伊那前岳
MRC アルプス例会 オプション  
Vol.4 
 
伊那前岳 標高2884m
(1日目) 千畳敷〜浄土乗越〜宝剣山荘
(2日目) 宝剣岳〜中岳〜木曽駒ヶ岳〜将棋頭山〜濃ヶ池〜浄土乗越
浄土乗越〜伊那前岳(往復コース)
 
 8月1日から3日でMRCアルプス例会木曽駒ヶ岳が行われたので参加した。

2日目、8月2日宝剣岳、木曽駒ヶ岳、将棋頭山そして濃ヶ池を経て、宝剣山荘に、12時過ぎに全員無事到着。計画より1時間早く出発したので早く到着できた。ここから本隊は、千畳敷に下り、ロープウエイ、バスで菅の台に下りすずらん荘にお泊まりだ。

 オプションを計画した我々3人は、ここでみなさんとお別れした。オプションの3人は、宝剣山荘に連泊だ。このあと伊那前岳に登り、明日三ノ沢岳に登る予定だ。

伊那前岳
 宝剣山荘にチェックインして、夕立が来る前にと伊那前岳へと出発した。浄土乗越から少し雲がかかり始めた尾根を登っていく。

 尾根は、岩稜でハイマツが山の印象を強めている。標高2900m辺りで今日登った木曽駒ヶ岳が雲の間に顔を出した。

伊那前岳へ 浄土乗越を出発

伊那前岳へ

中岳・木曽駒ヶ岳 伊那前岳へ(標高2890m)

伊那前岳へ 九合目(標高2900m)

伊那前岳(山頂は雲の中)

伊那前岳へ
 九合目を過ぎると、山頂らしいピークが見えてくる。よく見ると雲の中にさらにピークがあり、そこが山頂らしい。登山道の先の斜面になにか大きな岩が建っている。近づいてみると、勤銘石と呼ばれる碑だ。勤銘石には、坂本天山が詠んだ四言古詩「霊育神駿 高逼天門 長鎮封城 維獄以尊」が刻まれているようだ。

 江戸時代、山林資源や農耕地の拡大をめぐり、藩同士の諍いがあちこちで起きていた。木曽駒ヶ岳では、高遠藩と尾張徳川家による山頂周辺の境界争いがあった。

 徳川藩が検分登山を行ったのに対し、高遠藩も3回の検分登山を行った。坂本天山は、1784年3回目の検分登山を行った時の郡代で、天山は、幼少の頃から仰ぎ見ていた中央アルプスの頂をいつの日かきわめたいと考えていたと言います。藩士らの士気を高める狙いもあって100名近くを引き連れて登ったという。

 検分登山は、藩や領地を決める登山で、各藩で山頂争いが行われたのだろう。以前に登った那須岳の最高峰三本槍岳を思い出した。三本槍岳の地名の由来は、この山頂の領地がはっきりしないため、会津藩、那須藩、黒羽藩(くろばねはん)の3藩が領地を確認するため定期的に集まって槍を立てたことからついたそうだ。

 尾根を進んでいくと、山頂への標識があり、尾根に出るとすぐ伊那前岳の山頂だ。

勒銘石(標高2885m)
勒銘石

伊那前岳

伊那前岳へ 山頂への標識

伊那前岳

伊那前岳山頂手前から振返ると宝剣岳がそびえている
 伊那前岳は、標高2884mで、三等三角点になっている。山頂から360度の展望が期待できそうだが、あいにく雲がかかって少し残念だった。それでも、雲の中にそびえる宝剣岳や、雲の布団をかぶった木曽駒ヶ岳から連なる馬ノ背や岩壁の下にある濃ヶ池などが望めた。

伊那前岳

伊那前岳 山頂

伊那前岳 山頂

伊那前岳 山頂

伊那前岳 三等三角点(標高2883.6m)

伊那前岳にて

伊那前岳にて

宝剣岳・伊那前岳の尾根

伊那前岳の尾根・木曽駒ヶ岳・馬ノ背

木曽駒ヶ岳・馬ノ背
 伊那前岳の山頂から伊那前岳の長い長い尾根には、沢山のお花が咲いていて目を楽しませてくれた。目立った花は、イワギキョウ、イワツメクサ、タカネツメクサ、キバナシャクナゲなど花いっぱいだった。

イワギキョウ

イワツメクサ

イワギキョウ・イワツメクサ

タカネツメクサ

  

宝剣山荘へ
 山頂をあとに往路を下山した。夕立が心配だったが宝剣山荘に雨にも合わず無事下山した。伊那前岳は、駒ヶ根辺りから見える宝剣岳の右にそびえる山で、木曽駒ヶ岳方向から見ると、長い尾根が続く山だ。

宝剣山荘へ

宝剣山荘へ

宝剣山荘へ

宝剣山荘へ

宝剣山荘へ 九合目通過

キバナシャクナゲ

宝剣山荘へ

ミヤマキンバイ

宝剣山荘へ

  

宝剣山荘へ

宝剣山荘に下山
 朝、日の出を楽しんだが、伊那前岳の左肩にご来光だった。その折、手前の一番高い山が伊那前岳かと思ったが、手前のピークは岩峰崩れで標高が本峰より高く標高2900mぐらいだと思われる。木曽駒ヶ岳側から見るとその差がよくわかる。

伊那前岳 木曽駒ヶ岳より
 宝剣山荘に13時40分戻りゆっくりくつろいだ。17時前になると空模様が悪くなり、夕食時には雷雨になり、発電機を止めたので夕食はヘッドランプの灯りでとなった。1時間ほどで夕立は止んだ。昨日は、14時20分頃から夕立だったのでこの調子だと明日も昼過ぎから夕立になりそうだ。
        
伊那前岳

基準点名:前岳
等級種別:三等三角点
標高:2883.6m
所在:長野県宮田村
地図:木曽駒ヶ岳

伊那前岳               伊那前岳 山頂 

伊那前岳 三等三角点 2884m 2019.08.02

コース
8月1日(木) パナソニック山岳会(MRC)同一行動
 新大阪(8:06)=[のぞみ214]=名古屋(8:55/9:30)=[高速バス]=
駒ヶ根IC(11:58(定)12:20)〜女体入口(12:23/12:37)=[バス]=しらび平(13:18/13:30)
=[ロープウエイ]=千畳敷(13:38/13:50)〜[夕立14:20〜]〜浄土乗越(14:47)〜
宝剣山荘(14:50)〜(泊) 
8月2日(金) パナソニック山岳会(MRC)同一行動
 宝剣山荘(5:16)〜宝剣岳(5:31/5:39)〜宝剣山荘(5:53/6:01)〜 中岳(6:18/6:20)〜
駒ヶ岳頂上山荘(6:35/6:41)〜木曽駒ヶ岳(7:01/7:13)〜[馬ノ背]〜分岐手前(8:28/8:33)〜
濃ヶ池分岐(8:40)〜遭難記念碑(9:05/9:15)〜将棋頭山(登頂中止)〜濃ヶ池分岐(9:37)〜
濃ヶ池(9:53/昼食/10:16)〜駒飼ノ池(11:20/11:30)〜宝剣山荘(12:06)
 ここまでパナソニック山岳会(MRC)と同一行動
 (ここからオプション別行動)
 宝剣山荘(12:06/チェックイン/12:31)〜九合目(12:43)〜勤銘石(12:51)〜
伊那前岳(12:55/13:10)〜勤銘石(13:13)〜九合目(13:22)〜宝剣山荘(13:37) (泊)
8月3日(土) (オプション別行動)
 宝剣山荘(5:37)〜宝剣岳(5:55/6:04)〜三ノ沢分岐(6:41/6:48)〜
最低鞍部・H2715(7:08)〜H2660(7:39/7:45)〜慰霊碑(8:10)〜
三ノ沢岳(8:34/8:55)〜H2715(9:22/9:24)〜H2780(10:25/10:31)〜
三ノ沢分岐(10:52/10:57)〜極楽平(11:06)〜千畳敷(11:33/11:47)=[ロープウエイ]=
しらび平(11:56/12:08)=[バス]=菅ノ台(12:36)〜こまくさの湯(12:38/入浴・昼食/15:35)
〜菅ノ台(15:50)=[バス]=女体入口(16:02)〜駒ヶ岳IC(16:06/16:40(定)16:53)
=[高速バス]=松川IC・料金所に落雷(17:12/渋滞/18:04)=
名古屋(19:11(定)20:15/20:43)=[のぞみ]=新大阪(21:33)

天 候  8/1 晴れ夕立  8/2 晴れ夕立  8/3 晴れ夕立
参加者 16名(8/1-8/2)  3名(8/3)
実施日 2019.08.01-08.03
MRC  ishikawa(8/1-8/2)  ohki(8/3)