トムラウシ山 | |
日本百名山 | |
トムラウシ山 標高2141m |
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登山口〜カムイ天上〜コマドリ沢〜前トム平〜トムラウシ山(往復コース) |
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7月9日から11日でトムラウシ山に行った。1日目7月9日は移動日で、大阪伊丹空港を昼に出発、新千歳空港に14時前に到着した。 新千歳空港からバスで今日の宿へと向かう。道東自動車道を走り新得町に入り、十勝川の上流くったり湖畔の、湯宿くったり温泉レークイン16時45分に到着。 くったりとは、どういう意味なんだろうか、大阪からここまで1日かけて来たので、くったりではなく、ぐったりの感じだ。フロントの女性に聞いてみると、「くったり」「屈足」は、アイヌ語の「クッタラウシ(イタドリの群生するところ)」が転訛したとのことだった。 明日登る、トムラウシ山の「トムラウシ」もアイヌ語の花の多いところ、水垢(みずごけ)が多いところが語源のようだ。 レークインに入り、さっそくくったり温泉でゆっくり疲れを癒し、夕食のあと、明日の出発2時30分に合わせて早々に床についた。 |
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千歳空港に到着 |
湯宿くったり温泉レークインに到着 |
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2日目、7月10日はトムラウシ山登山だ。早朝2時に起床して、2時30分バスで出発、トムラウシ短縮登山口までおよそ1時間40分、東大雪荘の少し手前あたりから地道になり、東大雪荘から先は狭い地道だ。 短縮登山口に、4時10分到着、この時期だと大阪とこことでは日の出が約1時間早いのですっかり夜明けの状態だ。(日の出 六甲山:4:47 トムラウシ山:3:48) 登山支度をして4時25分トムラウシ山へと出発した。今日は長時間の山歩きで、17時過ぎに下山できればいいのだが。 |
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トムラウシ短縮登山口で出発準備 |
トムラウシ短縮登山口(標高955m)を出発 4:25 |
出発して約25分で、トムラウシ温泉分岐を通過し、その先で衣服調整をする。この辺りまでは緩やかな登りで次第に登りも急になってくる。 | |
カムイ天上へ |
カムイ天上へ |
尾根筋をしばらく登ると、ヤママタタビがあり、葉の下に白い可愛い花が咲いていた。その先、ゴゼンタチバナなどの花があちこちに咲いていて、登りを楽しませてくれる。 | |
ヤママタタビ |
ヤママタタビ(花) |
カムイ天上へ |
カムイ天上へ |
ゴゼンタチバナ |
カムイ天上へ |
カムイ天上へ |
カムイ天上(標高1290m) |
尾根筋を登りきると、カムイ天井に到着する。標高1290mで、標高差330mあまりを1時間20分ほどで登ってきた。カムイ天上から右奥の木々の間にこれから登るトムラウシ山が見えてくる。 | |
トムラウシ山・前トムラウシ山 カムイ天上より |
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トムラウシ山を遠望したあと、尾根筋から外れ、尾根の左を巻いて登っていく。すると左側が開け朝日に眩く輝く雲海が広がり、シルエットの石狩山地が浮かんで見える。 左側には、ニペソツ山、然別山連山などが見え、右手先には円錐形の下ホロカメットク山が美しく見え鏡山、十勝岳へと続いている。 |
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コマドリ沢へ |
コマドリ沢へ |
雲海に浮かぶニペソツ山・・・上然別山 石狩山地 |
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下ホロカメットク山・鏡山・十勝岳 |
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トムラウシ山はこの山の向こうだ |
コマドリ沢へ |
標高1360m辺りから尾根筋へ登り返し、尾根筋に出ると、登山道の先にトムラウシ山が見えてくる。トムラウシ山は遥か彼方だ。しばらく登って、標高1465m辺りで小休止をとる。 この辺りからまた尾根筋を外れ今度は右下を巻いて進んでいく。今度は道沿いに、エゾコザククラがたくさん咲いていて北海道にやってきた感じが強くなってくる。 |
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エゾコザククラ |
コマドリ沢へ |
快適に歩いていると、コマドリ沢に下るところに着く、標高1480m辺りでここから一気に標高差100mジグザグの道を急降下する。 | |
コマドリ沢へ標高1480m辺りから急斜面を下る |
コマドリ沢へ標高差100mを下る |
コマドリ沢に下り終える(標高1380m) |
サンカヨウ |
急斜面を下り終えコマドリ沢へ降りると、待っていたのは白い花、サンカヨウだ。雪解けの頃咲くが、さっそく沢を登っていくと、コマドリ沢分岐あたりに残雪が横たわっていた。 | |
コマドリ沢を渡渉 |
コマドリ沢分岐(標高1430m) |
コマドリ沢分岐で少し休憩し、ここから先ほど下った分も含め登り返しと登りが待っている。さっそく、夏道ではなく雪渓を登っていく、雪渓はアイゼンの必要なくキックステップで登っていける。雪渓の登りは、標高差約120mでなかなか楽しい。 | |
コマドリ沢で一休み |
前トム平へ |
前トム平へ 雪渓を標高差120m登る |
前トム平へ 標高1550mから登山道に戻る |
まだ先雪渓が続いているが、標高1550m辺りから登山道に戻る。さっそく、エゾハクサンイチゲ、キバナシャクナゲの花がたくさん咲いていて目を楽しませてくれる。 | |
エゾノハクサンイチゲ |
キバナシャクナゲ |
前トム平へ |
前トム平へ ナキウサギ鳴き声すれど姿見えず |
お花の次は、ナキウサギだ。ナキウサギの鳴き声はするのだがなかなか見つけられない。見つけるのが得意な人は一人はいるのだが今回はいないようだ。声はすれども姿なしだ。残念! 大小の岩のガレ場を注意しながら登っていく、踏み外したら大変なことになるので注意注意だ。 |
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前トム平へ |
前トム平へ |
コマクサ |
チシマキンレイカ |
広い大地にやってきた、前トム平に到着だ。いろんなお花が咲いている、コマクサ、チシマキンレイカ、マルバシモツケ、エゾヒメクワガタ、エゾノツガザクラなど素晴らしい。 トムラウシ山は、前トム平の向こうに見えてきた。それでもやっと頭だけで全容はまだ見られない。試練がまだまだ続くのだろうか。一休みしてトムラウシ公園へと進んでいく。 |
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トムラウシ山へ 前トム平にて |
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前トム平(標高1730m) |
マルバシモツケ |
トムラウシ山 前トム平より |
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エゾヒメクワガタ |
エゾノツガザクラ |
トムラウシ山 前トム平より |
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ハイマツの間を登っていく、広々とした大自然でさすが北海道だ。ガレ場の道を進み、小さな沢に着く、ここから大きな岩のガレ場を注意しながら登っていく。 正面のトムラウシ山は次第に大きくなり、手前の台地のいろんな形をした岩がアクセントをつけている。 |
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トムラウシ公園へ |
トムラウシ公園へ |
トムラウシ公園へ |
トムラウシ公園へ |
トムラウシ山 |
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岩を渡りながら登っていく |
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トムラウシ山 |
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トムラウシ公園へ |
メアカンキンバイ |
天上の楽園のようなハイマツと岩の台地を越えトムラウシ公園へと下っていく。正面にトムラウシ山が今度は大きく立ちはだかって見えてくる。斜面の残雪は、心なしか北海道に似た雪のアートに見える。 下を見ると、トムラウシ公園が広がり、緑の中に池塘があり、白い雪もアクセントをつけている。そんな公園へと下っていく。 |
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トムラウシ山 |
トムラウシ山 |
トムラウシ公園へ |
トムラウシ公園へ |
トムラウシ公園 |
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トムラウシ公園 |
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トムラウシ山 |
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トムラウシ公園 |
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トムラウシ山 |
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トムラウシ公園へ |
トムラウシ公園へ |
トムラウシ公園に下り終える。ここからトムラウシ山山頂まで登りが続くことになる。この辺りからまたいろんなお花が咲いていて楽しませてくれる。エゾハクサンイチゲ、チングルマ、エゾノツガザクラ、キバナシャクナゲなどがたくさん咲いている。 | |
トムラウシ公園(標高1755m) |
エゾノハクサンイチゲ |
チングルマ |
エゾノツガザクラ |
公園から標高差210mあまり、ハイマツの中の道、岩の道、小さな雪渓、お花畑の中と楽しく登っていく。標高1850m辺りまで登ると、トムラウシ山が奇岩に見える岩と緑の向こうに映し出され美しい。 | |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山 |
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トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
キバナシャクナゲ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
チングルマ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山は、大雪の奥座敷と言われているが、山頂の北側の日本庭園などのところをそう言っているのだろうと思うが、今登っている南側のトムラウシ公園側も素晴らしい。今日は縦走ではなく、山頂往復の登山だが、縦走したらもっと楽しいのではないかと思われる。 楽しく歩いているうちにトムラウシ分岐に到着した。ここから山頂まで標高差170mの最後の登りだ。山頂直下から眺める溶岩ドームが迫ってきた。 |
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南沼・トムラウシ分岐(標高1970m) |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山山頂へ |
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トムラウシ山山頂へ |
トムラウシ山 山頂に到着 |
トムラウシ山山頂に、11時10分到着、4時25分に登山口を出発して約6時間45分長い登りだったが大変変化に富んでいて素晴らしい登りだった。 トムラウシ山は、大雪山系の南部の山、大雪の奥座敷、標高2141mで一等三角点になっている。山頂に到着するとあいにく霧の状態になり、展望が残念ながら望めなかった。天気が良ければ大雪の山々、石狩連山、十勝連山など展望してみたかった。 トムラウシ山は、古い火山で山頂の東下には、噴火口があり、東側には北から南へ続く溶岩ドームがある、噴火口の東側、登ってきた方向が吹っ飛んだのか、噴火口はU型になっている。 |
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トムラウシ山 山頂 |
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トムラウシ山 一等三角点 |
トムラウシ山 一等三角点(標高2141m) |
噴火口と溶岩ドーム |
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噴火口と溶岩ドーム |
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北北東の溶岩ドーム | 噴火口と東側の溶岩ドーム |
トムラウシ山山頂をあとに下山開始した。下山も登り同様長丁場だ。時々振り返りながら下っていく。下りには登りに見られなかった景色を楽しみながら楽しく下る。 | |
トムラウシ山山頂をあとに |
噴火口の東側溶岩ドーム |
トムラウシ山 山頂の溶岩ドーム |
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トムラウシ公園げ下る |
トムラウシ公園げ下る |
トムラウシ山 |
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トムラウシ公園げ下る |
南沼・トムラウシ分岐(標高1970m) |
トムラウシ公園げ下る |
トムラウシ公園げ下る |
岩と緑と雪と |
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トムラウシ公園げ下る |
トムラウシ公園げ下る |
トムラウシ公園げ下る |
トムラウシ公園げ下る |
トムラウシ公園げ下る |
トムラウシ公園(標高1755m) |
トムラウシ分岐から公園の散歩道のようで登りも良かったが、下りも楽しい。トムラウシ公園に下りここから登り返しだ。往路ではあまり感じなかった岩の登りなど結構面白い。登り返しで振り返ると、トムラウシ山が少し霧がかかってきていた。 | |
前トム平へ |
前トム平へ |
前トム平へ |
前トム平へ |
トムラウシ山 |
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前トム平へ |
前トム平へ |
前トム平へ 後ろを振返る |
前トム平へ |
トムラウシ公園を上から望む |
前トム平へ |
前トム平へ |
前トム平へ |
尾根に出てガレ場の斜面を下り、その先の斜面を下ると真下に前トム平が広がって美しい。前トム平の先端が前トムラウシ山と思いやすいが、前トム平の尾根頭だ。前トムラウシ山は、標高が低くここから見えないのだ。 | |
前トム平へ |
前トム平へ |
前トム平 |
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前トム平へ |
前トム平(標高1730m) |
コマドリ沢分岐へ |
コマドリ沢分岐へ |
ガレ場を慎重に下っていく、時々鳥の鳴き声加えて、ナキウサギの鳴き声が聞こえるが姿を現さない。登りにも見つけられなかったが、他のパーティーの人達が見たよと喜んでいたのでこちらは残念だった。 下の標識に、マウスを当てると、ナキウサギが顔を出しますので試してください。このナキウサギは、フリー素材のナキウサギです。 |
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コマドリ沢分岐へ |
ナキウサギはどこ! ここにいるよ! 画面タッチ |
コマドリ沢分岐へ |
コマドリ沢分岐へ |
コマドリ沢に入り、雪渓を楽しみながら下る。下り終えるとコマドリ沢の分岐だ。ウコンウツギの花がきれいに咲いていた。 | |
コマドリ沢分岐に到着 |
ウコンウツギ |
コマドリ沢分岐コマドリ沢分岐(標高1430m) |
カムイ天上へ |
サンカヨウ |
カムイ天上へ コマドリ沢(標高1380m) |
復路の難関は、コマドリ沢から標高差100mの急登だ。少し気合を入れて尾根まで登りきる。尾根に出るとあとは下り一方だ。 | |
カムイ天上へ 標高差100mの登返し |
カムイ天上へ |
カムイ天上へ 標高差100mの登返しクリヤー! |
カムイ天上へ |
カムイ天上へ |
ツマトリソウ? |
尾根筋に出ると、遠くにトムラウシ山が見える。あんなに遠くまで行ってきたのだ。下山後バスの冷蔵庫に入れてきたビールを飲めるのももう少しだ。 朝、雲海に浮かんでいた山々は残念ながら緞帳が降りていて何も見えなくなっていた。カムイ天上で休憩をして登山口へと一気に下る。 |
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カムイ天上へ |
トムラウシ山は遠くに よく頑張ったなあ! |
カムイ天上へ |
カムイ天上へ |
カムイ天上 |
短縮登山口へ |
短縮登山口へ |
トムラウシ温泉分岐 |
短縮登山口へ |
短縮登山口へ |
短縮登山口 トムラウシ山往復18.4km |
短縮登山口に17:13全員無事下山 往復12時間48分 |
短縮登山口に17時13分、全員無事下山した。行程は、往復18.4km、12時間48分のトムラウシ山登山だった。 バスに乗り、ビールで乾杯、みなさんお疲れ様でした。バスで1時間半揺られて、湯宿くったり温泉レークインに18時42分無事帰着。夜中の2時半から運転していただいたバスの運転手さんありがとうございました。 さっそく、温泉に浸かり疲れを癒し、夕食を頂いて楽しかったトムラウシ山登山が終了した。 |
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3日目、7月11日は満足したトムラウシ山にお別れして、バスで新千歳空港へと走り、昼の飛行機で帰阪した。 | |
湯宿くったり温泉レークイン |
NHK連続テレビ小説「なつぞら」の舞台 十勝へようこそ |
みなさん、楽しい山旅をありがとうございました。かなりハードな山旅だったが、厳しい急登が少なく、長時間の持久力の試される山旅だった。登頂には少し不安があったが無事登頂できてよかった。もし、途中リタイヤなどになると、熊さんがやってきたら大変なことになるのだがそれもなかったのでよかった。 リーダーさん、ありがとうございました。 |
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参考 2006年トムラウシ山 | |
トムラウシ山 基準点名:富良牛山 等級種別:一等三角点 標高:2141.2m 所在:北海道新得町 地図:トムラウシ山 トムラウシ山 一等三角点 |
トムラウシ山 2141.2m 2019.07.10 |
コース |
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参考 2006年トムラウシ山 | |