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MRC アルプス例会 | ||
白 馬 岳 @ 白馬岳 標高2932.2m 小蓮華山 標高2769.9m 猿倉荘〜[白馬大雪渓]〜白馬岳〜小蓮華山〜白馬大池〜蓮華温泉 |
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猿倉荘〜白馬大雪渓〜白馬岳 | ||
8月28日から30日、MRCのアルプス例会に参加した。今年は、白馬岳だ。白馬岳に初めて登ったのは1993年だった。コースは白馬大雪渓を登り、白馬岳から朝日岳、小川温泉の計画だったが、台風が接近してきたため、白馬大池から蓮華温泉に下った。2回目は、2001年には、2班で白馬岳から栂池散策と白馬三山縦走を実施した。今回はポピュラーなコースで、猿倉から大雪渓を登り、白馬岳へ、白馬山荘泊まりで、翌日小蓮華山から白馬大池を経て蓮華温泉に下るコースだ。 8月28日8時、貸切バスで枚方を出発、草津SAで参加者をピックアップ、多治見の虎渓山Pでトイレ休憩。運転手の勘が働いたのか、本線に入るや否や渋滞の始まりだ。恵那峡SAで昼食を予定していたが、渋滞で約1時間遅くなった。SAの食堂などは超満員で、コンビに弁当などで昼食にした人も多かった。これも高速道路1000円の影響だろうか。豊科ICで一般道に入り、白馬から、曲がりくねった狭い道を走り、行き止まりの猿倉荘に到着。 猿倉荘は村営で、標高1250mにあり、白馬大雪渓の登山口だが、宿泊客は少ないようだ。交通事情が変わり白馬市街のホテルで宿泊して、早朝上がって来たほうがベストのようだ。ホテルに比べると雲泥の差で、宿泊費もほぼ同額だ。先日鳳凰山に行ったときも、同じようなことを感じた。 |
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全員集合 猿倉荘にて(撮影Tさん) |
猿倉荘 標高1250m |
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8月29日、今日は白馬大雪渓を登り、白馬岳までのコースだ。朝5時起床、登山準備をして6時猿倉荘を出発した。猿倉荘の左側に登山口があり、白馬尻へと向かう。しばらく猿倉荘の裏山のような感じのところを10分ほど登ると、林道に出る。この道路は砂防工事専用道路だそうだ。道路脇に「中部山岳国立公園 猿倉 環境庁・長野県」の碑が建っている。鑓温泉分岐を左に見て先に進む。出発して25分ほど歩くと頭上に白馬岳が見えてくる。 長走沢の木橋を渡り、その先で白馬の山を眺めながら休憩、皆の期待が高まってくる。6時54分、林道終点から沢沿いの登山道に入る。そこから約25分、白馬尻に7時15分に到着した。白馬尻の小屋の前に大きな岩があり、その岩には「おつかれさん! ようこそ大雪渓へ」と白ペンキで書いてあった。標高は、1550mだ。 白馬尻小屋の前は広く、これから登る大雪渓、白馬岳など展望できる。白馬尻には小屋が2軒あり、以前村営白馬尻荘に泊まったことがあるが、白馬尻小屋1軒だけしか確認できなかった。あとで調べてみると休業中だった。ここの2軒の小屋とも毎年秋になると解体して、春に建てるそうだ。 |
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猿倉荘で出発準備 |
猿倉荘を出発 |
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しばらくは猿倉荘の裏山を登る感じ |
林道になりしばらく歩くと白馬の山々が見えてくる |
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杓子岳(左木の裏)・白馬岳・小蓮華山 林道より |
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長走(ながしり)沢を渡る |
白馬岳 |
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登山道に入る |
大雪渓の歓迎岩 |
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白馬尻小屋に到着 |
白馬岳 白馬尻小屋より |
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白馬岳・小蓮華山 白馬尻小屋より |
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白馬尻でしばらく休憩して、大雪渓へと行動を開始した。雪渓横の道を巻いて登るが、なかなか雪渓に入ることができない。20分ほど登ると、標高1680m辺りにケルンがありこの近くから雪渓に入るかと思ったが、まだまだ上のほうだ。さらに10分ほど登り、標高1750m辺りで雪渓に入る。ここでアイゼンを装着、雪渓に入って雪渓の感覚を確かめる。突然数十メートル先で落石だ。猛烈なスピードで、1メートル以上の岩石が渦を巻いてビュンビュンと落下してくる。写真も撮れる距離だったが、突然跳ね返ってこちらに来そうな感じもしてそれど頃ではなかった。あの岩石はどこまで行ったのだろうか、事故にはならなかっただろうか、いきなりの出来事で度肝を抜かれた。 スプーンカットに足をおいて雪渓を登りはじめた。しばらく登ると裂け目がありそれを渡る。大袈裟に言えばクレバスだ。雪渓の傾斜は次第にきつくなり急登になってくる。雪渓は冷蔵庫のようで、かなり気温が低くい、上から吹き降ろす風は冷たく、温度差がある。温度計がないので、正確ではないが体感から気温は7、8度ぐらいではなかろうか。標高1900m辺りから緩斜面になり、歩く速度も少し落ちてきたようだ。雪渓では休憩できないので頑張って歩いていたようだ。 気温が上昇してきたのだろうか、雪渓の雪面からガスが湧いてきて、どんどん降りてくる。そのうちに雪渓の下からもガスが押し寄せてきた。大自然に営みを垣間見たようだ。 標高2000mを越えると、雪渓も細くなり、岩場の道になる。この辺りから上が葱平(ねぶかっぴら)というらしい。黄色の花が咲き誇っていたので、ミヤマダイコンソウが群生していると思った。しかし近づいてみると外来種のタンポポのようだ。ものすごい勢いで繁殖しているので、間違いなさそうだ。 |
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白馬尻小屋出発(標高1550m) |
この先から雪渓へと思ったがまだ先だ(標高1680m) |
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やっと雪渓へ(標高1750m) |
白馬大雪渓を登る |
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裂け目(おおげさに云えばクレバス)を渡る |
白馬大雪渓を登る |
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白馬大雪渓を登る(標高1850m) |
白馬大雪渓を登る(1950m) |
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アイゼンを外して(標高2050m) |
白馬大雪渓を降りかえる |
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岩場道をしばらく登ると、急登になりかなり厳しい。アイゼンを外して30分で岩屋跡を通過した。この辺りは落石の危険性があり、トリッキーだ。小雪渓は、溶けて殆どなく、荒々しい岩肌が大自然の驚異を表していた。 11時20分、避難小屋を通過、標高2780m辺りのお花畑で大休止、昼食にした。お花畑は、ミヤマトリカブトが美しく咲き誇っていた。この辺りで見た花は、ウサギギク、キリンソウ、ミヤマダイコンソウ、イワギキョウ、ミヤマオダマキ、ヨツバシオガマ、タカネナデシコなどなど多くの花が咲いていた。稜線には特徴ある岩が青い空に美しかった。ライオン岩とでもいえるようだ。 右側には、杓子岳の尖った雄姿が雪渓や緑の斜面と調和して素晴らしい。やがて村営小舎が見えてきた。かなり疲れが出てふらついている人もいたが、リュックを持ってもらったりして、何とか登ってきた。村営小舎でゆっくりと大休止、山頂まではもう少しだ。 村営小舎から尾根へ登り切る。尾根に上がると、旭岳が左手にどっしりそびえていた。尾根に沿って上を見ると、大きな白馬山荘があり、その上が白馬岳の山頂だ。山頂はあいにくガスがかかって見えなかった。広い尾根道の両側には、トウヤクリンドウが一面に咲いていた。ウルップソウが群生しているが、すでに落花していた。周りの景色を楽しみながら登っていると、ほどなく白馬山荘に到着した。 |
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雪渓横の岩場道を登る(標高2070m) |
杓子岳 |
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岩屋跡(標高2280m) |
ミヤマトリカブト |
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大雪渓に水蒸気が出始めた |
急登を行く(標高2330m) |
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急登を行く(標高2400m) |
早く登っておいでよ!ライオン岩 |
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杓子岳 避難小屋付近(標高2480m) |
もう一頑張りだ(標高2550m) |
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村営小舎到着 |
旭岳 |
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白馬山荘へ最後の登り |
白馬岳山頂 山荘より |
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白馬山荘でチェックインを済ませ、まだ日も高く天候もいいので山頂に登った。直登のコースもあるが、右回りで稜線を登った。途中に、大きなケルンがあり、ケルンには白馬岳開発の恩人松沢氏像のレリーフが建っていた。白馬岳山頂に到着。 白馬岳は、標高29322mで一等三角点になっている。展望は360度だが、ガスが上がっていて遠くを見ることはできなかった。その代わり東側の切立った岩壁の下に、ブロッケン現象を見ることができた。太陽が強すぎ、ガスが少し薄かったので、後光が射すような美しさはなかったが、満足して下山した。下山途中、切立った岩壁にガスが上がってきて、白馬岳特有の眺めをかもしだしていた。 |
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白馬岳 |
白馬岳 |
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白馬岳開発之恩人 松沢氏像レリーフ |
ブロッケン現象 白馬岳山頂にて |
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白馬岳 山頂 |
白馬岳 山頂 |
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白馬岳 一等三角点(標高2932.2m) |
白馬岳 登頂認定証 |
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17時に夕食を頂いてあとはゆっくりと過ごす。日没近くになると旭岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳が雲間から見えてきた。雲が切れるたびに歓声があがる中、旭岳の山頂に日が沈んだ。直前の旭岳は素晴らしい眺めだった。富士山ではダイヤモンド富士とか云われるが、まさに今回はダイヤモンド旭岳だ。暗くなるまで時間があるので横になっていたら寝てしまった。夕暮れの茜色に染まる立山、剱岳など素晴らしい長めだったと聞いて少し残念だった。明日もいい天気のようだ。 | ||
ダイヤモンド旭岳 |
杓子岳・白馬鑓ヶ岳 |
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杓子岳・白馬鑓ヶ岳・丸山・旭岳 白馬山荘より |
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A白馬岳へ | ||
B小蓮華山〜白馬大池〜蓮華温泉へ | ||
コース |