那須ヶ原山(中央奥) 高畑山より
鈴鹿峠から那須ヶ原山・油日岳縦走
高畑山 標高773m 那須ヶ原山 標高800m 油日岳 標高693m
鈴鹿峠〜高畑山〜溝干山〜坂下峠〜唐木山〜三ッ頭山〜
那須ヶ原山〜三国山〜不鳥越峠〜加茂岳〜油日岳〜油日
 
 3月15日、鈴鹿峠から那須ヶ原山、油日岳の縦走に参加した。3月11日に発生した東北地方太平洋地震で多くの方が被災され大災害になっていて気がかりな中の山登りになった。

 大阪梅田を少し早く7時30分に出発、名神から新名神に入り甲賀土山ICで一般道に入り、鈴鹿峠へ向かった。鈴鹿トンネル入口の上に移設された万人講常夜燈近くで降車した。この万人講常夜燈は、江戸時代の中ごろ四国金比羅山の常夜燈として鈴鹿峠に建てられ、金比羅山に道中の安全を祈願したと伝えられているという。

 登山準備をして常夜燈と反対側の左方向へ進むと登山口がある。東海道鈴鹿峠で京都まで十七里の標石がある。鏡岩を通過してしばらく緩やかな道を登るとやがて急登になってくる。標高630mほどの尾根の小ピークまで標高差250mを約30分で登り切って休憩。

 ここから今日一日楽しい尾根歩きになると思っていたがこれから先かなり厳しいアップダウンが待っていた。小ピークを2、3越えるとナイフエッジの標識があり砂礫のやせ尾根を通過する。登り切ると正面に高畑山が雑木の向こうに見えてくる。アップダウンを繰り返し、登り切ると高畑山山頂に着く。

 高畑山は、標高773mで二等三角点になっており、360度の大展望が得られる。あいにく霞んでいて遠くまでは見えなかったが、鈴鹿峠からの足取りと、これから縦走する那須ヶ原山が遠く遠くに見えていた。終点の油日岳はまだその先だ。山麓も残念ながら霞んでいてはっきり見ることができなかった。

高畑山(山頂は見えない) 鈴鹿峠万人講常夜燈(右)

鈴鹿峠(標高380m)を出発

しばらく歩くと急登になり標高630mまで登る

ナイフエッジ

高畑山が林の向こうに見えてくる

高畑山 山頂

高畑山 二等三角点(標高773m)

高畑山 山頂にて

高畑山 山頂にて

那須ヶ原山(中央奥) 高畑山より

関市街 高畑山より

鈴鹿方面、越えてきた山・錫杖ヶ岳 高畑山より
 高畑山を後に西側の峰を下り、鞍部から登り返しクマ笹と潅木の道をアップダウンを繰り返して進む。小ピークがありここから南へ向きを変えて歩くと尾根頭のピーク溝干山に着く。溝干山はで標高は770mで雑木林の中だ。

 溝干山の西側は崩壊していて直進危険通行不可の標識がある。南への尾根を坂下峠へと下る。右側の西方向が開けていて那須ヶ原山方面が見える。足元に注意しながら標高差150mを下る。下りついた先は坂下峠だ。ここで昼食にした。

高畑山より縦走開始

高畑山西の峰を越えて振返る(山頂は中央の凸)

溝干山 山頂(標高770m)

那須ヶ原山 溝干山より

那須ヶ原山(右奥) 溝干山より

坂下峠

坂下峠からの登り
 長丁場なので昼食を早々に切り上げ出発。クマ笹の急登を頑張って登ると、右側が崩壊した尾根道になる。ここから振返ると溝干山が凛々しく、遠くになった高畑山が見える。ピークを越えて細くなった尾根から先が細くなる。その下に岩が露出した砂礫の道があり、ピークは岩になっている。唐木キレットと呼ばれている。そのガレ場を登り切ると先ほどのピークを左から巻きながら下り登り返す。かなりトリッキーだ。上り切ったところが先ほどのピークになり唐木山の標識が出ていた。

 唐木山は、標高720mで唐木キレットを越えてきてホット一息できる。

溝干山

高畑山(中央)

溝干山(左)・高畑山

唐木キレット

唐木キレット

唐木キレット

唐木山 山頂(標高720m)
 唐木山からしばらく尾根道を歩くと鞍部に下る。ここから岩場のピークが前に立ちはだかっている。その岩尾根を登り切ると次のピークの尾根頭に出る。ここで小休止にした。登山道脇にはところどころにシャクナゲがあり蕾ができていた。また、登山道全域に一番多いのがアセビだ。

 休憩して5分ほど先に標識があり、鈴鹿峠へ4時間、油日岳へ3時間ということで油日への下山を含めるとやっと半分来たことになる。この標識からしばらく登ると標高774mの三ツ頭山に着く。

 三ツ頭山を下り、アップダウンを数回繰り返すと那須ヶ原山への分岐に到着する。分岐からすぐ先が山頂だ。

やせ尾根の岩場を登る

岩場を登り切って小休止

小休止から5分ほど先 油日岳まであと3時間だ

三ツ頭山 山頂(標高774m)

下って登り返し

那須ヶ原山への分岐
 那須ヶ原山は、標高800mで三等三角点になっている。三角点は祠の裏側にあり表が広場になっている。広場の下には横穴式の避難小屋がある。一方が開けているが残念ながら霞んで何も見えない。

 那須ヶ原山の山頂を後に、尾根道を下る。標高640mぐらいまで標高差160mを下りだ。またアップダウンを繰り返し前進する。途中から足が攣りそうになってきた。階段道も疲れるが爪先上がりの滑りそうな道の登りは、筋肉に最大限の緊張と疲労がたまる。漢方薬を飲んでなんとかもちこたえた。

 三国岳手前で岩場を登り、今度は左に巻いて谷に下り登り返した。かなりのトリッキーな巻き道だ。
登り切ったところで小休止、油日岳まであと1ピッチだ。

 三国岳標高690mを越えて下ると不鳥越峠だ。また登り返す途中から那須ヶ原山を眺めることができる。そしてピークをいくつか越えると加茂岳に着く。

 加茂岳は標高720m、一旦下ると油日岳への分岐に着く。油日岳へ5分の標識がある。

那須ヶ原山 山頂にて

那須ヶ原山 山頂にて

那須ヶ原山 山頂石堂裏の三角点

那須ヶ原山 三等三角点(標高800m)

那須ヶ原山を下山

油日岳(右奥)はまだ遠い

那須ヶ原山からの鞍部へ

縦走路

縦走路

縦走路

縦走路 三国岳手前の岩道

縦走路 三国岳手前の岩壁巻き道

縦走路 三国岳への登り

三国岳 山頂(標高690m)

不鳥越峠から登り返し

那須ヶ原山

那須ヶ原山

加茂岳 山頂(標高720m)

油日岳へ5分の分岐
 油日岳山頂まで数メートルのところで安心したか足が攣りはじめた。必死でこらえて山頂に到着。

 油日岳は、標高693mで山頂には岳大明神の祠がありその前が開けているが霞んでいて何も見えない。しばらく休憩して下山を開始した。

油日岳 山頂(標高693m)

油日岳 山頂にて

油日岳 山頂岳明神前の広場

油日岳 山頂岳明神
 分岐まで戻り、油日神社・油日駅の標識に沿って下山した。下りはかなりの急坂で、ジグザグのガラバ道やロープの掛かったザレ場などを下った。林道に出てしばらく下ると油日岳登山口の標識が立っていた。さらにしばらく歩くと駐車場がありそこにバスが待っていた。バスはかなり奥まで入っていたので油日神社等は通過し、帰途に着いた。

 今日は体調が思わしくなかったので多少疲れた。尾根に出て後半風が吹き始め杉花粉が襲来した。最初数名の人が花粉を気にしていたが、尾根に出て風が吹くと半数以上の人がハクション大魔王になったようだ。足も攣りそうになったが漢方薬で事なきを得た。

 アップダウンの激しいこの縦走コースはかなり厳しい。特に爪先上がりの滑りやすい登りは足の筋肉を酷使し厳しい。しかしザレ場や岩場などトリッキーなところも多く楽しい縦走路だ。

 ご案内いただいたリーダーさんそしてご一緒した皆さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

油日駅への分岐から下山

ジグザグのガラバ道を下山

ロープの下がった急斜面を下山

林道終点へ下山

林道を下ると油日岳登山口になる(標高340m)

林道途中の駐車場でバスが待っている
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コース
 大阪梅田(7:30)=[バス]=<名神・新名神>=甲南SA=甲賀土山IC=
鈴鹿峠(9:15/9:25)〜ナイフエッジ(10:19)〜高畑山(10:43/10:53)〜
溝干山(11:15)〜坂下峠(11:27/昼食/11:50)〜唐木キレット(12:08)〜
唐木山(12:18)〜三ツ頭山(12:56)〜分岐(13:18)〜那須ヶ原山(13:21/13:37)〜
分岐(13:38)〜三国岳(14:55)〜不鳥越峠(15:01)〜加茂岳(15:18)〜分岐(15:21)〜
油日岳(15:27/15:37)〜分岐(15:42)〜林道終点(16:05)〜
油日林道P(16:21/16:25)=[バス]=<名阪>=針SA=梅田(18:35)

天 候  晴れ 
参加者 23名 
実施日 2011.03.15 
ツアー  毎日新聞旅行