鳳凰山 地蔵ヶ岳とご来光
友歩会 アルプス例会 
鳳 凰 山 A
地蔵ヶ岳
 
標高2780m 観音ヶ岳 標高2840m 薬師ヶ岳 標高2764m
青木鉱泉〜[ドンドコ沢]〜地蔵ヶ岳〜観音ヶ岳〜薬師ヶ岳〜[中道]〜青木鉱泉
 
地蔵ヶ岳〜観音ヶ岳〜薬師ヶ岳〜青木鉱泉
 
 8月8日、今日は鳳凰小屋を出発して、賽の河原、赤抜沢ノ頭から地蔵ヶ岳オベリスクを眺め、観音ヶ岳、薬師ヶ岳を縦走して、中道コースを青木鉱泉に下山、帰阪する計画だ。

 朝3時半起床、4時出発。真っ暗な道をヘッドランプを頼りに登る。地蔵ヶ岳までは昨日登っているので、思い起しながら登るが、途中から枝道がたくさんできていて注意して登る。4時30分頃に森林帯を抜け、砂の斜面を登り始める。振り返ると、夜明の上空は雲に覆われていて、大地との間が帯状に金色に輝いていた。上空の雲が消えて、青い空になってくれるよう祈った。

 砂の道を足を滑らせながら、急いで登った。オベリスクも少し赤く焼けてきた。振り返ると、観音ヶ岳の肩に富士山が見えてきた。日の出に間に合うよう頑張って賽の河原へと急いだ。やがてオベリスクの右下が一段と輝きを強め、ご来光の一瞬だ。オベリスクは、ご来光で御光が射したさまは、鳳凰山というにふさわしく、至福の一時を頂いた。

 周りを見渡してみると、甲斐駒ヶ岳の山頂が赤く焼けて美しい。これから登る観音ヶ岳も朝日に照らされて輝いて観音様のように見えた。

夜明前

地蔵ヶ岳 オベリスク

観音ヶ岳・左肩に富士山

地蔵ヶ岳 オベリスク・賽の河原

地蔵ヶ岳 オベリスク

甲斐駒ヶ岳

観音ヶ岳
 賽の河原から15分ほど登ると、赤抜沢ノ頭に出る。ここは鳳凰山の展望台で、素晴らしいパノラマを見せてくれる。何んと言っても地蔵ヶ岳のオベリスクを中心にした風景が一番だろう。オベリスクを挟んで左の八ヶ岳、右に瑞垣山、甲武信ヶ岳などの山々が対照的に雲に浮かんで素晴らしい。時間の経過を忘れそうになるが、先に進むことにした。

赤抜沢ノ頭

北岳 赤抜沢ノ頭より

地蔵ヶ岳オベリスクと八ヶ岳(左)、瑞垣山・甲武信ヶ岳の山々(右)

地蔵ヶ岳 オベリスク

赤抜沢ノ頭にて
 赤抜沢ノ頭から尾根を下って観音ヶ岳へと縦走路を進む。縦走路は素晴らしい展望の連続で、息つく暇もなく展開してくれる。北岳、間ノ岳、農鳥岳の白根三山、その奥に赤石岳、悪沢岳。仙丈ヶ岳、高嶺、赤抜沢ノ頭、地蔵ヶ岳、八ヶ岳などなど素晴らしい光景だ。勿論行く手には、観音ヶ岳が大きくなってくる。そんな光景を楽しみながら尾根を下ると鞍部に出る。

 鞍部は広く、白い砂の谷のようだ。この鞍部には鳳凰小屋からのルートがあるが、樹林帯をひたすら登るコースらしい。

白根三山 右から北岳・間ノ岳・農鳥岳

地蔵ヶ岳 オベリスクと雲海

観音ヶ岳

赤抜沢ノ頭・地蔵ヶ岳

白根三山・仙丈ヶ岳・高嶺

白根三山をバックに

オベリスクをバックに

観音ヶ岳

赤抜沢ノ頭・地蔵ヶ岳

赤抜沢ノ頭・地蔵ヶ岳・八ヶ岳 鳳凰小屋分岐辺りより
 観音ヶ岳への登りにかかる。やはり展望は素晴らしく、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、地蔵ヶ岳、八ヶ岳そして手前に高嶺、赤抜沢ノ頭が大パノラマを呈している。観音ヶ岳山頂に近づいてくると、甲斐駒ヶ岳が赤抜沢ノ頭から大きく首を出してくる。

 薬師ヶ岳方向に、待望の富士山が見えてきた。地蔵ヶ岳ではほんの少し観音ヶ岳の肩にとまって見えた富士山、観音ヶ岳に着くころの天気を心配したが、心配御無用だ。富士山となると気持ちが高ぶってくるのはやはり日本人だからだろうか。富士山と記念写真を撮って大いに満足だ。ここまで登るともう山頂だ。

仙丈ヶ岳・高嶺・甲斐駒ヶ岳・赤抜沢ノ頭・地蔵ヶ岳・八ヶ岳 鳳凰小屋分岐辺りより

仙丈ヶ岳

甲斐駒ヶ岳・赤抜沢ノ頭・地蔵ヶ岳

富士山

富士山をバックに
 観音ヶ岳山頂に到着。観音ヶ岳は、標高2840mで二等三角点になっていて、鳳凰山で一番高い山だ。三角点は残念ながら破損していて、標石は露出し半分に折れて立掛けてあった。国地院の資料を見ると、成果異常になっていた。山頂は地蔵ヶ岳と同じように大きな岩が露出して形成されていた。三角点も埋設したところが浸食され露出したのではなかろうか。山頂からの展望は抜群で360度何も妨げるものはない。

 山頂は、個人、ツアー団体などでかなり賑わっていた。みんな交互に記念写真を撮っていた。展望はやはり縦走コースに目がいき、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、地蔵ヶ岳、八ヶ岳、高嶺、赤抜沢ノ頭など素晴らしい。とっておきは富士山と薬師ヶ岳かな、そして遠く悪沢岳、赤石岳、農鳥岳、間ノ岳、北岳と素晴らしい。また、甲斐駒ヶ岳の左奥には乗鞍岳、右奥には槍ヶ岳、穂高岳の北アルプスを望むことができた。

観音ヶ岳 山頂にて

観音ヶ岳 山頂にて

観音ヶ岳 山頂

観音ヶ岳 二等三角点(標高2840m)

観音ヶ岳 山頂にて

甲斐駒ヶ岳・赤抜沢ノ頭・地蔵ヶ岳

甲斐駒ヶ岳

富士山・薬師ヶ岳

仙丈ヶ岳・高嶺・甲斐駒ヶ岳・赤抜沢ノ頭・地蔵ヶ岳・八ヶ岳

仙丈ヶ岳・高嶺・甲斐駒ヶ岳・赤抜沢ノ頭・地蔵ヶ岳
 観音ヶ岳を後に薬師ヶ岳へと進む。このコースは薬師ヶ岳の向うに富士山が見えることがなんと言っても素晴らしい。白根三山、仙丈ヶ岳などを楽しみながら歩く。薬師ヶ岳の左右のピ-クの間に、富士山が頭を出していた。

 薬師ヶ岳は、標高2764mでここも岩が露出した山頂だ。山頂で大パノラマを堪能し、いよいよ下山することにした。

富士山・薬師ヶ岳

観音ヶ岳

白根三山・仙丈ヶ岳

観音ヶ岳

薬師ヶ岳山頂に富士山が頭を出す

雲に浮かぶ八ヶ岳

仙丈ヶ岳・高嶺・観音ヶ岳

観音ヶ岳 山頂にて

観音ヶ岳 山頂(標高2764m)

仙丈ヶ岳

八ヶ岳
 下山は、中道登山道を下った。しばらくは正面に富士山が見えたりしてよかったが、やがて急な下りになり、疲れも出てくる。標高2400m辺りまで下ると、大きな岩がある。御座石というそうだ。御座石鉱泉の名前はここからとったのだろうか。少し休憩してまた下る。

 御座石からさらに急な下りが標高1800m辺りまで延々と続き、足がガクガクになる。しばらく緩やかな下りになりその後緩急を数回繰り返して、標高1500mまで降りる。ここからまた急斜面を標高1200m辺りまで下る。ここから林道を3kmほど歩き、丸木橋を渡り青木鉱泉に戻った。

 青木鉱泉で、お風呂に入り、ゆっくりした後、計画より2時間早い青木鉱泉発13時15分のバスで韮崎へと戻った。韮崎からあずさ号、塩尻でしなの号、名古屋で新幹線と列車を乗り継いで、新大阪に19時過ぎ戻った。

 今回のご馳走は、なんと言っても良い天気だったと思う。ドンドコ沢の滝の素晴らしさ、オベリスクに対面して感激、観音ヶ岳、薬師ヶ岳の縦走路の素晴らしさ、そして鳳凰山を取り巻く素晴らしい山々の美しさ。オベリスクとご来光は忘れがたい印象に残るだろう。

 今回は3名と小人数だったが、無事全行程制覇できてよかったと思う。登りの苦しみは、縦走の楽しみで、下りの忍耐は、思い出で解消しよう。皆さんお疲れ様でした。また素晴らしい山旅をしましょう。

富士山

御座石

橋を渡ると青木鉱泉に到着
  
@ドンドコ沢〜地蔵ヶ岳に戻る
  

コース
 1日目 8/6(金)
  新大阪(7:53)=[のぞみ308号]=名古屋(8:45/9:00)=[しなの5号]=塩尻(10:52/11:05)=
  韮崎(12:31/昼食/13:30)=[山梨中央交通バス]=青木鉱泉(14:25) (泊)
 2日目 8/7(土)
  青木鉱泉(4:54)〜中道・ドンドコ分岐(4:58)〜[ドンドコ沢コース]〜南精進ヶ滝(6:44/6:58)〜
  鳳凰ノ滝(7:37)〜白糸ノ滝(8:50)〜〜五色ノ滝(9:30/9:46)〜鳳凰小屋(10:35/CI/10:45)〜
  地蔵岳・賽の河原(11:50/12:50)〜鳳凰小屋(13:20) (泊) 
3日目 8/8(日)
 鳳凰小屋(4:00)〜賽の河原(4:50)〜赤抜沢ノ頭(5:07/5:27)〜鳳凰小屋分岐(6:13)〜
 観音岳(6:40/7:06)〜薬師岳(7:34/7:42)〜[中道コース]〜御座石(8:24)〜林道出合(9:53)〜
 林道(10:26)〜青木鉱泉(10:55/入浴・昼食/12:15)=[山梨中央交通バス]=韮崎(13:10/14:42)
 =[あずさ17号]=塩尻(15:36/16:03)=[しなの18号]=名古屋(18:01/18:11)=新大阪(19:03)

天 候  8/6 晴れ  8/7 晴れ 8/9 曇り 
参加者 3名 
実施日 2010.08.06-08.08