磐梯山 沼ノ平より
日本百名山
磐 梯 山 標高1819m 赤埴山 標高1430m
八方台登山口〜中ノ湯〜弘法清水〜磐梯山〜沼ノ平〜赤埴山〜猪苗代登山口デコ平
 6月20日から23日で安達太良山、那須岳、西吾妻山、磐梯山に登った。

 第4日目最終日の6月23日、今日は磐梯山に登り仙台から帰阪する予定だ。やまき屋を6時にバスで出発、八方台登山口へ、6時45分登山開始。しばらく広い緩やかな道を登って行く。ブナ林に木漏れ日が入って清清しい林を満喫しながら歩く。

八方台登山口(標高m1190)

中ノ湯へ
 中ノ湯に到着、中ノ湯の宿は1990年後半に廃業された建物は駆逐しているが、現在も湧出していて野湯になっている。小磐梯山北斜面に上の湯、中ノ湯、下の湯の3ヶ所あり湯治場となっていたそうだ。1888年7月15日に磐梯山が噴火し、山体の崩壊で、上ノ湯と下ノ湯は埋没した。中ノ湯も被害を受けたが地盤は残り、温泉地として残ったそうだ。

中ノ湯(標高1315m)

弘法清水へ
 中ノ湯から尾根筋まで少し急な登りになる。標高1400m辺りで尾根に出て木々の間から磐梯山山頂が見える。その手前の尾根裾に水蒸気が上がっていて火山活動が続いていることが実感できる。しばらく尾根筋を登って行くと左手に素晴らしい景色が見られる。

 桧原湖、小野川湖、秋元湖そして雲の上に吾妻山が見える。真下の赤茶けた尾根から水蒸気が上がっていてその下に銅沼(あかぬま)が見える。この銅沼辺りの真上が小磐梯という峰があった。銅沼から登ってくると小磐梯がどうなったのか少し分かるかもしれない。

 磐梯山は、かつて四峰で大磐梯、小磐梯、赤埴山、櫛ヶ峰だったが、小磐梯が1888年の噴火で爆裂し山体崩壊した。ここから見える桧原湖などが堰きとめられてでき五色沼なども同じだ。参考に五色沼から見た磐梯山の写真を添付した。櫛ヶ峰と磐梯山(大磐梯)の間に小磐梯があったのだろう。

弘法清水へ

水蒸気が上がっている(標高1400m)

桧原湖

銅沼(あかぬま)

桧原湖・小野川湖・秋元湖 吾妻山(標高1470m)

(参考)  櫛ヶ峰・(小磐梯)・大磐梯 五色沼(毘沙門沼)より 小磐梯:山体崩壊で消滅した
 素晴らしい景色を見ながら百数十年前の磐梯山を想像してみた。ここから尾根筋が崩壊してきているんであろうか右手を巻いて弘法清水まで登る。

弘法清水へ

弘法清水へ(標高1480m)

弘法清水へ

弘法清水へ

弘法清水に到着(標高1630m)

吾妻山連山
 弘法清水に到着、山頂直下の冷たい湧き水で喉を潤す。山頂まであと一息の所だがここは四合目だ。岡部小屋と弘法清水小屋があり、いくつかの登山道がここで合流している。磐梯山で一番人が多く賑やかなところだ。

 ここからの展望が素晴らしい。遠く雪を頂いた飯豊連峰、吾妻連峰、安達太良山、磐梯山の櫛ヶ峰、磐梯山山頂、桧原湖、小野川湖、秋元湖などを望むことができる

吾妻山連山・櫛ヶ峰・安達太良山連山

飯豊連峰遠望

桧原湖

弘法清水 四合目

弘法清水
 四合目弘法清水から山頂までかなりの急登だ。道は岩がごろごろして山頂への試練を与えてくれる。15分ほど登ると尾根に出ると、左側が切れ落ちてガレ場になっている。そんな尾根にハクサンチドリやミヤマキンバイがあちこちに咲いていた。

磐梯山へ

磐梯山へ

磐梯山山頂直下のガレ場

ハクサンチドリ

ミヤマキンバイ

吾妻山遠望

磐梯山 山頂に到着
 ほどなく山頂に到着。弘法清水で見られた青空には雲がかかり始めていた。たったの30分余りでずいぶん変わるものだ。弘法清水で見られた山はほとんど雲の中で猪苗代湖と会津盆地を雲間に見ることができた。

 磐梯山は、標高18919mで三等三角点になっていて会津富士と呼ばれている。山頂の五合目には磐梯明神の祠がお祀りしてある。元来信仰の山で、昔はいわはしやまといいたそうで、天につながる石(磐)の梯子からつけられその後磐梯山となったとか。

 なぜ山頂は五合目なのか、3000m級の富士山型だったが火山活動で山体崩壊し、今の形になったので半分の五合目とか。その他諸説があるようだが会津の人たちの気質から富士山に負けたくないということかもしれない。

 山頂付近に紫色の小さな花が岩の隙間にたくさん咲いていた。磐梯山の固有種でバンダイクワガタという花だ。

磐梯山 山頂(五合目)

バンダイクワガタ

磐梯山 山頂

磐梯山 山頂にて

磐梯山 三等三角点

磐梯山 三等三角点(標高1819m)

磐梯山 山頂

猪苗代湖

猪苗代湖・会津盆地
 山頂をあとに弘法清水に戻り、小休止をとって沼ノ平へ下った。道はガレ場道だが周りは緑で荒々しさはなく静かな山歩きだ。

弘法清水へ下る

弘法清水にも戻る(標高1630m)

沼ノ平へ下る

ミヤマオダマキ

沼ノ平へ

櫛ヶ峰
 正面に左側が切り立った荒々しい斜面と右側は緩やかな緑の山に興味が出てくる。櫛ヶ峰と云う山で崩壊が進んでいて現在登山禁止になっているようだ。
そして左側の火口のように大きくえぐれている部分が水蒸気爆発の爆裂で吹き飛んでしまった小磐梯の跡なんだろう。その縁の前方に天狗岩がそそり立っている。

天狗岩・櫛ヶ峰

櫛ヶ峰(標高1530m)

ハクサンチドリ

バンダイクワガタ

天狗岩(三合目)(標高1500m)

天狗岩
 天狗岩、三合目まで下ってくると天狗岩の下が大きくえぐれていて、吹き飛んだ小磐梯を推測すると大磐梯、今の磐梯山の中腹から上が吹き飛んでなくなった規模の感じだ。

 三合目から振り返ると左奥に磐梯山山頂、小磐梯の爆裂でできた火口縁が右下に続き端の絶壁に天狗岩がある。

磐梯山・天狗岩
レンゲツツジ
磐梯山
 沼ノ平へと下っていくが磐梯山の旧火口で相当大きい火口のようだ。そこまで下ると磐梯山の絶壁がそびえて見える。山肌は緑化進んでいるがまだまだ赤茶けた絶壁が力強く感じられる。このあたりに来るとレンゲツツジ、ムラサキヤシオ、ウラジロヨウラクなどたくさんの花が見られる。

沼ノ平へ

ムラサキヤシオ

沼ノ平へ

ウラジロヨウラク

磐梯山 沼ノ平より(標高1380m)

磐梯山 沼ノ平より

磐梯山 沼ノ平より

磐梯山 沼ノ平より
 沼ノ平をあとに赤埴山に向かう、登り始めると少し急登だが直ぐに登れてしまう。山頂は赤茶けた地面で岩がごろごろしている。

 赤埴山は、標高1430mで磐梯山の二合目になっていて展望は素晴らしい。猪苗代湖から天に延びる磐梯山を見ることができる。

赤埴山へ

赤埴山

赤埴山分岐

赤埴山 山頂に到着

赤埴山 山頂

赤埴山 山頂(二合目)(標高1430m)

猪苗代湖

磐梯山・櫛ヶ峰

磐梯山

猪苗代湖・磐梯山
 赤埴山山頂から磐梯山の眺めを満喫、時間を忘れそうなくらい景色を楽しん。猪苗代登山口へ下山開始、猪苗代湖の眺めを楽しみながら下る。時々磐梯山を振り返ると茶褐色の岩肌が小さくなり緑の山になってくる。

猪苗代湖

猪苗代登山口へ

猪苗代登山口へ

天の庭・一合目(標高1200m)
 天の庭に下山、ここは一合目だそうだ。ここから猪苗代湖を眺め、スキー場上端に下った。ここから猪苗代登山口へスキー場端の登山道を下った。振り返ると尖った磐梯山と丸い赤埴山が緑に包まれていた。

会津盆地・猪苗代湖

猪苗代スキー場上端に出る

猪苗代登山口へ(標高700m)

磐梯山・赤埴山

磐梯猪苗代はやま温泉
 登山口に全員無事下山した。今回の安達太良山、那須岳、吾妻山そして磐梯山の日本百名山四座を踏破した。

 登山口のはやま温泉でゆっくりしたかったが、一階だが山の斜面のため実質地下で換気がないためサウナ状態でゆっくり温泉につかれなかった。その分ロビーでビールを飲んでくつろいだ。仙台空港へは少し早かったので近くの猪苗代地ビール館、世界のガラス館、会津民俗館、野口英世記念館などのあるところに立寄った。
地ビールをいただいて、近くから磐梯山の雄姿を眺め、仙台空港へと走った。

 リーダーさん、現地ガイドさん、やまき屋の皆さん、運転してくださった方大変お世話になりました。ご一緒いただいた皆さん楽しい山旅をありがとうございました。またどこかでお会いしましょう。

磐梯山・櫛ヶ峰・赤埴山 会津民俗館付近より
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磐梯山
標高:1818.6m
 
三角点:三等
点名:磐梯
標高:1816.2m
所在:福島県猪苗代町
地図:磐梯山








磐梯山 三等三角点 1818.6m 2014.06.23
赤埴山
標高:1430m

三角点:なし
所在:福島県猪苗代町
地図:磐梯山










赤埴山 山頂 1430m 2014.06.23

コース
6 6/20
 伊丹空港(7:30)=[JAL2201]=仙台空港(8:45/9:06)=[バス]=奥岳(10:54/11:17)
=[あだたらエクスプレス]=山頂駅(11:29/11:33)〜(薬師岳展望台)〜
県民の森分岐(12:02/12:08)〜安達太良山(12:49/13:07)〜峰の辻(13:26/13:31)〜
くろがね小屋(14:02/14:15)〜勢至平分岐(14:50)〜[奥岳自然歩道]〜
奥岳(15:44/15:50)=[バス]=横向温泉マウント磐梯(16:13/入浴/17:11)===
磐梯猪苗代はやま温泉 民宿やまき屋(17:35) (泊)
6/21
 やまき屋(6:30)=[バス]=那須岳山麓駅(7:54/8:30)=[ロープウェイ]=
山頂駅(8:35/8:37)〜那須岳・茶臼岳(9:14/9:19)〜那須岳三角点(9:24)〜
峰の茶屋跡避難小屋(9:52/10:00)〜朝日岳の肩(10:31/10:36)〜(朝日岳)〜
1900m峰(10:52)〜清水平(11:06/11:17)〜北温泉分岐(11:28)〜
三本槍岳(12:02/12:19)〜北温泉分岐(12:47)〜大岩(12:54/13:03)〜
赤面山分岐(13:10)〜[中の大倉尾根]〜北温泉(14:50)〜
北湯入口駐車場(15:04/15:08)=[バス]=
那須大丸温泉休暇村那須(15:15/入浴/16:15)===
磐梯猪苗代はやま温泉 民宿やまき屋(18:00) (泊)
6/22
 やまき屋(7:00)=[バス]=白布温泉駅(8:03/8:35)=[ロープウェイ・リフト]=
北望台(9:10/9:14)〜カモシカ展望台(9:35/9:40)〜人形石分岐(9:49)〜
大凹の水場(10:10/10:15)〜梵天岩(10:44)〜吾妻神社(10:51/11:02)〜
西吾妻小屋(11:14)〜西吾妻山(11:27/11:31)〜西吾妻小屋(11:42/11:53)〜
西大巓(12:32/12:39)〜スキー場上端(13:51)〜デコ平(14:10/14:20)=[ゴンドラ]=
グランデコスキーリゾート(14:31/14:44)=[バス]=
裏磐梯猫魔ホテル(1505/入浴/16:25)===
磐梯猪苗代はやま温泉 民宿やまき屋(18:00) (泊)
6/23
 やまき屋(6:00)=[バス]=八方台登山口(6:25/645)〜中ノ湯(7:10/7:16)〜
弘法清水(8:35/8:45)〜磐梯山(9:13/9:26)〜弘法清水(9:52/10:01)〜
沼ノ平(10:45/10:55)〜赤埴山分岐(11:09)〜赤埴山(11:18/11:28)〜
赤埴山分岐下(11:41)〜天の庭(11:56)〜スキー場上端(12:04/12:14)〜
猪苗代登山口(12:53)=はやま温泉(12:57/入浴/14:15)=[バス]===
仙台空港(17:20/19:05)=[JAL2212]=伊丹空港(20:25)
 
天 候  6/20 曇り霧  6/21 晴れのち曇りのち雷雨  6/22 霧雨  6/23 晴れ
参加者 15名 
実施日 2014.06.20-06.23
ツアー パステルツアー okamoto  hayashi(現地ガイド)