岩魚留小屋とカツラの巨木 | |
日本二百名山 上高地クラシックルート | |
島々谷から徳本峠越え・霞沢岳 | |
霞 沢 岳 標高2646m | |
Vol.1 | |
島々〜[島々谷]〜岩魚止め小屋〜徳本峠〜霞沢岳〜徳本峠〜上高地 |
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8月16日から19日の予定で上高地クラシックルートを徳本峠へ、そして霞沢岳に登り、上高地に下る予定だ。1日目8月16日は、移動日で大阪梅田を7時30分バスで出発、多賀SAで休憩、駒ヶ岳SAで昼食をとるなどして松本ICで高速を降りスーパーで買い物をして今日の宿、梓水苑に到着。あすに備えてゆっくりくつろぐ。 | |
梓水苑 |
燕 |
2日目8月17日、今日は島々谷から徳本峠へクラシックルートを登るので楽しみだ。現在、島々からバスで約1時間で上高地バスターミナルそして徒歩1時間で明神に行くことができる。 その昔、上高地へは島々から島々谷を登り、徳本峠を越えて上高地に入るのが一般的だった。当時、徳本峠は単に「峠」と呼ばれ、上高地は明神を指していて、「徳郷」と呼ばれていたそうだ。 現在は、上高地は総称で、徳郷は明神に峠は徳本峠という名になっている。また、現在の明神岳は穂高岳と呼ばれ、明神には穂高神社奥宮が祀られここから明神岳が見える。昭和になってから穂高岳が、明神岳と前穂高岳になったそうだ。 |
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島々宿登山口(標高740m) |
島々宿登山口の徳本峠歩道案内図 |
徳本峠歩道案内図 |
徳本峠歩道案内図 |
徳本峠歩道案内図 ■:島々明神線歩道 |
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梓水苑を7時15分にバスで出発、新島々からタクシーで林道ゲートを目指して出発した。しかし、国道から500mほど進むと、バリケードがあり、諸車通行止めになっている。タクシーに乗り換えた意味がほとんどなく、400mほど楽しただけだ。 この位置が島々宿登山口で、徳本峠歩道案内図が建っていた。案内図には、島々明神線歩道を記されていてそれに添って林道を歩き始めた。 |
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島々宿登山口で通行止めのため林道歩き |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
林道ゲートに到着 タクシーでここまで来る予定だったのに |
林道ゲート(標高870m) |
島々宿登山口から約1時間、林道ゲートに到着。小休止をとり、島々谷の林道を登っていく。林道を40分ほど進むと、二俣近くになり、石碑と説明版がある。 説明版によると、この石碑には「戦国落人悲話」として「秀綱伝説」の話とそれにまつわる和歌が書かれているそうだ。 |
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島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
戦国落人悲話 |
戦国落人悲話の碑 |
二俣(標高930m) 橋を渡らず南沢に沿って進む |
電力施設 |
石碑のすぐ先に橋が掛かっている。二俣でこの橋を渡ると、島々谷北沢で徳本峠へは、橋を渡らず、左にとって進む。これから登っていくのは、島々谷南沢だ。 広い林道はここまででこの先山道になってくる。右の沢に電力施設があり、小さな広場にはトイレもある。ここで小休止を取った。 |
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あがりこサワラ |
奇怪な樹形・あがりこサワラ 説明版 |
休憩して歩き始めると登り口に、古墨の木樹が見られる。「奇怪な樹形・あがりこサワラ」と題される説明版がある。 | |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
南沢沿いの登山道を進んでいくと石碑が建っている。「幹秀綱夫人慰霊石碑」で落人となって高山から逃げてきた、夫と離れ別れになり、上高地からここまで逃げてきた奥方衆がここで山賊に殺されてしまったと言う悲話の石碑だそうだ。 | |
三木秀綱夫人慰霊石碑 |
三木秀綱夫人慰霊石碑の説明版 |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
沢沿いの道をどんどん登っていく、行き橋を渡りまた登っていく。さらに登っていくと「戻り橋」という橋もあった。その先に炭焼き窯が残っていた。その先ひたすら歩き、橋のない沢を渡渉しその先、緑の中で休憩をとった。 | |
行き橋 |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
炭焼き窯 |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ 沢を渡渉する |
島々谷から徳本峠へ 緑の中で休憩 |
島々谷から徳本峠へ |
休憩後またしばらく進むみ瀬戸下橋を渡ると、左岸の切り立った岩の下を登っていく、木の階段が有り登ると正面に小さな滝が現れる。滝の右側を登りきると瀬戸上橋があり渡る。 滝の両側が切り立った崖になっていて、その両側の崖、岩が滝で切り離されたかのようで、離れ岩という名がついているのだろうか。右岸の離れ岩の裾の木道を上流へと進んでいく。 |
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島々谷から徳本峠へ 瀬戸下橋 |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
離れ岩の案内 |
島々谷から徳本峠へ島々谷から徳本峠へ 離れ岩の間に瀬戸ノ滝 その上の瀬戸上橋を渡る |
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島々谷から徳本峠へ 瀬戸上橋 |
島々谷から徳本峠へ 離れ岩に沿って進む |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ ワサビ沢に架かる橋を渡る |
島々谷から徳本峠へ |
離れ岩から30分ほど歩くと、ワサビ沢にかかる橋を渡る。少し進むと前方に橋が見えてくる。岩魚留橋で、渡ると正面が岩魚留小屋だ。島々宿登山口を出発して3時間40分で岩魚留小屋に到着した。 岩魚留小屋は、現在営業していないので廃墟になりかけている。しかし、南沢に架かっていた橋はほとんど整備され、古い落ちそうな橋はなくなっていた。しかし登山者の数を見る限り、経営的には難しいだろう。 ここで昼食をとりしばらく休憩する。小屋の横に大きなカツラの巨木があり歴史が感じられる。智恵子抄の高村智恵子もこのカツラの巨木の黄葉の立派さを忘れがたいと述べているそうだ。 |
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島々谷から徳本峠へ 岩魚留橋が見えてきた |
島々谷から徳本峠へ 岩魚留橋を渡る |
岩魚留橋の下を流れる南沢 |
岩魚留小屋に到着 |
岩魚留小屋 |
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岩魚留小屋 |
岩魚留小屋(標高1260m) |
岩魚留小屋 |
岩魚留小屋とカツラの巨木 |
岩魚留小屋から少し上がると、岩魚留滝がある。小さな滝だが岩魚はここから上がれないのだろう。写真をとったが残念ながら失敗してダメだった。今日宿泊する徳本峠小屋のHPの写真を引用させていただいた。 | |
島々谷から徳本峠へ 岩魚留沢橋 |
南沢 |
岩魚留滝(撮影失敗) |
岩魚留滝 写真:徳本峠小屋HPより |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
何回か沢に架かる橋を渡りながら登っていく。標高1750m辺りから徐々に登りが急になってくる。ひょうこう1800m辺りから急登になってジグザグの道になる。とりあえず休憩を入れて最後の登りに備える。少し登ったところに水場、ちから水が湧き出ている。 | |
島々谷から徳本峠へ |
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島々谷から徳本峠への道 |
島々谷から徳本峠へ |
ちから水(標高1825m) |
島々谷から徳本峠へ |
ちから水から徳本峠まで約1時間、標高差310mを必死で登る。ジグザグ道は折り返し、向きを変えて進み、また折り返して向きを変え進むが、いつになったら峠に出るのか我慢の登りだ。 | |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
島々谷から徳本峠へ |
徳本峠に到着だ |
上が明るくなり峠は近い、その峠が目の前に現れ、やっと到着だ。徳本峠、徳本峠小屋、標高2135mに到着よく頑張って登ってきた。昔の人は偉かった、島々宿を出発して、約7時間、標高差1350mを我々も登ってきた。 | |
徳本峠から望む明神岳 残念ながら雲がかかている |
明日はこんなふうに見えるかな! |
徳本峠(標高2135m) |
徳本峠小屋 |
島々から島々谷を徳本峠へ、そして上高地への道は、前述した戦国落武者などの話があるが、近代登山が始まると、上高地、日本アルプスを紹介した、W・ウエストンなどの登山家が有名だ。上高地にバスが入ると、今日登ってきたコースは荒廃するっと思われたが、峠や昔のルートを愛する人たちの支援が続いているからだそうだ。深田久弥も峠からの穂高の景観に不意打ちされたと日本百名山で記している。 木材、炭焼き、薬草取りで始まり、日本アルプスの開拓者、嘉門次などなど現在の登山に続いている。そんな由緒ある山道を今日歩けたことは素晴らしいことだ。日本アルプスの歴史を感じながらの山登りになった。 |
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徳本峠小屋 |
徳本峠小屋 登録有形文化財 |
徳本峠小屋 |
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徳本峠小屋 |
徳本峠小屋 |
徳本峠小屋自慢の木 ナナカマド・ダケカンバ |
徳本峠小屋のベンチで乾杯 |
徳本峠小屋で、ゆっくりと新館ではなく、有形文化財で泊めていただいて大いに意義があった。 明日は、霞沢岳登山だ。続きは、Vol.2を楽しみに。 VOL.2へ続く |
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コース |
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