念仏を唱えたという。天保11年(1840)槍ヶ岳に鉄鎖がかけられ大願成就した。この年播隆上人は55歳で大往生したと伝えられている。

 水場、天狗原の分岐と下り、大曲りから五郎沢へ下る。雪渓はこの辺りまでで、いつもの夏道と違うところが多かった。槍沢キャンプ地から槍沢ロッジへと下る。ロッジの庭に望遠鏡が据えられていて槍ヶ岳が見れるようになっていた。少し上に槍見台があったが今ここから見られるので宿泊者には大きなプレゼントだろう。

 二ノ俣、一ノ俣と美しい清流を見ながら下る。横尾に11時20分頃到着、小休止して徳沢園まで歩いた。徳沢園でビールで乾杯、昼食にした。昼食後明神から河童橋へと歩き、都会並みの混雑に分け入った。焼岳は美しく見えたが穂高岳はガスがかかっていて上の方までは見えなかった。

 早速、身支度を整えるためお風呂を探した。バスターミナルに一番近い上高地アルプス山荘に2時を過ぎていたので入れてもらえなかった。バスターミナルの戻り、上高地インフォメーションセンターのシャワーを借りることにした。幸い利用者が誰もいなかったのですぐに利用できた助かった。スッキリしたところでバスに乗り新島々から松本電鉄で松本へ。しなの22号で名古屋を経て大阪に戻った。

 今回の旅は、天候不順が続いていたあとのすき間で山は大自然、山小屋は比較的空いていて良かった。天気も烏帽子岳のブナ立尾根はいい天気で、烏帽子岳も短時間ではあったが素晴らしい山容を見ることができた。
 第2日目烏帽子小屋から素晴らしい赤牛岳に架かる虹のプレゼント、三ツ岳への登りではコマクサの大群生を見ることができた。野口五郎岳周辺では雷鳥に会ったり、ハクサンイチゲやチングルマのお花畑を歩いたり素晴らしかった。水晶岳は残念ながら雨に降られ少し厳しかった。鷲羽岳では山頂に滞在している間だけ雨が止み素晴らしい大パノラマを眺望することができた。
 第3日目は風雨にさらされ少し大変な行程だった。西鎌尾根は結果的に足元がガスで見えないため、すんなり通過できたようだ。夕方、槍ヶ岳が赤くそまり美しい光景を見せてくれた。一日中雨だったので素晴らしいプレゼントだった。
 第4日目は快晴の槍ヶ岳に登頂、素晴らしい眺望を楽しむことができた。今回は非常にラッキーな山行きができ、ありがとうの気持ちで一杯だ。いい山旅をありがとう。

槍ヶ岳山荘をあとに

槍ヶ岳

槍沢

槍ヶ岳をバックに

槍ヶ岳

槍ヶ岳・槍沢雪渓

槍ヶ岳と坊主岩屋

槍ヶ岳

槍沢雪渓を下る

槍沢(槍沢大曲りの下まで続く雪渓)

槍ヶ岳 屋沢ロッジより

清流

前穂高岳・横尾大橋 横尾より

明神岳

焼岳 河童橋より

穂高岳・岳沢 河童橋より
 
第1日目 高瀬ダム〜烏帽子岳
第2日目 烏帽子小屋〜三俣山荘
第3日目 三俣山荘〜槍ヶ岳山荘

コース
出発日  7/30 
  新大阪(21:30)=[さわやか信州号]=
第1日目 7/31 
  信濃大町(4:50/5:10)=[貸切タクシー]=七倉(5:30/5:35)=高瀬ダム(5:45/5:50)〜
  K水場(6:15/6:22)〜I(6:55)〜G(7:24)〜E(8:01)〜C三角点(8:50)〜タヌキ岩(9:00)〜
  A(9:34)〜@(9:49/昼食/10:06)〜烏帽子小屋(10:23/受付/10:40)〜前烏帽子岳(11:00)
  〜烏帽子岳分岐(11:10)〜烏帽子岳(11:30/11:45)〜[散策]〜烏帽子小屋(13:00) (泊)
第2日目 8/1 
  烏帽子小屋(5:30)〜三ツ岳頭(6:35)〜三ツ岳(6:45)〜野口五郎小屋(8:00)〜
  野口五郎岳(8:15)〜真砂岳分岐(8:42)〜真砂岳(8:52)〜真砂岳分岐(8:59)〜
  真砂岳分岐・湯俣温泉分岐(9:07)〜東沢乗越(10:11)〜水晶小屋(11:00)〜
  水晶岳(11:35/11:45)〜水晶小屋(12:13/昼食/12:35)〜ワリモ北分岐(13:01)〜
  ワリモ岳(13:27)〜鷲羽岳(14:05/14:13)〜三俣山荘(14:55) (泊)
第3日目 8/2 
  三俣山荘(5:37)〜三俣峠(6:19)〜三俣蓮華岳(6:36)〜双六小屋・中道分岐(7:21)〜
  双六岳(7:45)〜中道分岐(8:17)〜三俣山荘巻道分岐(8:21)〜双六小屋(8:33/補食/9:06)
  〜樅沢岳(9:38)〜硫黄乗越(10:10)〜左俣岳(10:45)〜[西鎌尾根]〜千丈沢乗越(12:28)
  〜槍岳山荘(13:45) (泊)
第4日目 8/3 
  槍岳山荘(5:20)〜槍ヶ岳(6:21/6:30)〜槍岳山荘(7:03/7:21)〜殺生分岐(7:39)〜
  坊主岩屋(7:59)〜坊主岩下(8:05)〜水沢・水場(8:21)〜天狗原分岐(8:41)〜
  槍沢大曲り(9:13)〜五郎沢(9:19)〜槍沢キャンプ地(9:34)〜槍沢ロッジ(9:59)〜
  二ノ俣(10:22)〜一ノ俣(10:29)〜槍見河原(8:35)〜横尾(11:18)〜新村橋(11:59)〜
  徳沢(12:15/昼食/12:35)〜明神(13:21)〜河童橋(14:05)〜
  上高地バスターミナル(14:12/入浴/15:20)=[バス]=新島々(16:25/16:45)=[松本電鉄]=
  松本(17:14/17:51)=[しなの22]=名古屋(19:59/20:11)=新大阪(21:03)

天 候  7/31 晴れ 8/01 曇りのち雨 8/02 雨夕方から晴れ 8/03 晴れ 
参加者 2名 
実施日 2009.07.30−08.03