高取城址 天守閣跡
  
耳我山系 高取山から多武峰縦走
高 取 山 標高584m
壷阪山駅〜高取山〜芋峠〜P668〜竜在峠〜冬野〜多武峰談山神社
 2月27日耳我山系、高取山から多武峰を縦走した。阿倍野橋から急行吉野行きで壷阪山駅へ向かう。支度をして、土佐街道を歩き高取城址へ登城。高取土佐街道は、伝統的な建物が一直線に並ぶ街並みだ。折しも3月から町家の雛めぐりが行われる準備が進んでいた。町家外れまで来ると、なまこ壁の長屋門が見えてくる。

土佐街道から高取城址へ(標高115m)

高取町道路元標

雛人形 町家の雛めぐり(3月1日〜31日))

植村邸 家老屋敷の長屋門
 川沿いに登って行くと右下に水車が小屋があり水車が回っていた。その先に堰堤公園がありここでトイレ休憩。どんどん登っていくと宗泉寺の入口があり、ここから地道になる。最近の台風で土砂崩れになり、流木などで道はかなり荒れているがハイカーが通れるように道がついている。

高取城址へ

水車

高取城址へ

高取城址へ 宗泉寺を通過
 荒地が過ぎると、高取城址の立派な碑が建っている。ここまで歩き始めて標高差185mほどを登ってきた。これから猿石まで標高差170m、七曲り、一升坂など急な登りになる。

高取城址碑(標高300m)

高取城址へ 七曲りを登る

高取城址へ

高取城址へ

高取城址へ 一升坂を登る

一升坂 石材を運ぶ人夫に米一升を加増した急坂
 猿石に到着。猿石は、高取城築城の際石垣にするため明日香から運ばれてきたという。この猿石は、飛鳥時代に作られたものらしい。明日香の猿石は4体あったとされそのうちの1体がここに運ばれたらしい。

 猿石を過ぎるとすぐ高取城址になり、二ノ門跡を通過する。その後石垣が所々に見られ、三ノ門跡、矢場門跡、松ノ門跡、宇陀門跡、千早門跡と登ってくると、一段と大きな石垣の下に着く。

猿石(標高470m)

高取城址 二ノ門通過

高取城址へ

高取城址へ

高取城址へ

高取城址 大手門跡
 大手門跡でいよいよ登城だ。広々したところにでて中央に東屋の休憩所があるがこの広場は二ノ丸跡だろうか。さらに上がると右側に長い城壁のような石垣があり、十五間多聞跡だ。正面に戻ると本丸、天守閣の石垣が見える。

高取城址 大手門跡

高取城址 十五間多聞跡

高取城址

高取城址 天守閣跡

高取城址へ
 本丸跡から天守閣跡へと上がった。高取山の山頂は、この天守閣跡で標高584m、三等三角点になっている。天守台から金剛葛城の連山が眺めれるる。

 本丸跡で少し早い昼食ををとり耳我山系縦走に備える。本丸跡から大峰の山々が展望できる。山上ヶ岳、稲村ヶ岳、八経ヶ岳、頂仙岳など、また竜門岳、高見山などを望むことができる。

高取城址 天守閣跡

高取城址 天守閣跡

高取城址 三等三角点

高取城址 三等三角点(標高583.9m)

高取城址 天守閣穴蔵跡

天守閣跡より望む金剛山・葛城山

高取城址 本丸跡

高見山 高取城址より

高取城址より望む大峰山脈 山上ヶ岳・稲村ヶ岳・・・八経ヶ岳・頂仙岳

高取城址 天守閣跡をあとに

高取城址 大手門前
 大手門跡に出てこれから耳我山系の出発だ。高取明日香ハイキングコースの案内板が立っているが、これを見る限り簡単なハイキングに見えるが一体どうなるのか。

 大手門跡を11時12分出発、城址の周りを時計方向に歩き、吉野口門跡を通過、ここで城址にお別れして耳我山系を芋峠へと歩く。

耳我山系縦走路 高取山〜芋峠〜竜在峠〜冬野〜多武峰

大手門址をあとに耳我山系縦走に出発

芋峠へ

吉野口門跡 城址とお別れ
 大手門跡から約1時間尾根を歩くと、標識があり、ここから林道歩きになる。林道を5分ほど歩くと林道が崩壊していて巻いて渡る。途中に近道の目印があったがこのための巻道らしい。

芋峠へ

芋峠へ

高取城址  芋峠へ(ここから林道歩き)

芋峠へ

芋峠へ 林道崩壊(他に巻道あり)

芋峠へ
 崩壊地を過ぎるとすぐ山道に入るが、この辺りから大峰の山々が美しく見える。一息ついで山道へと入っていく。

林道より望む大峰山脈 山上ヶ岳・・・八経ヶ岳

芋峠へ

高取城址  芋峠へ(ここから山道歩き)

芋峠へ

芋峠へ

芋峠へ
 山道に入って約20分で芋峠に到着。芋峠は、標高490m、現在林道で切通になっているので切通の上が昔の峠のようだ。

 峠には案内板があって、犬養孝の「万葉の旅」より引用された、古道芋峠の文章が記されていた。また左側には、天武天皇の万葉集巻一の二五の歌が記されていた。この歌の中に「耳我の嶺」がでていた。

芋峠に到着(標高490m)

芋峠(林道で切通になっているが昔はこの上が峠だった

古道芋峠説明版
み吉野の 耳我の嶺に 時なくそ 雪は降りける 

間なくそ 雨は降りける その雪の 時なきがごと

その雨の 間なきがごとく 隈も落ちず 
    思ひつつ来し その山道を
万葉集巻一 二五  天武天皇

芋峠 昔の峠で休憩(標高500m)

芋峠をあとに竜在峠へ
 切通しの上、昔の芋峠で休憩し、これからの急登にそなえる。P668までここから標高差約180mが等高線が混んでいてかなりの急な尾根だ。

 先ず芋峠頂上と書かれていた標高555mほどのピークに登る。少し下って緩やかな尾根をどんどん登っていく。

竜在峠へ 急登が始まる

竜在峠へ

竜在峠へ

竜在峠へ
 今日一番の登りだろう、見上げるような急斜面になってきた。ここから標高差約100mを一気に登る。道なき道の急斜面を滑りを堪えて登るのはかなりの体力と気力だ。

P668まで峠から標高差180mの急登が続く

竜在峠へ

竜在峠へ 厳しい登りだ

P668までもう少しだ
 P668になんとか登りきる。みんなも少しへばったようだ。P668は、四等三角点になっていて標高668mで樹林で展望はない。

P668に到着 あ〜しんどかった

P668 山頂

P668 四等三角点

P668 四等三角点(標高668.3m)

竜在峠へ

竜在峠へ

竜在峠へ

竜在峠へ
 P668から下りになるのかと思えば、そうではなく小さなピークのアップダウンを繰り返し、標高差50mほど登ると竜在峠に到着。

 竜在峠は、標高715mで一つ目の辻、300mほど先に二つ目の辻がある。二つ目の辻にむかしの茶屋跡、道標、休憩所がある。

 道標には、中央に金毘羅大権現、左によしの、右にとうのみねと刻まれている。この道標は移設されたようで向きが逆になっている。

 休憩所には、本居宣長の竜在峠が菅笠日記より板に記されている。当時は樹林帯の山ではなかったようで情緒もあったのではと思われる。

竜在峠(標高715m)

竜在峠  冬野/入谷/滝畑

竜在峠300m程先にむかしの茶屋跡

竜在峠  芋峠/冬野/滝畑/鹿路
竜在峠  本居宣長
吉野へは この門のもとより 左にをれて 別れゆく はるかに山路をのぼりゆきて 手向に茶屋あり やまとの國中見えわたる所也 なほ同じやうなる山路を ゆきゆきて 又たむけにいたる こゝよりぞよしのの山々 雲ゐはるかにみやられて あけくれ心にかゝりし花の白雲 かつかづみつけたる いとうれし 「菅笠日記」

竜在峠 左よしの 右とうのみね 移設されたか?向きが逆

冬野へ

冬野へ

冬野へ

冬野へ

冬野だ
 竜在峠から標高差約65m下り、25mほど登り返し、次第に下り標高650m辺りの冬野に到着する。集落を抜けまた山道を歩く。

冬野に到着(標高650m)へ

冬野  竜在峠2.0km/多武峰0.8km

多武峰へ

多武峰へ 冬野の集落を抜ける

多武峰へ

多武峰へ
 冬野から多武峰談山神社まで、樹林帯を標高差約200mをひたすら下る。やがて多武峰に到着。女人結界の碑が目につく。

多武峰へ

多武峰に到着
 ここは、多武峰旧妙楽寺西門跡で女人結界の地であった。旧妙楽寺は、修験道の寺で女性の立入りを禁じていた。明治元年の廃仏毀釈で妙楽寺は談山神社となり、女人禁制も解かれた。

 談山神社にはお参りには遅いのでまたの機会にお参りすることにし、駐車場へと下った。

多武峰旧妙楽寺西門跡(女人結界)

談山神社バス停へ

談山神社

談山神社バス停へ

談山神社(標高460m)

談山神社バス停へ

音羽三山 音羽山・経ヶ岳・熊ヶ岳 談山神社バス停より

二上山 朝の電車車窓より
 駐車場からタクシーに分乗して桜井駅へ、桜井駅で解散となった。耳我山系という名も知らなかったが縦走してみると面白い山だ。途中のP668を頂きにした山名があるとハイキングの計画に入ってくるのだがないので知る人ぞ知る山のようだ。

 みなさんと高取城址に登城し、耳我山系を縦走、楽しい山旅になりました。皆さんありがとうございました。リーダーさんありがとうございました。
   
高取山

基準点名:高取
等級種別:三等三角点
標高:583.9m
所在:奈良県高取町
地図:畝傍山


高取山 三等三角点 

高取山 三等三角点 583.9m 2018.02.27
耳我山系P668

基準点名:滝畑
等級種別:四等三角点
標高:668.3m
所在:奈良県吉野町
地図:畝傍山


P668 四等三角点 

耳我山系P668 滝畑 四等三角点 668.3m 2018.02.27

コース
 阿倍野橋(8:20)=[近鉄急行吉野行き]=壷阪山(9:04/9:16)〜堰堤公園(9:50/9:54)〜
宗泉寺口(10:04)〜高取城址碑(10:07)〜[大手道]〜猿石(10:32/10:39)〜
高取城址(11:03/昼食/11:31)〜分岐(11:43)〜[耳我山系縦走]〜芋峠(12:41/12:50)〜
P668(11:35)〜竜在峠(14:17/14:29)〜冬野〜談山神社(15:25)〜バス停(15:30/15:44)
=[タクシー]=桜井駅(16:01) (解散)

天 候  晴れ
参加者 18名
実施日 2018.02.27
毎日新聞旅行  kawamuta  nagao  kubota