石畳の古道 果無への登り道にて | |
熊野参詣道 | |
熊野参詣道小辺路 | |
vol.3 | |
三浦口〜三浦峠〜西中大谷橋=昴の郷〜果無 | |
12月22日から25日で熊野参詣道小辺路を高野山から熊野本宮まで歩き熊野本宮大社にお参りした。小辺路は、1000m級の峠、伯母子峠、三浦峠、果無峠の3つを越えるハードなコースだ。山登りのきついアップダウンを繰り返す中、石仏、地蔵、石畳、茶屋跡、屋敷跡など昔の古道の雰囲気が楽しめる。昔の人は偉かったと話しながら歩いた。 第3日目12月24日、三浦口から三浦峠を越えて西中大谷橋に下り、果無峠登山口から果無集落までのコースだ。 三浦口を8時25分出発、神納川に架かる船渡橋を渡り、三浦峠への登りにかかる。最初は集落への急な登りから取りつく、古い石垣を眺めながら登っていくと樹林帯に入り、住居跡の石垣が見えてくっると、道も石畳の古道になってくる。 |
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三浦口で出発準備 |
小辺路の三浦峠登山口(標高340m) |
三浦の湧水 |
神納川に架かる船渡橋を渡る |
三浦峠へ |
三浦峠へ |
三浦峠へ |
吉村家跡に到着 |
歩き始めて40分、大きな古木が見えてくる。吉村家跡に到着、あちこちの残っている大きな古木は、説明板によると防風林だそうだ。この吉村家跡では旅籠を営んでおり、昭和23年頃まで居住していたそうだ。 | |
吉村家跡(標高535m) |
吉村家跡 防風林 |
吉村家跡から15分ほど登ると、左側に石積みが各所にあり石垣の名残だろうか。やがて苔むした古そうな石垣が斜面に沿って続いていた。 やがて急な登りになり、二十五丁石がある。丁石から少し登ると、右側の木々の間から昨日登った伯母子岳が望める。さらに登ると三十丁の水場があり、少し頂く。暑い時はきっと重宝する水場だろう。 水場をからほんの少し登ると、木の根元に三十丁石と道標地蔵があり、風雨に耐えてきた歴史を感じる。 |
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三浦峠へ |
古道の面影が残る石垣 |
二十五丁石 |
木々の間に見える伯母子岳 |
三十丁の水に到着 |
三十丁の水(標高810m) |
三十丁石と道標地蔵 |
三浦峠へ |
水場から15分ほど登ると、植林は伐採されたり間伐されたりして景色が楽しめるようになってくる。天に伸びるような白く見える杉林が素晴らしく美しい。やがて右上に三浦峠が見えてきて、峠はうっすら白くなっている。右側には伯母子岳に連なる山々が白く輝いて見える。 峠付近は、杉林が伐採され、新しく植林されていて鹿よけのネットが張り巡らされていてその間をぬうように峠へと登っていく。山頂手前は展望台、護摩壇山から伯母子岳など山々が美しい。 |
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樹林が美しい |
三浦峠が見えてきた |
伯母子岳 |
三浦峠へ |
護摩壇山・・・伯母子岳・・・ 三浦峠展望台より(標高1050m) |
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三浦峠は、標高1070mで広く林道なども交わっている。山頂には、東屋やトイレがあり、熊野参詣道小辺路の案内板も建っている。峠でゆっくりしたい感じだが風も強く気温も低いのでかなり寒いのでほどほどにして先に進んだ。 | |
三浦峠に到着 |
熊野参詣道小辺路案内板 |
三浦峠(標高1070m) |
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峠を越えて少し下ると、古矢倉跡に到着、屋号を古矢倉という茶屋兼旅籠があったが昭和10年に廃屋になったそうだ。屋敷跡の西側に天保十年と記された地蔵菩薩像、その前に南無阿弥陀仏と刻まれた石柱がある。 | |
果無へ |
古矢倉跡 |
古矢倉跡の地蔵菩薩坐像と南無阿弥陀佛石柱 |
果無へ |
古矢倉跡から15分ほどで出店跡を通過する。「たこやき売ってるかなあ」、当時は何を売っていたのだろうか。出店は、今西も小字だそうでかつて茶店や旅籠が明治の終わり頃まであったそうだ。 古い石垣を眺めながら下っていくと、今西集落を眺められるところに出る。木々の間に東側の山並みの中腹に数軒の集落を望むことができる。 |
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出店跡 |
出店跡 |
果無へ |
果無へ |
山の中腹にある今西集落 |
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さらに下ると五輪の塔に到着する。塔ということなのでもっと大きかと思ったが高さ50センチ程の小さい塔だ。ここで風を避けて昼食にしたが、寒くて大変だった。 | |
五輪の塔(標高720m) |
果無へ |
五輪の塔をあとにどんどん下ること30分、矢倉観音堂に到着、お参りした。中央に如意輪観音菩薩座像、左に地蔵菩薩立像、右に観音菩薩の石仏が安置されている。耳を患う人が願をかけ地蔵さんの頭を撫ぜると治ると言われているそうだ。小春日和の陽気になりほっとする、観音さまのおかげかな。 | |
果無へ |
矢倉観音堂(標高490m) |
果無へ |
果無へ |
地蔵堂をあとにどんどん下ると、民家がありその前を下っていくと車道に出る。すぐまた歩道に入り下り、また車道を横切り下ると広い車道に出て登山口の標識が建っていた。西中大谷橋バス停からバスで車道部分を次の果無への登山口まで移動した。 | |
果無へ |
果無へ |
三浦峠登山口(標高220m) |
西中大谷橋 車道を果無登山口までバスで移動 |
バスで西中大谷橋を出て昴の里でトイレ休憩して西川の吊橋のところで降車し、ここから少し揺れる吊橋を渡った。 | |
果無へ 吊橋を渡る |
吊橋を渡る |
吊橋を渡って少し登ると急な登りの石畳の古道になる。石畳の古道を楽しみながら登る。 | |
果無登山口(標高180m) |
石畳の古道 |
石畳の古道 |
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石畳の古道 |
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石畳の古道 |
石畳の古道 |
果無へ |
石畳の古道 |
石畳の古道 |
石畳の古道 |
石畳の古道 |
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標高差150mほど登った、標高325m地点から後ろを振り返ると十津川がゆったり流れていた。高台に古道と対照的な建物が遠くに見えている。調べると老人ホームだそうだ。 少し登ると、地蔵があり、その先集落手前に柵、鹿などの動物避けだ。次に大きな耕作地が現れる。こんな山の中にびっくりするほどの田んぼだ。 |
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十津川 |
地蔵 |
耕作地 |
民家 |
すぐ上が民家で十津川村の観光ポスターに出てくる民家でおばちゃんが人気者だ。家の前を世界遺産の小辺路の道が通ってる。湧水もあり、縁側で旅人とのふれあいもあるいい旅の思い出だ。そんなお宅に少し立ち止まってみた。 | |
湧水 |
十津川村観光ポスターより |
石段と石垣 |
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世界遺産碑(標高380m) |
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果無集落は、世界遺産に登録された熊野参詣道「小辺路(こへち)」沿いにある小さな集落。果無山脈を見渡せる高地で「天空の郷」と呼ばれ、にほんの里100選にも選ばれている。 世界遺産碑から少し登ると、西国三十番観音がある。ちなみに三十三番から三十一番は、石畳道を登ってきたのでお参りできなかった。これらは少し横の道にあるらしい。 石畳の古道を登り詰めると車道に出る。果無峠への登山口があり、明日ここから出発して熊野本宮大社にお参りする予定だ。今日はここからバスで湯泉地温泉の民宿へと帰った。 |
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石畳の古道 |
第三十番観音 |
道標 |
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果無峠登山口(標高460m) 明日ここから出発 |
今日はここまでバスで湯泉地温泉へ |
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三浦峠 基準点名:−−− 等級種別:−−− 標高:1070m 所在:奈良県十津川村 地図:重里 |
三浦峠 1070m 2016.12.24 |
コース |
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