塩見岳・蝙蝠岳
 日本百名山 
塩見岳から蝙蝠岳縦走
− 前 編 −  
塩 見 岳 標高3052m 蝙 蝠 岳 標高2865m
鳥倉登山口〜三伏峠〜三伏山〜本谷山〜塩見小屋
 7月29日から8月1日で塩見岳から蝙蝠岳を縦走した。1日目7月29日は移動日で、大阪をバスで出発し、大鹿村へ向かった。折しも台風12号が関東に接近、夜には東海から西日本を通過した。29日夜は、暴風雨で被害を受けるかと思ったぐらいすごい台風だった。朝の出発が事前に1時間遅くなっていたが、ちょうどあんばいに、台風が通過し日差しが出てきた。

 梅田に1時間遅れで集合し出発した。高速道路は、台風のおかげか空いていてスイスイ走った。途中恵那峡SAで昼食をとり、松川ICから一般道を走り大鹿村に到着した。早く到着したので、南アルプスジオパークに立ち寄り、海底でできた岩石などを見て中央構造線を想像したりした。

中央構造線博物館

中央構造線断層鞍部

中央構造線説明図

博物館岩石園・大鹿の石
 その後、宿の小渋温泉赤石荘に入りゆっくりくつろぎ明日に備えた。温泉は自然の中でなかなかいい。食堂からは赤石岳が望めるが少し雲がかかっていた。

小渋温泉 赤石荘

小渋温泉 赤石荘
 2日目7月30日、今日は鳥倉登山口から三伏峠をへて塩見小屋までの行程だ。赤石荘を7時10分バスで出発、くねくね曲がる鳥倉林道を登っていく。標高差920mをバスに揺られて林道ゲート(越路)に到着した。ここから登山口まで一般車の通行ができないため、伊那バスの到着を待つ。バスに乗り7、8分で鳥倉登山口に到着、登山支度をして歩き始める。

鳥倉登山口(標高1780m)

鳥倉登山口

三伏峠へ鳥倉登山口を出発

三伏峠へ
 しばらく登ると急登になってくる。樹林に光が入って緑が輝き、コケ類が美しい。約40分、標高差240mほど登って標高2020mで休憩、ここから少し緩やかな登りになり、やがて三伏峠まで3/10の表示が出てくる。三伏峠まで10分割してずっと付いているそうだ。

三伏峠へ

三伏峠へ

三伏峠へ(2/10通過)

三伏峠へ

三伏峠へ

マルバダケブキ?

ヤマオダマキ

三伏峠へ(3/10通過)

三伏峠へ

三伏峠へ
 P3/10を過ぎるとまた急な登りになってくる。P4/10手前から尾根の北側斜面を巻きながら登っていく。約40分登って標高2235m辺りで休憩をとる。

 休憩後は、左側が切れ立っていて今にも壊れそうな木の階段が続く。メンテナンスはされているようだがかなり年季ものだ。休憩して20分程登ると、水場に到着する。みんな2日分の水を持ち上げているようで、すぐに先に進んだ。

三伏峠へ(4/10)

三伏峠へ

三伏峠へ

三伏峠へ

水場

三伏峠へ

三伏峠へ

三伏峠へ 塩川小屋分岐
 標高2450m、塩川小屋分岐で小休止、ここから尾根筋の南側を巻いて登っていく。休憩後すぐP9/10を通過、三伏峠までもう少しだ。


三伏峠へ

三伏峠へ(9/10通過)
 「三伏小屋、あと約200歩です」の表示を見ればすぐ到着だ。三伏峠は、日本一高い峠と言われていて、標高は2580mだ。峠の長野県側に三伏峠小屋があり、北の塩見岳、南の荒川岳、赤石岳への登山拠点になっている。ちなみに、日本三大峠と呼ばれる峠は、後立山の連峰の針ノ木峠、行っていないが秩父の雁坂峠、そしてここ三伏峠だ。

 ここで昼食にした。今回塩見岳から蝙蝠岳をへて二軒小屋まで縦走するあが、この山域で残るはここから荒川岳への縦走だ。機会があればいってみたい。

三伏峠へ

三伏峠 三伏峠小屋に到着

三伏峠(標高2580m)

塩見小屋へ

左:本谷山・塩見岳 右:小河内岳・荒川岳

塩見小屋へ
 三伏峠小屋からほんの少し下ると荒川岳への分岐になる、今日は左をとり塩見岳の方に進む。しばらく歩くと正面におわんを触れたようなピーク三伏山が見える。

 三伏山は、標高2600mで素晴らしい展望を楽しめる山だ。少し雲が掛かっているが仙丈ヶ岳、白根三山が見える。当然今回登る塩見岳、蝙蝠岳も見える。さらに目を回すと烏帽子岳と小河内岳の間に悪沢岳が頭を出し、小河内岳の右奥に赤石岳、聖岳、兎岳などが見え登った山が見渡せて感激だ。

塩見小屋へ 三伏山山頂が見えてきた

三伏山 山頂(標高2600m)

仙丈ヶ岳・本谷山・白根三山・塩見岳・蝙蝠岳

西農鳥岳・塩見岳・蝙蝠岳 三伏山山頂

白根三山・塩見岳

烏帽子岳・悪沢岳・小河内岳・赤石岳・聖岳・兎岳・・・

塩見岳

三伏峠小屋

悪沢岳・小河内岳

塩見小屋へ 左:本谷山 右:塩見岳

本谷山・白根三山・塩見岳・蝙蝠岳
 次は、本谷山へと一旦標高差100m程下っていく、木々の間から本谷山が正面に見えてくる。お花畑もあり快適に標高差約160mを登り返していく。

塩見小屋へ

本谷山

塩見岳

塩見小屋へ

塩見小屋へ

塩見小屋へ

塩見小屋へ

本谷山に到着
 本谷山は、標高2658mで三等三角点になっている。展望は木々があってベストではないがそこそこ展望できる。

悪沢岳・烏帽子岳・小河内岳・兎岳・三伏山

本谷山 山頂

本谷山 三等三角点(標高2657.9m)

塩見岳・蝙蝠岳
 いよいよ塩見岳への登りだ。一旦樹林帯を標高差80mほど下り、登り返す。ところどころ木々が縞枯れになっている。

塩見小屋へ

塩見岳
 標高2520m辺りから、権右衛門山南側を巻いて登っていく。標高2560m辺りで最後の休憩、ここに小さな看板があって「小屋は、じきかやいんね あと40分だに」と記されていた。あと1ピッチ頑張って登ろう。

塩見小屋へ

塩見小屋へ

小屋は、じきかやいんね あと40分だに(標高2560m)

塩見小屋へ

塩見小屋へ

塩見小屋へ 塩見新道分岐(標高2660m)
 休憩して標高差約100m登ると、塩見岳への尾根筋に出る。塩見新道分岐で、権右衛門山からの道らしい。さらに登って標高2700mを過ぎると森林限界を過ぎハイマツの山になってくる。ハイマツの間をグイグイと登っていく。

塩見小屋へ

塩見小屋へ

本谷山・・・権右衛門山

塩見小屋へ

塩見小屋へ
 ほぼ登りきると、ハイマツの向こうに猫の耳が見えてくる。ハイマツを越えると塩見岳が正面に見える。その先、塩見岳の裾に塩見小屋が現れた。今日はここまでで明日、塩見岳に登る予定だ。

塩見岳

農鳥岳・北荒川岳・塩見岳

塩見岳・塩見小屋
 塩見小屋に到着、到着すると簡易トイレの使い方について説明を受け、部屋に入る。寝具は、寝袋でゆったりとできる。ビールで乾杯、明日の歩行11時間の元気付をした
   
三伏山

基準点名:−−−
等級種別:−−−
標高:2600m
所在:長野県伊那市
地図:塩見岳


三伏山  

三伏山 山頂 2600m 2018.07.30
本谷山

基準点名:黒川
等級種別:三等三角点
標高:2657.9m
所在:長野県伊那市
地図:塩見岳


本谷山 三等三角点        本谷山  

本谷山 三等三角点 2657.9m 2018.07.30
 

コース
7月29日  晴れ  大阪=大鹿村
 大阪梅田(8:50)=[バス]=多賀SA=恵那峡SA(昼食)=松川IC=
大鹿村 赤石荘(15:20) (泊)
7月30日  晴れ  鳥倉登山口〜三伏峠〜塩見小屋
 赤石荘(7:10)=[バス]=鳥倉林道ゲート(8:04/8:27)=[伊那バス]=
鳥倉登山口(8:35/8:40)〜H2020(9:19/9:29)〜P3/10(9:42)〜P4/10(9:58)〜
H2235(10:10/10:21)〜P6/10(10:38)〜H2310・水場(10:44/10:50)〜
H2450(11:15/11:26)〜P9/10(11:27)〜三伏峠小屋・H2580(11:49/昼食/12:15)〜
三伏山(13:13/13:24)〜H2500(12:57/13:02)〜本谷山(13:29/13:41)〜
H2560(14:40/14:53)〜塩見小屋(15:31) (泊)
7月31日  晴れ  塩見小屋〜塩見岳〜蝙蝠岳〜二軒小屋
 塩見小屋(4:03)〜H2900(4:46/4:58)〜塩見岳西峰(5:27/5:44)〜
塩見岳東峰(5:46/5:51)〜蝙蝠岳分岐(6:16/6:24)〜北俣岳(6:44)〜
P2780(7:12/7:25)〜蝙蝠岳(8:20/8:42)〜H2700・樹林帯(9:10)〜
H2580(9:31/9:39)〜H2580(9:31/9:39)〜徳右衛門岳(10:24/10:41)〜
H2220(11:34/11:46)〜H1750(12:45/13:01)〜中部電力管理棟(13:05)〜
H1570(13:37/13:46)〜蝙蝠岳登山口(14:04/14:10)〜二軒小屋トンネル(14:21)〜
二軒小屋ロッジ(14:37) (泊)
8月01日  晴れ  二軒小屋=椹島=大阪
 二軒小屋ロッジ(9:15)=[送迎バス]=椹島(9:48/10:30)=[送迎バス]=
畑薙第一ダム=駐車場(11:28/11:35)=[バス]=道の駅アルプスの里=
川根温泉(13:37/入浴・昼食/14:54)=島田金屋IC=長篠設楽原PA=土山SA=
大阪(19:52)

参加者 12名
実施日 2018.07.29-08.01
毎日新聞旅行 (上級) kawamura  takayama