高取山 高取城址にて
友歩会定例会  
高取山 標高584m 耳我山系縦走
壷阪山駅〜高取山〜芋峠〜P668〜竜在峠〜冬野〜多武峰談山神社
 4月13日、友歩会定例会で高取山に登り、そこから耳我山系を縦走して多武峰談山神社まで歩いた。近鉄壷阪山駅の集合、早速土佐の街道を歩いて高取山の山頂、高取城址へと進めた。

高取城址へ(標高110m)

高取城址へ

高取城址へ

植村家長屋門

高取城址へ

堰堤公園の桜(標高210m)
 土佐街道をどんどん進み、民家が少なくなってきた辺りに堰堤公園がある。公園には沢山の桜が満開になっていた。少し休憩して10分ほど先へ進むと宗仙寺口に着く、ここで一息ついでいよいよ高取城址へと登っていく。少し登ると、「史跡高取城址」の碑が建っている。

高取城址へ 宗仙寺口に来ました

高取城址へ

史跡高取城址の碑(標高290m)

高取城址へ
 程なく、「七曲」の標識が立っていて急な登りをくねくね曲がりながら登っていく。登り切ると「一升坂」の表示がある。あまり急な登りなので、お城建設の作業員に米一升を加給したのだろう。

高取城址へ 七曲の急坂です

高取城址へ

高取城址へ

高取城址へ 七曲りが過ぎました

高取城址へ また急坂で「一升坂」です

高取城址へ
 一升坂を登りきると、猿石に到着する。明日香に猿石があるが、この石はお城の石垣造りで明日香から運んでこられたようだが定かではない。

猿石に到着(標高470m)

猿石
 猿石を過ぎると、二の門跡の石垣があり、次第にお城の雰囲気が出てくる。次に矢場門跡、松ノ門跡、宇陀門跡、千早門跡そして大手門跡へと登ってきた。

高取城址へ 猿石で休憩いよいよ登城

高取城址 二の門跡

高取城址 宇陀門跡

高取城址 本丸へ

高取城址 本丸へ

高取城址 大手門跡
 大手門跡を入ると、お城の石垣が複雑な迷路のようになっていて、石垣の上にお城の櫓などが現存しているかのように思える素晴らしい石垣だ。二の丸御殿の場所と思われる広場の中央に立派な桜が満開で実に素晴らしい。

高取城址

高取城址 太鼓櫓跡
 さらに進むと、本丸の天守台の石垣の下に出る。この石垣と「高取城址」の碑は観光案内などに掲載されていてお馴染みの景色だ。

高取城址 本丸天守台

高取城址碑
 本丸の周囲を周回するように石垣の間を進んでいく。広い本丸のあった広場があり、さらに一段と高いところに天守台が有りここに三層の天守がそびえていたのであろう。

 高取城址の天守台は、高取山の山頂にもなっていて、標高が584mで三等三角点になっている。山頂からは、金剛山、葛城山の展望が素晴らしい。本丸からは、高見山の尖った山頂が見え、さらに少し振ると大峰山脈が横たわっていて、山上ヶ岳、稲村ヶ岳、八経ヶ岳、頂仙岳などが望める。目を下にすると、白く輝く吉野山を見ることができる。

高取城址 本丸へ

高取城址 本丸天守台

高取山 高取城址 三等三角点

高取山 取城址 三等三角点(標高583.9m)

金剛山・葛城山 高取城址本丸天守台より

高見山 本丸より

大峰山脈 山上ヶ岳・稲村ヶ岳・・・八経ヶ岳・頂仙岳 本丸より
 昼食後、再度天守台に登り、展望を楽しんであとにし、大手門へと下った。途中、本丸下で写真を撮り、あまりにも美しかった二の丸御殿の桜をバックに写真を撮った。

高取城址 本丸天守台をあとに

高取城址にて

高取城址 本丸をあとに

高取城址 本丸をあとに

高取城址にて

高取城址 本丸をあとに

高取城址 本丸をあとに
 高取城址大手門跡を出てこれから今日の2つ目のイベント耳我山系縦走の始まりだ。これから芋峠を経て竜在峠、冬野そして多武峰談山神社までのハイキングコースを歩く。

 高取城址の石垣を巻くような感じで時計方向に半周する。その後耳我山系と呼ばれる尾根道を快適に進んでいく。

高取明日香ハイキングコース 耳我山系縦走(右端のコース)

高取城址をあとに耳我山系縦走へ

芋峠へ

高取城址の苔むした石垣

芋峠へ

石垣が出現 砦跡なのか?
 尾根道を歩いていると林道に出て、林道を行くようにガイドされている。5分ほど歩くと左にリボンのついた尾根道があり、そこを登っていく。

 登りはかなり急で標高差30mほどのピークを超える。その後林道に再接近するがそのまま尾根道を進む。

芋峠へ 林道に出る しばらく林道を歩く

芋峠へ 林道から登山道に入り急なピークを登る

芋峠へ

芋峠へ

芋峠へ 林道に最接近

芋峠へ

芋峠へ

芋峠が足元に 車道ができる前は向うと尾根続きだった
 やがて足元に車道が見えてきて芋峠だ。芋峠は、車道ができるまでは尾根続きで今のように切通にはなっていなかった。

 芋峠の案内板には、天武天皇の万葉集巻一、二五の歌「み吉野の 耳我の嶺に 時なくそ・・・」が記されていた。また、説明によると電車(近鉄吉野線)が走るまでは、賑わっていた峠もその後、草ぼうぼうだった。自動車が増えてきて山越えが早くできるようになり芋峠を越えるこの道ができたそうだ。


芋峠は、今でこそあまり通行量はないが、高取町、明日香村そして峠を越えて大淀町、吉野町を結ぶ重要な峠のようだった。なんとなく、万葉の頃が連想されそうだ。

芋峠へ
 み吉野の 耳我の嶺に 時なくそ

 雪は降りける 間なくそ 雨はふりける

  その雪の 時なきがごと

  その雨の 間なきがごとく

 隈もおちず 思ひつつ来し その山道を



         万葉集巻一 二五 天武天皇
 昔あったとされる芋峠で休憩し、芋峠の頂上へと、標高差50mの急坂を登る。少し尾根を下って先を見て前に立ちはだかる急斜面に唖然とする。

 標高差約130mの急斜面を登り始める。斜面は道になっていないのでツルツルの斜面にほかならない。歯をくいしばり登りきるともう終わりかと思えばもう一段ある。必死でなんとか頑張って登りきった。

芋峠(標高500m)で一休みして芋峠頂上へ

芋峠頂上(標高550m)を越えて

鞍部まで下りP668へ見上げる急登

竜在峠へ 急斜面を登る

竜在峠へ 急斜面を登る

竜在峠へ 標高差130mの急斜面を登りきる
 登りきったピークは、標高668mで四等三角点になっていた。一息ついで尾根を下り、竜在峠峠へと歩いた。

三角点のあるP668峰

点名:滝畑 四等三角点(標高668m)

竜在峠へ

竜在峠へ
 やがて竜在峠に到着、この先に茶屋跡があるのでそこまで歩く。東屋があり、昔ここに茶屋があったそうだ。東屋の中に竜在峠を示した本居宣長の「菅笠日記」の一部が書いてあった。「やまとの國中見えわたる所なり・・・」と記されていて大和平野が見渡せる良いところだったようだ。

竜在峠(標高715m)

竜在峠に到着

竜在峠茶屋跡へ

竜在峠茶屋跡
  

                  
                 竜在峠  本居宣長   「菅笠日記」

吉野へは この門の もとより左にをれて 別れゆく
はるかに山路をのぼりゆきて 手向に茶屋あり やまとの國中見えわたる所なり 
なほ同じやうなる山路を ゆきゆきて 又たむけにいたる こゝよりぞよしのゝ山々
雲ゐはるかにみやられて あけくれ心にかゝりし花の白雲 かつかづみつけたる いとうれし


多武峰 談山神社へ

多武峰 談山神社へ
 竜在峠をあとに、冬野(ふゆの)へと快適に下った。前が緑に広がり冬野に到着だ。動物よけのワイヤーがうまく外れないのでくぐって通過した。

 緑の原っぱには、梅が美しく、アセビやレンギョウなども美しく咲いていた。集落を抜け少し下ると、良助親王冬野陵が少し離れていたので遠くから伺った。

多武峰 談山神社へ

獣よけをくぐる

冬野(ふゆの)に到着


冬野(標高650m) 竜在峠2.0km/多武峰0.8km 

アセビ

多武峰 談山神社へ

冬野

多武峰 談山神社へ

良助親王冬野陵

多武峰 談山神社へ

多武峰に到着
 冬野をあとにゴールの多武峰を目指して頑張って歩き、談山神社に16時に全員無事到着した。コミニティーバスで桜井駅に戻り、帰阪した。

 少し長い行程でしたがみなさん元気で歩いていただいてありがとうございました。今年は少し長めの山登りを計画していますので若いうちに挑戦してください。

多武峰(標高520m)

多武峰 談山神社へ

多武峰 談山神社

しだれ桜

音羽三山 音羽山・経ヶ岳・熊ヶ岳 談山神社バス停より    来年計画しましょうか!
 今回は、日程変更したのにもかかわらず多くの参加を頂いた。今日も雨だったらどうしようかと心配だったがみんなの元気で良い天気なり楽しいひと時を過ごせた。みなさんありがとうございました。

 今年は、友歩会ができて31年目、健康で楽しい山登りを皆んなで楽しみましょう。節目の700回目の例会も迎えます。積極的なご参加を期待します。ありがとうございました。
  
高取山

基準点名:高取
等級種別:三等三角点
標高:583.9m
所在:奈良県高取町
地図:畝傍山

高取山 三等三角点 


高取山 三等三角点 583.9m 2018.02.27
耳我山系P668

基準点名:滝畑
等級種別:四等三角点
標高:668.3m
所在:奈良県吉野町
地図:畝傍山

耳我山系P668 

耳我山系P668 滝畑 四等三角点 668.3m 2018.02.27

コース
 阿倍野橋(8:20)=[近鉄急行吉野行き]=壷阪山(9:04/9:16)〜堰堤公園(9:59/10:05)〜
宗泉寺口(10:15/10:17)〜高取城址碑(10:20)〜[大手道]〜猿石(10:47/10:55)〜
高取城址(11:11/昼食/11:58)〜[耳我山系縦走]〜林道出合(12:25)〜登山道へ(12:29)〜
林道再接近(12:36)〜芋峠(13:02/13:13)〜P668(13:50)〜竜在峠(14:37)〜
茶屋跡(14:43/14:52)〜冬野(15:28)〜談山神社(16:00)〜バス停(16:04/16:37)
=[コミニティーバス]=桜井駅(17:05/17:26)=[近鉄急行上本町行き]=鶴橋(18:09)

天候   晴れ
参加者 12名 
実施日 2019.04.13 
友歩会 ohki