天狗倉山山頂と高峰山(左奥
三重県の山
天狗倉山 標高522m
鷲下登山口〜[熊野古道]〜馬越峠〜天狗倉山〜馬越峠〜馬越公園〜尾鷲神社
 2月15日、16日で天狗倉山(てんぐらさん)と高峰山(たかみねさん)に登った。前日の14日から日本全国大雪になり各地で雪の被害が発生しはじめていた。当日は、高速道路が各地で寸断していたがなんとか迂回して行けそうだ。現地の情報では雪はそんなにないので登山は可能だと言うことだった。

 2月15日、雪を心配しながら梅田を7時20分に出発した。当初は西名阪から名阪道を走る予定だったが、道路が通行止になったため、名神から新名神に乗り伊勢道で松阪へ、ここで高速を降りて国道42号を行くことになった。

 新名神に入ってもそんなに多くの雪はなくいつもの通り快適に走った。甲賀に入ったころから雪が増えてきて、土山SAは雪の中だった。津市をしばらく走っているとバスのフロントに雪を頂いた山、多分三峰山の連山だろうが迫ってきた。これから登る山は大丈夫だろうか多少心配になった。

 国道42号線に入り、次第に混みはじめ大型トラックが列を作り走行がゆっくりになってきた。予定より1時間ほど時間をおしてきたので途中の道の駅おおだいでトイレ休憩した。積雪は松阪辺りから多くなり、多気町、大台町辺りまでが厳しく、残雪でハンドルがとられている感じだった。紀北町を過ぎると雪が次第に少なくなり、尾鷲市に近づくとほとんど雪はなくなった。やっと12時に道の駅海山(みやま)に到着した。簡単に食事を済ませすぐ近くの登山口に進めた。

大雪の土山SA

三峰山は大雪のようだ バス車窓より

道の駅奥伊勢おおだい

道の駅海山 観光案内板
 鷲下(わしげ)登山口に到着、ここから熊野街道伊勢路を歩き、馬越峠(まごせとうげ)へ、馬越峠から天狗倉山(てんぐらさん)を往復、そしてふたたび熊野街道に入り、馬越峠登山口に下山するコースだ。

鷲下登山口

熊野古道 伊勢路 馬越峠案内板
 鷲下登山口、標高約280mを出発、石畳の道を登って行く。石畳の道を踏みしめながら昔の人は偉かったんだと思いをはせる。こんなにたくさんの大きな石をどこから運んできたのだろうか、どんな作業をしたのだろうかなど思いながら歩いた。そしてこんなに美的感覚があるのも筆舌しがたいものだ。現在のコンクリートの道路や橋は50年耐えられるだろうか、昔の人の素晴らしい知恵をかみ締めたい。

熊野古道鷲下登山口(標高約280m)

馬越峠へ熊野街道を歩く

馬越峠へ熊野街道を歩く

馬越峠へ熊野街道を歩く

馬越峠へ熊野街道を歩く

馬越峠へ熊野街道を歩く

夜鳴き地蔵に到着
 夜鳴き地蔵尊に到着、説明板によると、明治までは旅人の無事を祈る石地蔵があったそうだ。やがてこの地の人々が子供の夜鳴き封じを祈って夜鳴き地蔵と呼ぶようになったとか。一枚岩の石橋を渡り石畳に道をさらに登って行く。しばらく行くと右側の桧林が伐採されていて風情がなく少し寂しい感じだ。

 そして林道出合に到着、ここまで工事車などが上がってきている。先ほどの伐採が幸か不幸か見晴らしがよくなっていて大台ケ原方面の連山、近くの高丸山など展望が得られる。

夜鳴き地蔵

一枚岩の石橋と石畳

馬越峠へ熊野街道を歩く

林道分岐

大台ケ原方面と高丸山 林道分岐より
 林道出合からさらに登るとやがて馬越峠に到着する。馬越峠は標高325mで昔、馬越茶屋があったそうだ。今は海山町と尾鷲市の境になっている。また、馬越峠の桃乙(とういつ)句碑があり、「夜は花の上に音あり山の水 桃乙」が刻まれていた。またこれから登る左側の天狗倉山と反対の右側には、便石山(びんしやま)が木々の間から望める。

馬越峠へ熊野街道を歩く

馬越峠へ熊野街道を歩く

馬越峠へ熊野街道を歩く

馬越峠(標高325m)に到着

馬越峠の桃乙(とういつ)句碑

天狗倉山へ
 馬越峠から一旦熊野街道と別れ、天狗倉山へ登る。馬越峠から天狗倉山の標高差は、約200mだがかなりの急登で登り始めると階段道になる。階段道を登って行くとやがてその階段道も次第に段差が大きくなり厳しくなってきたところで、頭上に大きな大きな岩がそびえている。そのとてもとても大きな岩の上が天狗倉山の山頂だ。

天狗倉山へ

天狗倉山へ

天狗倉山へ

天狗倉山へ最後の登り

天狗倉山の大岩

天狗倉山の大岩

天狗倉山の大岩
 その大きな岩の右側を巻いて登り切ると、正面に祠があり、右は絶壁の岩でハシゴが架けられている。そのハシゴをよじ登れば山頂だ。

大岩を登り天狗倉山へ

天狗倉山の大岩
 天狗倉山は、標高522mで山頂は河馬の背中のような大岩だ。山頂からの展望は素晴らしく、大台ケ原の連山、尾鷲湾、尾鷲市街、高峰山の連山などが一望できる。低山だがなかなか良い山で山頂には大岩がありおもしろいし、展望は抜群、そして熊野古道の石畳の道も楽しめるのがすばらしい。

天狗倉山 山頂

天狗倉山 山頂にて

天狗倉山 山頂(標高522m)

大台ケ原方面の連山 天狗倉山より

尾鷲市街と高峰山(右奥) 天狗倉山より

尾鷲市街と高峰山(右奥) 天狗倉山より

高峰山 天狗倉山より

尾鷲湾・尾鷲市街と高峰山(右奥) 天狗倉山より
 大岩の山頂を後に電波塔のあるピークに行った。国地院の地図によと天狗倉山の標高点はここになっていて標高522mだ。私の高度計で測った標高はいずれも522mで両ピークの差はあまりなさそうだ。電波塔の保守で来ている人に山頂標識はどこにあるのかを尋ねたがこの地の人でなく知らないと言うことだった。

 電波塔の前から尾鷲湾を眺めることができた。電波塔後に引き返し、大岩のピークを左にまいて(南道)下り、往路と合流して馬越峠へと下った。

天狗倉山山頂より電波塔ピークへ

電波塔ピークへ

電波塔ピーク(標高522m)に到着

尾鷲湾 電波塔ピークより

天狗倉山山頂に多くの大岩がある

天狗倉山から下山馬越峠へ

馬越峠へ

馬越峠へ

馬越峠に下山

馬越峠から馬越公園へ
 馬越峠に下山、小休止をして熊野街道を今度は馬越公園のある尾鷲市の方に下った。石畳の道を少し未練がましく下った。途中に桜地蔵がお祀りしてあった。

 馬越峠の石畳道は、江戸時代の紀州藩によって敷かれたらしい。尾鷲地方は大雨地帯で道の流失や崩壊を防ぐために石畳の道が作られたという。

馬越公園へ

馬越公園へ

桜地蔵

馬越公園へ
 石畳道をほぼ下りきると、馬越公園に着き、そこの展望台から尾鷲市街を一望することができる。登山口には、国や尾鷲市の建てた碑、「国史跡 熊野参詣道 馬越峠道」、「尾鷲市指定文化財 旧熊野街道石だたみ道」などがある。

 墓地の横を下り民家の集落に入り突き当たると北川で道標や案内板が建っている。右に折れると、金剛寺そして尾鷲神社がある。尾鷲神社の大楠は立派で樹齢は1000年以上だそうだ。その近くに桜の小さな花が咲いていて暖かい感じがした。

尾鷲市街と高峰山(右奥) 馬越公園展望台より

熊野古道の碑

天狗倉山

くまの道道標

くまの道道標

尾鷲神社大楠


便石山(左)と天狗倉山(右) 夢古道の湯より
 尾鷲神社からバスで夢古道の湯へ向かった。夢古道から便石山と、今登ってきた天狗倉山が尾鷲湾の向こうに見えている。夢古道の湯で海洋深層水のお風呂に入ってゆっくりした。保温性、保湿性に優れ海洋療法?の効果が期待できるそうだ。

 お風呂は、電気分解によるアルカリ性と酸性の二つの湯がある。最初は酸性の湯に入り除菌効果の療養の湯に入り、次に美肌効果のあるアルカリ性に入るといいと書いてあった。残念ながら逆に入ってしまったが効き目はどうだろうか。

 温泉の後は、バスに乗ってホテルへ行った。ホテルは何もないので、夕食はまたバスに乗って魚所「豆狸」で夕食にした。またまたバスに乗ってホテルへ。お疲れ様でした。
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天狗倉山
標高:522m

三角点:なし
所在:三重県紀北町・尾鷲市
地図:引本浦









天狗倉山 山頂 2014.02.15

コース
2/15
 梅田(7:20)=[バス 名神・新名神]=土山SA(8:42/8:55)=「東名阪・伊勢道]=
松阪IC(9:37)=[・・・R42]=道の駅大台(10:36/10:44)=
道の駅海山(12:03/昼食/12:22)=鷲下登山口(12:24/12:30)〜夜鳴き地蔵(12:48)〜
林道出合(13:11/13:16)〜馬越峠(13:29/13:35)〜天狗倉山(14:00/14:17)〜
電波塔ピーク(14:23/14:27)〜天狗倉山〜馬越峠(14:53/15:02)〜桜地蔵(15:17)〜
馬越公園・展望台(15:24)〜馬越峠登山口(15:32)〜尾鷲神社(15:55/16:02)
=[バス]=夢古道の湯(16:10/入浴/16:59)=シティーホテル望月(17:10)
2/16
 シティーホテル望月(5:44)=[バス]=千仭橋(6:07/6:11)〜
[旧国道42号]〜トンネル1(6:31)〜トンネル2(6:41)〜トンネル3(6:48)〜
3km地点(7:03)〜4km地点(7:17)〜トンネル(矢ノ川隧道)(7:33)〜分岐(7:35)〜
アイゼン装着(7:42/7:49)〜6km地点(7:59)〜7km地点展望台(8:15)〜
8km地点(8:38)〜矢ノ川峠登山口(9:16/9:31)〜NHK-TV中継局(10:02/10:06)〜
P1030古川山(11:19/11:26)〜鞍部(11:44)〜高峰山(12:43/13:04)〜
古川山(13:52/13:58)〜TV中継局(14:44/14:51)〜矢ノ川登山口(15:06)〜
アイゼン脱着(15:50/15:57)〜矢ノ川隧道(16:22)〜千仭橋(17:28/17:35)
=[バス R42・紀勢道・伊勢道]=関SA(19:28/19:53)=[名阪・西名阪]=梅田(21:23)

天 候  2/15 曇り 2/16 晴れ
参加者 10名 
実施日 2014.02.15〜02.16
ツアー 毎日新聞旅行 kawarai